写真:風祭 哲哉
地図を見る北海道大学は、12学部21大学院、18000人を超える学生が学ぶ国立の基幹総合大学で、敷地面積は東京ドーム38個分。
そんな広大なキャンパスを持つ北大ですが、200万都市、札幌の中心部にあり、札幌駅北口から北大正門まではわずか10分足らず。北大観光モデルコースはここからスタートとなります。
北大には観光客も自由に出入りすることができますが、車両の乗り入れは許可がないとできませんので徒歩か自転車でお越しください。また、大学は教育と研究の場ですので構内では静かにお過ごしください。
写真:風祭 哲哉
地図を見る正門を入るとすぐ左手に広がるのが学生や市民の憩いの場となっている中央ローン。ここは約12000平方メートルの緑地で、6月の新緑や10月の紅葉が特に素晴らしく、北大生にとってここはいくつもの恋が生まれる場所でもありました。桜の時期には盛大にジンパ(ジンギスカンパーティー)をやってる不届き者も多々見られましたが…
現在は人工流水となっていますが、芝生の間にはサクシュコトニ川が流れていて、昭和初期まではサケが遡上していた自然豊かな場所でもあります。
写真:風祭 哲哉
地図を見る中央ローンの脇の白亜の建物が古河講堂。古河財閥が政府に寄付した資金で1909年に建てられたアメリカン・ヴィクトリアン様式の建物で、国の有形文化財に指定されています。
かつては林学教室でしたが、現在は文学研究室として使われており、中は見学できません。
写真:風祭 哲哉
地図を見る古河講堂の斜め向かいにあるのが、北大の象徴、クラーク像。
北大生あるある伝説のひとつに、観光客に「クラーク像はどこですか?」と聞かれここを案内すると「そうじゃなくって、Boys, be ambitious!って言って指さしてるやつ!」と言われることがあるのですが、それは北大にはありません。そのクラーク先生は羊ヶ丘展望台にいますので、北大生を困らせないようお願いします(笑)
さてこの「Boys, be ambitious!」、実はそのあとに続きがあるのをご存知ですか?
このあとは「Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement…」と続き、金や利己心、名声を求める大志ではなく、人間としてあるべき全ての物を求める大志を抱きたまえ、と続いていたと言われています。
そう、私たち北大生はそんな教えのもとに、このおおらかなキャンパスで、日々清く正しく美しい心で学んでいたんですよ!
写真:風祭 哲哉
地図を見るクラーク像から西の木立の奥に進むと北大農学部。
札幌農学校を前身とする北大の看板学部らしく威風堂々とした建物で、昔は入学時のクラスの記念写真は学部関係なくこの校舎の前で撮影されていたほど。
また農学部校舎のすぐ横には旧昆虫学及養蚕学教室と呼ばれる、白壁に緑の屋根のかわいい校舎も残っています。
写真:風祭 哲哉
地図を見る農学部やクラーク像からポプラ並木に向かう途中に歩くのが北大のメインストリート。北端まで約1.2キロ、地下鉄2駅近くの長さがあるため平日はのんびり歩いたり自転車で移動する学生、休日はジョギングする市民で賑わっています。
ここも新緑や紅葉の季節は快適な散歩コースとなります。またメインストリート中央から分岐するイチョウ並木は札幌を代表する紅葉スポットとしても有名です。
写真:風祭 哲哉
地図を見る北大観光のハイライト、ポプラ並木はクラーク像から約600m。20世紀初頭に林学科の実習として植林されたポプラが成長し、現在のような美しい並木となりました。かつては北大生の恋のプロムナードだったこのポプラ並木、2004年の台風で多くのポプラが倒木し立ち入り禁止となりましたが、全国からの寄付金により再生事業が行われ、現在は途中まで散策することができます。
以上、北大観光1時間コースはポプラ並木から正門まで戻って終了ですが、せっかくなのでもう少しゆっくり北大を楽しみたい、という方には次の2時間コースをおすすめします。
写真:風祭 哲哉
地図を見る2時間コースでは、クラーク像とポプラ並木の中間にある北大総合博物館に寄ってみましょう。かつて理学部の校舎であったこの重厚でちょっとこわーい感じだった建物が、北大の歴史や学術的な成果を広く発信するため1999年に北海道大学総合博物館として生まれ変わりました。
写真:風祭 哲哉
地図を見る展示をすべて見ると時間がかかりますので、興味あるテーマを絞ってまわりましょう。また館内にはミュージアムショップや、「地層パフェ」「岩石シュークリーム」など、企画展に合わせた期間限定のゆるーいメニューを提供しているカフェ「ぽらす」もありますので、大学の博物館といっても敷居は高くありません。
<北大総合博物館 基本情報>
住所:北海道札幌市北区北10条西8
電話:011-706-2658
開館:10:00-17:00(6月〜10月の金曜日のみ21:00閉館)
休館:月曜日(祝日は開館、翌平日が休館)年末年始ほか休館日あり
写真:風祭 哲哉
地図を見る広い構内を散策しているうちにお腹が空いたり、喉が渇いたりしても北大なら大丈夫!瀟洒なレストランから学生食堂、おしゃれなカフェからコンビニまでなんでも揃っています。
まずは学生食堂。広い北大には4つの学食がありますが、比較的使いやすいのがクラーク像近くのクラーク会館内の食堂と北大博物館横の中央食堂。ともに学生向けの価格でしっかりと食事が楽しめますが、平日11:30〜13:00の間は学生専用となっていますので利用は控えましょう。
また、中央食堂の横にあるレストランエルムは名門「札幌グランドホテル」が運営する瀟洒なレストラン。名物は野菜と肉がたっぷりのったクラークカレーですが、リーズナブルで大人気のため、ランチタイム前後の利用がおすすめです。
写真:風祭 哲哉
地図を見る北大マルシェカフェ&ラボは「北海道の農業の価値を伝えたい」という北大関係者の思いが詰まったレストラン。安心安全で、美味しく、適正な価格で、というコンセプト通りのこだわりのメニューが並んでいます。ここは食事のほかに北大牛乳などの乳製品もおすすめで、カフェとしても利用できます。
そのほか前述の博物館内カフェや正門横のエルムの森カフェなど、北大にはおしゃれなカフェもたくさん。また北大構内のセイコーマートには2階にテラス席があり、北大の大自然を眺めながらイートインが可能です。
写真:風祭 哲哉
地図を見る北大でのショッピングは正門横のインフォメーションセンター「エルムの森」併設のショップや、博物館内ミュージアムショップ、セイコーマート北大店、学生生協店舗で可能です。
各店舗には北大デザインのオリジナルグッズや食品、酒類など豊富なラインナップがありますが、イチオシは北海道大学認定製品のクッキー「札幌農学校」。北海道産のミルクをたっぷり使用した贅沢なクッキーですが、なんと12枚入りで540円。とてもリーズナブルでかつおいしい逸品ですので、手軽な北大土産におすすめです。
豊かな自然を残す広大なキャンパス、140年を超える歴史、そしておおらかに大志を抱いた学生たち。北大は本当に素晴らしい大学です。
もしこれから大学を目指すみなさんがいれば、キャンパス体験の一環としてぜひこの北大を観光してみてください。そしてまた、この北大観光でその魅力を感じていただいたみなさまに、これから大学を目指すお子さんやお孫さんがいたら、ぜひこのおおらかな大地で「Boys, be ambitious!」、清く正しく美しい大志を抱くよう、おすすめくだされば元北大生としてはこんなにうれしいことはありません。
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(2024/12/6更新)
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