写真:宮坂 大智
地図を見る台湾と中国大陸の間に浮かぶ澎湖周辺には豊かな海洋生物の生態系が広がっています。澎湖水族館は、誰でもそういった海の世界を堪能できるよう、澎湖の半径200kmに生息する海洋生物を展示する水族館として1997年にオープンしました。しかしながら、その後台風などの被害により一時閉鎖。そして2018年8月に新たにリニューアルオープンを果たしました。リニューアルオープン後も澎湖の生物が中心に紹介されていますが、澎湖以外の生物も一部展示されており、海の世界をより一層楽しむめるように生まれ変わりました。
そんな澎湖水族館は、海洋生物だけでなく内装にも澎湖らしい工夫がされています。例えば、水槽のなかに澎湖を代表する観光スポット「雙心石滬」が隠されていたり、イタリアの「青の洞窟」を彷彿とさせる「西吉嶼」の「藍洞」を表現した入り口があったりと遊び心にも溢れています。もちろん、大型魚が泳ぐ巨大な水槽や、まるで海中にいるかのような気分を味わえるトンネル水槽など定番の水槽もありますよ。
写真:宮坂 大智
地図を見る水族館は1階と2階に分かれており、1階では主に澎湖周辺で見られる海洋生物が紹介されています。その中でも特に注目したいのが、入場して一番最初の水槽にいるウミガメです。澎湖はウミガメの産卵地としても知られており、ウミガメ保護センターも設置されています。更には、清の時代に建てられたウミガメ保護のための石版が残されていたり、ランタンフェスティバルの時期にはお米などで作ったウミガメの神像を作るなど、澎湖は古来よりウミガメと密接な関係を持っています。
だからこそ、このウミガメに注目して欲しいのですが、よーく見てみると普通のウミガメとは異なる特徴があることに気づきます。実はこのウミガメ、足が3本しかありません。澎湖では漁業も盛んなため、なかには漁業用の網に引っかかったり、船のスクリューにぶつかってしまい、怪我をしてしまうウミガメもいます。
澎湖では、そのようなウミガメを保護し、怪我が回復すると野生に返す活動を続けています。2階にはウミガメ保護について詳しく紹介しているパネルもありますので、興味のある方はぜひ2階の展示もご覧になってくださいね。
写真:宮坂 大智
地図を見る「藍洞」をイメージした入り口をくぐって更に奥に入ると、照明を暗くしたエリアに入ります。ここからは、小さめの水槽が増え、テーマごとに海洋生物を観察できます。そんな中に、ちょっと変わった展示があります。それは、性転換をする魚の紹介です。魚のなかには、群れの中のオス・メスの比率などで性転換をしてしまう種類がおり、各々の魚の展示と共に、どのような条件で性転換をするのかが紹介されています。
また、魚だけでなく、澎湖の地質やサンゴ、エビやカニなどの甲殻類についても詳しい説明といっしょに展示がされています。残念ながら説明文には中国語と英語しか記載されていませんが、イラストも豊富なので中国語や英語が苦手な方でもある程度楽しめる作りになっていますよ。
写真:宮坂 大智
地図を見る砂に擬態しているヒラメを見つける遊びができる水槽があったり、ウミガメの体の中身を覗くことができる学習コーナーがあったりと、大人から子どもまで楽しめる工夫を凝らした展示がたくさんあります。1階展示エリアの最後の方には水族館の2階まで続いている巨大な水槽があり、ここでは毎日午前11時と午後3時に魚の餌付けショーが開催されています。
写真:宮坂 大智
地図を見るそして最後にはカフェとお土産屋さんもあります。カフェでは台湾でおなじみのタピオカミルクティーなども飲めますよ。なお、館内のほか、アウトドアスペースもあり、天気の良い日はとても気持ちよく過ごせる空間になっています。水族館は好きな人はいつまででもいられる一方、あまり興味のない人はすぐに見終わってしまうので、こうした場所があると嬉しいですよね。
写真:宮坂 大智
地図を見るお土産屋さんでは、お子さんが喜びそうな海洋生物のぬいぐるみの他、精巧に作られたミニチュアのウミガメのフィギュアなどがあり、こちらも幅広い年代が楽しめます。…と、ここで満足しないでください。澎湖水族館には2階展示スペースもあります。それでは、2階のご紹介をしましょう。
写真:宮坂 大智
地図を見る2階には海洋生物以外に、イルカやウミガメの保護に関する説明パネル、海藻や水草に関する紹介がたっぷりあります。文字ばかりの展示はちょっと…と感じる方もご安心ください。こちらにはヒトデやナマコなどの海洋生物に実際に触れることができるコーナーや、海藻や水草を使ったDIYを楽しめるコーナーもあります。
写真:宮坂 大智
地図を見るそして、なんとクラゲコーナーもあるんです。薄暗い館内でうっすらと光る水槽を優雅に泳ぐクラゲたち…。とっても癒やされる空間です。なかには、ガラスに頭をくっつけたちょっと変わったクラゲも。
また、クラゲを見るときにはそれぞれの体の色にも注目してみてください。よーく観察してみると、真っ白なクラゲと少しだけピンクがかったクラゲがいることに気づくはずです。クラゲの体は透明ですよね? そのため、お食事中のクラゲは餌の色が透けて見えるのでピンクがかった色になっているんですよ。
このように、2階では海の世界をもっと楽しんで知るための仕掛けがたくさん用意されています。
澎湖水族館は、幅広い世代が楽しめるようになっているので、澎湖を訪れた際にはぜひ水族館にも寄ってみてください。特に10月から3月の間は季節風の影響で風が強い日が多いのですが、水族館ならどんな天気の日でもお楽しみいただけますよ。
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(2025/1/20更新)
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