写真:カジヤマ シオリ
地図を見るキシナウから北東約60キロのところにある旧オルヘイ村。豊かな自然の中には、中世に建てられた教会や遺跡が残っています。その歴史は古代にまでさかのぼり、オスマン帝国や旧ソ連の支配を受け、今に至ります。
豊かな自然と歴史が評価され、ユネスコ世界遺産の暫定リストに含まれています。
あちこちで牛や馬が草をはみ、のどかな時間が流れる場所です。天気が良ければ、すがすがしい空気を感じながら散策できます。まずは、丘の上を目指して歩きましょう。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る丘の上へと続く道の途中に見えるのは、教会の建物の一部。14〜16世紀ごろに建てられた古いもので、人々が祈りを捧げにやってきます。
実は、外から見えるのは教会の鐘のスペースだけ。入り口は見えません。教会の内部は、岩窟の中に作られています。そのため「岩窟教会」と呼ばれています。かつてモルドバは、周りの国からの侵略を受けていた歴史があり、外敵から見つかりづらいようにしたのです。
道を外れて、建物のそばへ近づけば、すぐに入り口が見つかります。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る狭い入り口をくぐり、奥へ奥へと進んでゆくと、小さな祭壇があります。低い天井いっぱいいっぱいの高さです。くり抜かれた窓からは、心地よい太陽の光が差し込みます。キリストやマリア、使徒たちの絵画がところせましと飾られています。その中には、教会が建てられた当時に描かれたものも。岩窟の中はしんとした空気が漂い、静かな時間を過ごすにはぴったりです。
タイミングが良ければ、岩窟教会を管理する修道士がいることも。黒いローブに身を包み、まるで魔法使いのような神秘的な雰囲気をまとっています。この場所が気に入ったなら、ぜひロウソクを1本購入し、祈りを捧げてみてください。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る祭壇のすぐそばにある小さな扉を開ければ、旧オルヘイ村の壮大な自然のパノラマビュー。視界を邪魔するものはありません。この景色を楽しむために外に出ることもできますが、そこは急な崖の上。かなりの高さで、すぐ下には川が流れています。さらに、外のスペースはあまり広くないので、つい興奮して転落しないよう注意しましょう。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る岩窟教会を出て丘の上を目指していくと、今度は新しい教会が。こちらはちゃんと人の目につくように建てられました。青い壁の上に、びっしりとキリストや使徒たちの絵が描かれており、圧巻です。岩窟教会とは、建てられた時代も大きさも異なり、見比べてみるのも面白いですよ。
写真:カジヤマ シオリ
地図を見る丘の上にたどり着くと、崖のふちギリギリのところにある十字架。長い年月、雨風にさらされてぼろぼろになっています。その佇まいは、孤独でありながらも神秘的です。その雰囲気からか「十字架に触れると願いがかなう」という言い伝えもあります。
ここから見渡す旧オルヘイ村の景色は格別です。この開放感とともに、大自然を思う存分満喫しましょう!
アクセス:
・キシナウ市内の中央バスターミナルから、ブトゥチェニ(Butuceni)経由のバスに乗り、約1時間
・駐車場:あり(無料)
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事を書いたナビゲーター
カジヤマ シオリ
名古屋/広島県福山市在住夢はヨーロッパ一周と、フェルメールとカラヴァッジョ作品の全点踏破です。この夢を叶えるべく、今までにイタリア、チェコ、オーストリア、イギリス、オランダ、ベルギー、ハンガリー、スロ…
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