写真:竹内 あや
地図を見るハーメルンは、ドイツ北部にある人口約5万7000人の町。日本からの直行便が就航しているフランクフルトから北へ約220km、高速列車とローカル列車を乗り継いで3時間30分ほどの場所にあります。
写真:竹内 あや
地図を見る観光の中心となるのは、ドイツ鉄道のハーメルン中央駅から徒歩15分ほど西、ヴェーザー川の東河岸に面したエリア。環状道路に囲まれた直径500mほどの旧市街です。あの有名な伝説『ハーメルンの笛吹き男』に登場する子供たちもここから東へと町を出て行ったといわれています。
写真:竹内 あや
地図を見る道案内役といえば、この町ではやはりネズミたち。足元に点々と埋め尽くされているネズミマークのプレートを追っていけば、自然と観光スポットへとたどり着くようになっています。
写真:竹内 あや
地図を見る旧市街の中心となるのが、マルクト教会と「結婚式の家」と呼ばれる大きな館が並んで建つ広場です。館は現在、結婚登録役場として使用されていますが、見どころはその広場側の壁。毎日13:05、15:35、17:35になると壁に取り付けられているからくり時計が動き出し、観光客たちの目を引き付けています。
写真:竹内 あや
地図を見るここで見られるのは、『ハーメルンの笛吹き男』のストーリー。まず、壁を彩る29個の鐘が物語の音楽を奏で、続いてネズミの群れを引き連れた笛吹き男(ドイツでは“ネズミ捕り男”として知られています)、そして子供たちが登場します。
毎年5月中(下)旬〜9月上(中)旬であれば、毎週日曜正午から物語をテーマにした野外劇、毎週水曜16:30からミュージカル『ラッツ』を無料で見ることができます。いずれも「結婚式の家」前の特設ステージで行われるので、スケジュールが合えば、観てみる価値大。物語の内容をわかっていれば、ドイツ語が理解できなくても十分に楽しめます。
写真:竹内 あや
地図を見る町から突如、130人の子供たちが忽然と消えた――。実は、これはメルヘンの世界の話ではありません。さまざまな説が伝えられていますが、詳しく知りたければハーメルン博物館を訪れるといいでしょう。町の歴史とともにネズミ捕り男の真相について、さまざまな角度から紹介されています。
毎時30分になると、館内シアターで現代版『ハーメルンの笛吹き男』を上演。暗闇のなか、足元をネズミがちょろちょろ走ったり、突然目の前の箱の蓋が開いたり……と、ちょっと不気味ですが、なかなか楽しめる内容になっています。
<基本情報>
住所:Osterstr. 8-9, Hameln
電話:+49-5151-202-1215
アクセス:ハーメルン中央駅から徒歩約20分
開館時間:11:00〜18:00
休館日:月曜日
写真:竹内 あや
地図を見る130人の子供たちが消えた事実は、悲惨な歴史として今も人々に語り継がれています。現在レストランになっている「ネズミ捕り男の家」と呼ばれる石造りの建物が建っているのは、かつてネズミ捕り男が泊まった館があったとされる場所。ここに集められ連れ去られていったということから、建物の右の壁には子供たちの失踪を記録した碑文が掲げられています。
ここから続く細い道は、‟舞楽禁制通り“と呼ばれ、今でもこの路地で音楽を演奏したり踊ったりするのは禁止されているのだとか……。道路脇や広場でよく見るストリートパフォーマーですが、この路地だけはいつ訪れてもひっそりと静まり返っています。
写真:竹内 あや
地図を見るさて、『ハーメルンの笛吹き男』ゆかりのレストラン「ネズミ捕り男の家」ですが、看板はもちろん“笛吹き男”がモチーフ。そして、ここで名物として出されているのが、“ネズミのしっぽ”と呼ばれるちょっと不気味な料理です。
ここでは40年以上にわたってこの“珍味”を出しているのだそうですが、手が込んだ料理のうえ観光客に人気?!なことから予約が必須とのこと(ちなみに夕食のみで、2人以上〜受付け)。料理名を聞いて躊躇してしまいそうですが、ネズミのしっぽに見えるのは実際は豚肉の細切りとのことですので、ご安心を。
<基本情報>
住所:Osterstr. 28, Hameln
電話:+49-5151-3888
アクセス:ハーメルン中央駅から徒歩約15分
営業時間:11:00〜15:00、18:00〜22:00(金・土曜は11:00〜22:00)
休業日:日曜日
写真:竹内 あや
地図を見るハーメルンの町は、等身大サイズのぬいぐるみやキーホルダー、置物など、ネズミグッズであふれています。もともと製粉業が盛んだったことに由来するのか、ネズミの形をしたクッキーや乾パン(ちなみにこれらは飾り用で食べられません)なども各ショップの軒先に並んでいます。
写真:竹内 あや
地図を見るさらには、ラッテンキラー(ネズミ殺し)と呼ばれるアルコール度数50度の火酒も(確かにネズミが口にしたら、いちころでしょうが……)。見た目だけでなく、質感といった意味でもかなりシュールな等身大のグミなども見かけます。
“笛吹き男”ゆかりの町として知られるハーメルン。子供たちの失踪という悲しい事件とは別に、今ではドイツ観光街道のひとつ、メルヘン街道を代表する伝説の町として多くを引き付けています。
どっしりとした石造りの建物にカラフルな木組みの家が入り交じり、あちらこちらに伝説の人物や動物たちが潜んでいる美しい町ハーメルンへ。ガイドブックや本ではあまり触れられていない、伝説ゆかりのものを探してみるのも、この町ならではの楽しみ方かもしれません。
2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
竹内 あや
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