ウズベキスタンの世界遺産都市ヒヴァで穴場の古代遺跡探訪

ウズベキスタンの世界遺産都市ヒヴァで穴場の古代遺跡探訪

更新日:2018/10/14 20:27

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
2018年2月より観光ビザが緩和され、グッと旅行がしやすくなったウズベキスタン。女子ゴコロをくすぐる青の都サマルカンドやブハラが今もっともホットですが、ウズベキスタンで世界遺産第一号となった聖都ヒヴァもまた注目を集めています。

しかし、城砦都市ヒヴァ自体は1日あれば観光できちゃう規模。というわけで、今回はヒヴァ観光後に日帰りで楽しめる穴場の古代遺跡スポットをご紹介します。

壁に護られた砂漠の城砦都市「ヒヴァ」

壁に護られた砂漠の城砦都市「ヒヴァ」

写真:Mayumi Kawai

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ウズベキスタン西部ホレズム州に位置する都市ヒヴァ(KhivaあるいはXiva)。荒涼とした砂漠に囲まれた町には「ヒヴァ」の語源となった井戸があり、オアシスの都としてシルクロードの要衝をなし、またブハラ(Bukhara)に並ぶ宗教都市(聖都)として繁栄してきました。

そのヒヴァの旧市街「イチャン・カラ(Itchan Kala)」は、修復保存を繰り返しながらも、歴代ハン(王)が築き上げた数々の歴史的建造物を、ほぼ完全な形で今の世に受け継いだ歴史的価値の高い都市として、1969年には「博物館都市」に、1990年には世界文化遺産に登録されました。

壁に護られた砂漠の城砦都市「ヒヴァ」

写真:Mayumi Kawai

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東西約450m、南北約650mのイチャン・カラには、モスク、マドラサ(神学校)、ミナレット(塔)、霊廟、ハーレムなどのイスラム建築と一般居住区で構成されています。

そしてイチャン・カラを象徴するのが、町を囲む高さ約10m、全長約2.2kmの土壁の城塞。その迫力ある姿は、一部のファンの間で人気漫画「進撃の巨人」を彷彿とさせると評判です。

そんな視点からも楽しめるヒヴァですが、お気づきの通り、町の規模はそれほど大きくなく、1日もあれば歩いて回れてしまいます。そんなわけで今回は、ヒヴァ観光を楽しんだ後のスキマ時間を埋める、知る人ぞ知る穴場古代遺跡スポットをご紹介したいと思います。

<イチャン・カラの基本情報>
住所:Itchan Kala, Khiva, Khorezm region
電話番号:+998-62-375-24-55(ヒヴァ商業観光開発センター直通)

知る人ぞ知る古代遺跡その1:謎に包まれた「カラジク・カラ」と塩湖

知る人ぞ知る古代遺跡その1:謎に包まれた「カラジク・カラ」と塩湖

写真:Mayumi Kawai

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ヒヴァから東へ約45km、Google Mapにも載っていない砂漠地帯に突如現れる巨大な要塞遺跡「カラジク・カラ(Qalajiq QalaあるいはKalajik Kala)」。「カラ」はウズベク語で「宮殿」あるいは「城塞」を意味し、カラジク・カラもまたホラズム地域の中でもっとも古い要塞の一つといわれています。

知る人ぞ知る古代遺跡その1:謎に包まれた「カラジク・カラ」と塩湖

写真:Mayumi Kawai

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ところが、カラジク・カラは未だ誰が何の目的でここに建てたのか未解明で謎に包まれた遺跡なんです。それゆえに知名度は今一つで、知る人ぞ知る穴場スポットとなっています。

知る人ぞ知る古代遺跡その1:謎に包まれた「カラジク・カラ」と塩湖

写真:Mayumi Kawai

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カラジク・カラのもう一つの見どころは、目の前に広がる塩湖。死海と同じ成分を含んだ湖水と周囲の砂は、リウマチなどの関節痛や筋肉痛、痛風、かつ緊張やストレスを和らげる効果もあることから、地元では夏場に砂風呂を楽しむ癒やしスポットとして知られています。

周辺には中央アジアの伝統住居ユルタも設営され宿泊も可能。また夏のシーズンには乗馬や釣り、馬車、4WDドライブなどのアクティビティも楽しめます。

<カラジク・カラの基本情報>
住所:Qalajiq Qala, Bagat, Khorezm region
アクセス:移動手段はタクシーのみ。イチャン・カラ内のTourist Information Centerにてタクシー手配可能(相場は18ドル前後)

知る人ぞ知る古代遺跡その2:民家に埋もれた「チャドラ・ホブリ」

知る人ぞ知る古代遺跡その2:民家に埋もれた「チャドラ・ホブリ」

写真:Mayumi Kawai

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ヒヴァから東へ約11km、こちらもGoogle Mapには未掲載の宮殿遺跡「チョドラ・ホブリ(Chodra Hovli)」。何もない人里離れた農村地帯に異様な存在感を放つ高さ30mの宮殿は、1871年、当時のハン(王)が夏の宮殿として建てたといわれています。

知る人ぞ知る古代遺跡その2:民家に埋もれた「チャドラ・ホブリ」

写真:Mayumi Kawai

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ユニークな形をした4階建ての宮殿は最上階まで登ることができ、周囲の田園風景を一望できます。ただし、建物自体の保存状態はいいとは言えないので、階段の上り下りは特に注意しましょう。

とはいえ、観光客はほぼ皆無で入場料無料。のんびり見学することができますよ。

<チョドラ・ホブリの基本情報>
住所:Chodra Hovli, Varagzan, Khorezm region
アクセス:移動手段はタクシーのみ。イチャン・カラ内のTourist Information Centerにてタクシー手配可能(カラジク・カラへの途中なので立ち寄り可)

城砦都市ヒヴァへのアクセス

城砦都市ヒヴァへのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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ヒヴァの玄関口はウルゲンチ(Urgench)。ウルゲンチからヒヴァのイチャン・カラまでは南西に約35km、車で約40分程度の距離です。

安く行きたい場合は、ウルゲンチ中心のマーケット近くにバスやトロリーバス、マルシュルートカ(ミニバス)が集まるターミナルがあります。周囲の人に「ヒヴァ!」と尋ねれば乗場を教えてくれるでしょう。

もし空港や鉄道でウルゲンチに到着した場合はタクシーが便利です。昼夜問わず、改札前にはもれなく大量のタクシードライバーが待ち構えています。ただし、外国人観光客に対してはかなりふっかけてくるので極端にボラれないように注意して交渉しましょう(相場は10〜15ドル前後)。

城砦都市ヒヴァへのアクセス

写真:Mayumi Kawai

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イチャン・カラの見どころは西門(アタ・ダルヴァザ門)に集中しています。そのため、ホテルなどは西門寄りが何かと便利でおすすめです。観光バスらも西門に停まりますが、念のため、タクシーあるいはマルシュルートカのドライバーにも西門で降ろしてもらうよう確認した方がよいでしょう。

モスクと古代の要塞と、一度で二度楽しめるヒヴァで歴史探訪を

ヒヴァは、サマルカンドやブハラとは少し異なり、青基調の壮麗なイスラム建築を楽しめると同時に「進撃の巨人」に出てくるような迫力の城塞も楽しめます。また郊外に出れば、砂漠に埋もれた穴場の古代の城塞遺跡(カラ)が多く点在し、日が許せばカラ巡りも楽しめます。

歴史好きならたまらない世界遺産の町ヒヴァ。ビザが緩和した今だからこそ、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/08/31−2018/09/01 訪問

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