町全体が難攻不落の巨城!無敵の「小田原城」を攻略せよ

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町全体が難攻不落の巨城!無敵の「小田原城」を攻略せよ

町全体が難攻不落の巨城!無敵の「小田原城」を攻略せよ

更新日:2018/10/30 11:45

浦賀 太一郎のプロフィール写真 浦賀 太一郎 週末トラベラー

戦国時代、関東に覇を唱えた北条氏。その支配拠点として君臨したのが、小田原城でした。「総構」と云われる、城下をスッポリ城郭として囲い入れたその構造は、戦国末期には関東どころか、国内最大級の規模を誇りました。

江戸期には東海道の宿場町としても栄え、近世城郭へと生まれ変わります。今回は、軍神・上杉謙信も落とせなかった小田原城を陥落させる、とっておきの急所を紹介しましょう。

小田原城の大手筋は無敵!復元された美しい櫓門たち

小田原城の大手筋は無敵!復元された美しい櫓門たち

写真:浦賀 太一郎

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小田原城は現在、小田原城址公園として整備され、二の丸付近から本丸までが整備されています。お堀端通りの水堀を歩くと、明治以降唯一の現存遺構「二の丸隅櫓(写真右)」が出迎えてくれるでしょう。関東大震災で崩落し、昭和9(1934)年に一回り小さく復元されました。

小田原城攻略戦でまず攻め込みたいのが、公式HPでも勧められている「正規登城ルート」で、隅櫓の先の馬出門土橋(写真左端)から侵攻することが可能。馬出門枡形は、平成23(2011)年に資料に基づいた復元整備が完了しています。

小田原城の大手筋は無敵!復元された美しい櫓門たち

写真:浦賀 太一郎

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馬出門土橋を渡ると、そこは二の丸への侵入を阻止する「馬屋曲輪」。江戸時代、登城者に対して番所の機能を持っていたとされるこの曲輪は、典型的な枡形の構造で、馬出門(左)と内冠木門(右)で仕切られています。

周囲は土塀でぐるりと囲まれているので、調子に乗ってどっと攻め込んだりしたら、あっという間に門扉を閉ざされて、あっけなく包囲殲滅されてしまうのです。

小田原城の大手筋は無敵!復元された美しい櫓門たち

写真:浦賀 太一郎

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無事に馬屋曲輪を攻略しても息つく暇もありません。二の丸へ行くには、堅固な石垣と土塀で守られた銅(あかがね)門を突破しなければなりません。平成9(1997)年に、馬出同様当時の工法によって忠実に復元されています。

銅門は、その名の通り城門に銅板の装飾が施されています。入口の冠木門に対し90度の向きにあるので、攻め込んだ兵士の勢いは削がれ、緩い坂になっている銅門の渡櫓から、火のように攻め立てられることになります。銅門のずっしりとした佇まいに、お城の威厳を感じて下さい!

敗走必至!本丸への正規ルート

敗走必至!本丸への正規ルート

写真:浦賀 太一郎

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銅門の先は、本丸へと続く東堀です。東堀はかつて水堀でしたが、発掘調査によって整備され、今では梅雨時に菖蒲や紫陽花が綺麗な花を咲かせる憩いの場となっています。現代の攻め手もホッと一息つけることでしょう。

敗走必至!本丸への正規ルート

写真:浦賀 太一郎

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赤い欄干の常盤木橋を渡ると、いよいよ本丸に直結する常盤木門です。かつては馬出門、銅門同様、枡形の構造となっていましたが、現在は昭和46(1971)年に常盤木門が外観復元されています。本丸への入口なだけあって、他の城門よりも大きく、堅固に造られていました。しかもこの枡形は登り坂です。これはキツイ!

敗走必至!本丸への正規ルート

写真:浦賀 太一郎

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本丸は広々とした憩いの場で、三重四階の天守がそびえています。天守は昭和35(1960)年に外観復元されたもので、平成28(2016)年には「平成の大改修」として施工された耐震工事や各種修復作業が終わり、美しい外観が青空に映えています。Wi-Fiも整備されているんですよ!

主要部に近づくことすら困難!郊外に広がる「総構」

主要部に近づくことすら困難!郊外に広がる「総構」

写真:浦賀 太一郎

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戦国時代の小田原城の規模は、天下を統一した豊臣秀吉が築いた城塞・大坂城をも凌いでいたとされています。写真は、小田原城の三の丸に該当する空堀の、「小峯大堀切」。直線的な堀だけではなく、S字クランクの「横矢掛かり」の大変レアな構造(写真)も確認できます。

盛り上げられた土塁の頂上からの深さは最大で12mにもなり、幅はおよそ20〜30m。傾斜は50度とされており、これは空堀としては日本最大級の規模なんです。大堀切内は遊歩道となっていて、歩いてみるとその深さを実感でき、頭上から雨あられのように降りかかる矢玉を想像すると、ゾッとしますよ!

