写真:Mayumi Kawai
地図を見るみなさんは学生時代、理科の授業などで大陸移動説を聞いたことはありませんか?そう、今わたしたちが目にする世界地図になるはるか昔、地球には唯一つの超大陸「パンゲア(Pangea)」が存在しました。それと同時に存在したのが「テチス海(Tethys Sea)」です。
何億年という時をかけてパンゲアは分裂と移動を繰り返し、やがてテチス海が完全に封じ込められ消滅してしまいます。そのテチス海の名残が、現在中央アジアに存在するカスピ海や黒海、アラル海だといわれています
写真:Mayumi Kawai
地図を見るカスピ海、黒海、アラル海は塩の湖。そしてその周辺に広がるウスチュルト台地(Ustyurt plateau)にはアンモナイトの化石やサメの歯の化石などがゴロゴロ転がっています。この地がかつて海の底だったことを示す動かぬ証拠ですね。
そして、ウズベキスタンに存在するバルサケルメス(Barsa Kelmes)塩湖もまた、テチス海の名残の一つといわれています。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るウズベキスタン西部、カラクム砂漠やキジルクム砂漠に囲まれたバルサケルメス塩湖は、全長約70km、幅約40km、総面積約2,000平方kmと、日本でいえば大阪府をやや上回るほどの大きさを有しています。規模でいえばボリビアのウユニ塩湖には及びませんが、「中央アジアのウユニ」といっても過言ではないほど、まさしく天国のような一面真っ白な世界が広がっています。
地元では、このバルサケルメスを「The land of no return(一度入ると引き返せない場所)」と呼んでいるそうです。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る足元に目を向けると、幾何学模様や一部はピンク色に塩が結晶化していたりと独特の景観を放っています。塩は予想外にまろやかで口当たりの良い旨味をもっています。
また、比較的雨が降りやすい冬から春にかけては一面に水が薄く張って、それはまさしくウユニ塩湖のような鏡張りの世界に変貌します。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るカザフスタンとウズベキスタンにまたがるウスチュルト台地もまたテチス海の名残といわれています。その広さは20万平方km、日本の本州に匹敵するほどの広大さです。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るミルフィーユ状に幾重にも折り重なった地層は地球の歴史そのもの。岩の間にはアンモナイトや貝類の化石が埋まっていたり、地面にはサメの歯が落ちていることもしばしば。
この地がかつて海の底だったと想像するだけで実にロマンチックですね。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るバルサケルメス塩湖はカザフスタンとウズベキスタンを結ぶ国道340号線沿いに面し、カラカルパクスタンの首都ヌクス(Nukus)からは北西へ約200kmの場所にあります。比較的道が整備されているためタクシーでのアクセスも可能。所要は片道約3時間です。ちなみに敷地内は塩の採掘場となっており、大型トラックが行き交ったり道がぬかるんで足元が悪く休憩所などもありませんのでご注意ください。
一方、ウスチュルト台地は道なき道をゆくオフロードの先にあるため、四駆車をチャーターする必要があります。1台550米ドルが相場なので同乗者を多く集めた方がお得です。あるいはヌクス発の現地ツアーに参加するのがもっとも一般的です。
いかがでしたでしょうか。
乾いた大地にぽっかりそこだけ現れる白の絶景。標高が低いため、ウユニのような高山病に悩まされる必要もありません。ぜひ青の都サマルカンドやブハラ、世界遺産のヒヴァなどを訪れた際には、さらに西まで少し足を伸ばして世界でも珍しい白の絶景をお楽しみください。
住所:Barsa Kelmes Lake, Republic of Karakalpakstan
電話番号:+998-9995-78339(ヌクス当局直通)
アクセス:ウズベキスタン西部の自治州・カラカルパクスタン共和国の首都ヌクスから四駆チャーターあるいは1泊2日などの現地ツアーに参加するのが一般的
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/9/16更新)
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