写真:橘 凛
地図を見るイタリア北部のエミリア=ロマーニャ州フェラーラ県にあるコマッキオ。同じくアドリア海に面するヴェネチアから約110キロほど南に位置します。人口2万人程度のこじんまりとした小都市ですが、中世時代には地中海貿易の重要な拠点となっていた、ポー川河口地域に属する街です。
写真:橘 凛
地図を見る街中で一際目を引くのが、「Trepponti(トレポンティ)」と呼ばれる橋です。三つの橋という意味なのですが、実際に三つ足のような変わった形をしていますね。街の中心地に堂々とそびえるトレポンティは、コマッキオを代表するシンボルです。
写真:橘 凛
地図を見る現在も旧市街には水路が通っており、その美しい風景は“小さなヴェネチア(la piccola Venezia)”と呼ばれています。
この小さな街を有名にしているのが、地元特産品である鰻です。コマッキオでは、毎年9月下旬から10月上旬にかけて、街をあげての鰻祭りが開催されます。1994年に始まった比較的新しいお祭りですが、旧市街を中心に大いに盛り上がりを見せます。期間中のイベント開催は週末がメインですので、賑やかな雰囲気を味わうには週末に行くのがベストです。
特設テントで期間限定の食事が提供される他、店先で鰻の蒲焼きを焼いていたり、水路にはヴェネチアのように観光客を乗せたゴンドラが行ったり来たりと、街歩きをしているだけでも楽しめます。
また、お土産屋さんでよく販売されているのが、コマッキオ特製の鰻クッキー!ちょっぴり蛇のようにも見えるのもご愛嬌。鰻エキスなどは特に入っていない、一般的な材料で作られたクッキーだそうですが、インパクト大の見た目は、お土産にピッタリです。
写真:橘 凛
地図を見るランチは、中心地にある鰻料理のレストラン「L’ Anguilla C’E’」はいかがでしょうか。Anguillaとは、イタリア語で鰻のことです。イタリアの他の街ではなかなか見かけない、店先の鰻のオブジェが印象的です。
写真:橘 凛
地図を見るここの名物料理として、鰻のトマト煮込みがあります。鰻とトマトとは、さすがイタリア!私達日本人の目から見ると、とても不思議な組み合わせですよね。しかし、これが意外に合うのです。イタリアの鰻は日本のものよりも脂が乗っていてかなり肉厚なため、トマトと煮込むことでちょうど良い塩梅となるようです。
写真:橘 凛
地図を見るここでは鰻の蒲焼き丸ごとを食べることが出来ます。その他、チーズ風味の鰻のリゾット、また一般的なピッツァやパスタもありますので、鰻が苦手な方と一緒でもご安心を。
写真:橘 凛
地図を見るトレポンティからも程近い、中心地を流れる水路の一角にある「Museo del Delta Antico」という博物館(写真参照)では、コマッキオを含むポー川河口の潟の出土品が数多く展示されています。この潟が地域に天然の豊かな恵みを産み出しました。そのひとつが鰻であり、貿易拠点だった中世時代以降は、鰻をはじめとした魚の養殖が盛んとなりました。そして現在も重要な産業となっています。
写真:橘 凛
地図を見る少し街はずれまで歩いて行くと、ポー川、そして遠くまで広がる潟の様子を見ることが出来ます。自然と人々の歴史が産み出したコマッキオの独特な風景は、心に沁み入るものがあります。
鰻祭りの時期はもちろん、北イタリアご旅行の際は、コマッキオを訪れてみてはいかがでしょうか。イタリアの新たな一面を知ることが出来るでしょう。
住所:エミリア=ロマーニャ州フェラーラ県コマッキオ
アクセス:ミラノから車で約3時間。もしくは、鉄道でフェラーラ経由で約4時間
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/8更新)
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