小峯大堀切アクセス:小田原駅徒歩約20分

主要部に近づくことすら困難!郊外に広がる「総構」

写真:浦賀 太一郎

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こちらは一見何でもない道路の写真ですが、蓮上院土塁といって、緑に囲まれた部分は豊臣秀吉の小田原攻めに対して築かれた土塁で、道路の部分は水堀だったのです。昭和20(1945)年の小田原空襲でアメリカによって投下された爆弾のひとつが着弾し、土塁が損壊している部分もあります。

武田信玄、上杉謙信、それに豊臣秀吉の侵攻を受けた小田原城主の北条氏は、稀代の名将たちの度重なる侵攻に対し、城域を拡張し、周囲9kmにも及ぶ空前の規模を備えた堀と土塁を築いたのです。

蓮上院土塁アクセス:小田原駅徒歩約15分

主要部に近づくことすら困難!郊外に広がる「総構」

写真:浦賀 太一郎

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早川口遺構は、二重戸張という、堀と土塁を二重に配した厳重な構造でした。現在は2.8mの土塁や堀の痕跡である窪地が確認できる、「総構」の貴重な遺構といえます。

蓮上院、早川口の遺構は少し地味に思えるかもしれませんが、本丸から遠く離れた場所に、まだ城郭の遺構があるという新鮮な驚きがあり、その規模や数多の名将を跳ね返した「鉄壁っぷり」を実感することが出来ますよ。

早川口遺構アクセス:箱根登山鉄道箱根板橋駅徒歩約7分

街中にもお城の痕跡が!天守までの遠き道のり

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写真:浦賀 太一郎

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東海道新幹線がその真横を通過する「八幡山古郭東曲輪」は、北条早雲が小田原を攻め盗った頃の城郭の中心地であったとされています。郭の形状は往時を良く留めており、その全貌は小田原城天守閣の欄干からよく見ることが出来ますよ(写真)!

八幡山古郭東曲輪アクセス:小田原駅徒歩約10分

街中にもお城の痕跡が!天守までの遠き道のり

写真:浦賀 太一郎

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お堀端通りには、三の丸土塁跡の痕跡が遺っています。この場所には三の丸への城門である幸田門がありました。上杉謙信や武田信玄はここから小田原城を攻めたと考えられています。

三の丸土塁跡アクセス:小田原駅徒歩約7分

街中にもお城の痕跡が!天守までの遠き道のり

写真:浦賀 太一郎

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国道1号線。旧東海道「箱根口」の交差点をお城側に曲がると、箱根口門跡があります。今は道路の両側に石垣が一部遺るのみとなっていますが、箱根口は戦国時代までは大手門でしたので、江戸以前の小田原城の構造を知るうえで貴重な遺構と言えます。

他にも、大手門跡や弁財天曲輪跡、東海道小田原宿の遺構など、町を歩けば何かしらの遺構に出会えるくらい、多くの痕跡を見つけることが出来ますよ!

箱根口門跡アクセス:小田原駅徒歩約15分

実は10分で攻略可!小田原駅から本丸までの最短近道

実は10分で攻略可!小田原駅から本丸までの最短近道

写真:浦賀 太一郎

郊外から本丸までの遠い道のりを紹介してきました。大小多くの遺構が遺る小田原城。全部見てみたいけど、ひとまず天守へ行ってみたい!そんな方に小田原駅から最速10分で本丸を攻略するルートを教えます。小田原北条氏の祖「北条早雲公像(写真)」は小田原駅西口ロータリーですが、反対の東口から駅を出て下さい。

実は10分で攻略可!小田原駅から本丸までの最短近道

写真:浦賀 太一郎

すぐ先、東口交番の角を右折。更に「お城通り」の交差点を右折。少しまっすぐ行くと左手に「小田原城 北入口(写真)」があります。そこまで5分。そこから坂を登って5分で、あっという間に天守の雄姿が眼前に現れます!

無敵を誇った小田原城でしたが、天下を統一した豊臣秀吉の、総勢22万とも言われる空前の規模で攻め立てられます。関東一円に進軍した豊臣軍は、支城を次々と陥落させ、長期攻囲の姿勢を見せると、調略の効果もあり北条諸将は次々と離反し始めてしまいます。

実は10分で攻略可!小田原駅から本丸までの最短近道

写真:浦賀 太一郎

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城内にも厭戦気分が満ち、やむなく小田原北条氏5代目氏直は、己の切腹と引き換えに城兵の助命を嘆願し、降伏したのです。戦国大名としての北条氏はこの時滅びますが、実はその後、氏直に従って蟄居していた氏規(氏直の叔父)が河内狭山を拝領し、1万石の小禄とは言え、江戸期を通じ明治維新を迎えています。

最速で天守へ登れば、最上階欄干からの風景は格別です。箱根方面には雄大な連山(写真)や丹沢山系が聳え、秀吉の石垣山一夜城を望み、天気が良ければ伊豆大島も見ることができます。戦国武将たちの栄枯盛衰に思いを馳せるにはこの上ない景色ですよ!

小田原城の基本情報

住所:神奈川県小田原市城内6番1号(天守閣)
電話番号:0465-23-1373
アクセス:小田原駅から徒歩10分。(総構各遺構へのアクセスは各段落末尾に記載)
開城時間:9:00分〜17:00分(入館は16:30まで。休館日は12月第2水曜日・12月31日〜1月1日。季節やイベントでの開城時間延長については公式HPの「チケット」のページに記載)
※城址公園内は常時開放

2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/03/30 訪問

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