写真:小野 和伸
地図を見る炭酸泉とは、温泉成分中に二酸化炭素が含まれた泉質のことを指し、温泉法上の正式な泉質名は「二酸化炭素泉」と言います。温泉成分1kg中に1,000ppm以上の二酸化炭素が含まれている温泉や鉱泉が該当します。
温泉の二酸化炭素の含有量1,000ppmは、通常では考えられない数値です。各種法令でも室内の空気中の二酸化炭素含有率は1,000ppm以下とするような決まりなどもありますが、炭酸泉はその基準以上の量が溶け込んだ温泉です。
写真:小野 和伸
地図を見る炭酸泉は、温度が高いと泡付きは無くなります。お店で売られている炭酸飲料を想像すると分かりやすいと思います。キンキンに冷えているほど、口に含んだ時にシュワシュワ感があると思いますが、ぬるい飲料は少し残念な気持ちになってしまうものです。
炭酸泉は希少な泉質ですが、その中でも人が入浴に適している温度で、泡付きのある炭酸泉となれば、更に希少と言えるでしょう。
大分県で泡付きが素晴らしい炭酸泉と言えば、他には七里田温泉「下ん湯」や長湯温泉「ラムネ温泉館」などが挙げられます。2湯とも素晴らしい温泉ですが、山里の湯はその中で最も源泉温度が最も高い温泉として知られています。冷たい温泉が苦手な方や、気温が低く寒い時期でも気兼ねなく楽しめるでしょう。
写真:小野 和伸
地図を見る山里の湯は、大分県九重町「筌の口温泉(うけのくちおんせん)」にある温泉施設です。別府から阿蘇まで繋がっている道路「九州横断道路(やまなみハイウェイ)」に面していませんが、その周囲にありますので、観光の際に気軽に立ち寄ることが可能です。付近には九重町の代表する観光名所「九重”夢”大吊り橋」、九重山の登山口付近に広がる湿地「タデ原湿原」もあります。
まずは駐車場前の受付棟で料金を支払います。建物内に入ると「すがもり小屋」と書かれた看板が飾られています。これは日本百名山である「九重山」のスガモリ峠で営業を行っていた山小屋の最後の看板です。山小屋は1995年の九重山の硫黄山の噴火で営業を中止し、現在は避難小屋として、その名残が残っています。山里の湯は、過去の懐かしい思い出に出会える為、山に登る方や九重山が好きな方にとっても、馴染みのある温泉施設です。
写真:小野 和伸
地図を見る料金を支払い、浴室棟へ向かいます。浴室棟は「男湯」「女湯」「家族湯(貸切風呂)」の3つに分かれています。貸切風呂は、大浴場よりも源泉に近く浴槽も小さい為、泡付きが良いと言われています。小さなお子様が一緒の場合などは、是非ご家族で一緒に利用して、炭酸泉の感動を共有してください。
写真:小野 和伸
地図を見る浴槽は長方形で、浴室の奥に大きな窓に面して設けられています。浴槽内に仕切りがあり、温泉は小さい方に注がれています。温泉の特性上、温泉成分が気体となって逃げないように、直接水中に注がれている点も、炭酸泉を楽しむ上で注目すべきポイントです。小さい方の浴槽はあたたかく、大きい方は少しぬるめです。
泡付きは「素晴らしい」の一言です。まるでサイダーに浸かっている様な感覚です。大粒の泡は、身体中をくすぐるように駆け巡り、皮膚に付着します。皮膚に付着した泡は、結合しさらに大きくなります。肌を指でなぞるとその部分だけ、泡がなくなる為、自分の肌に文字を書いて楽しむことができます。
写真:小野 和伸
地図を見る泉質は「含二酸化炭素−ナトリウム・マグネシム・カルシウム−炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉」です。炭酸泉は温泉成分が皮膚から身体に侵入し、毛細血管を拡張し血行を促進させる効果があります。
じっと浸かっていると、ぬるい温泉にも関わらず、血の巡りが良くなる為、体温が上がり身体は内側から熱くなります。体温の上昇は、免疫力の向上や肩こり等の改善にも繋がります。湯上り後の肌のスベスベ具合も堪りません。山里の湯は、身体を内と外から整えてくれる為、まさに身体のメンテナンスの温泉と言えるでしょう。
山里の湯は、温泉名人たちからも絶賛されており、九州温泉道の対象施設にも選ばれています。是非お立ち寄りの上、素晴らしい炭酸泉をお楽しみ下さい。
住所:大分県玖珠郡九重町田野1268-2
電話番号:0973-79-2516
アクセス:大分自動車道 九重ICより自動車で約40分
2019年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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