「白鳥庭園」は、江戸時代を代表する池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)という、池を中心に園路を設けた設計になっています。また、中部地方の地形をモチーフに、池は『伊勢湾』、水流は『木曽川』、築山は『御嶽山』に見立てた壮大な世界観も特徴です。
燃えるような紅葉越しに見える建物は『茶室 清羽亭(せいうてい)』。京都の数寄屋大工と尾張大工の手によって造られた数寄屋建築で、白鳥の舞い降りる姿をイメージしています。
2018年11月23日(金・祝)〜25日(日)の期間限定で『紅葉市民茶会』が開催予定。来園者は誰でも参加可能です。詳細は決まり次第、公式HPにて発表されます。
都心の庭園とは思えない、雄滝の水飛沫と紅葉の組み合わせは幽遠な趣に。
御嶽山から流れ出る水流をイメージした滝は、高低差のある激しい雄滝と緩やかな優しい雌滝があります。この先は渓流となり、まさに地形を体感できる庭園になっています。
橋の欄干にユリカモメが! まさか紅葉と松とユリカモメが同時に見られるとは。
実は「白鳥庭園」の側には堀川が流れ、名古屋港の近くでもあることから、餌を求めて飛来してくるようです。餌と言っても、錦鯉にあげる餌。これを横取りする、という訳です。
錦鯉とユリカモメという珍しい2ショットも撮影できる可能性がある、稀有な庭園ですね。
「白鳥公園」では、紅葉の季節に雪吊りも楽しめます。雪吊りとは、雪の重みから木を守るために縄などで保護をすること。
名古屋で雪?と思うかもしれませんが、ここでは庭師の職人技が光る技巧と組み上がった日本美を堪能して下さい!
2018年11月23日(金・祝)に『雪吊り縄投げ式』が実際に見られます。雪吊りは、2019年2月下旬まで。
ライトアップされた雪吊りは美しすぎて、視界に入った瞬間、歩みが止まります。
赤松の木を包み込むように等間隔に張られた縄の美しさ、大小の円錐形が織り成す空間美は、どこから見ても感嘆の声が洩れる秀逸な仕上がり。
池の側に設置されたお陰で、逆さ富士の如く、水面に反射する逆さ雪吊りの輝きも神々しく見えますね。
紅葉と共に眺める雪吊りも、この時期ならではの景観。
薄暮の頃、木々のシルエットが背景になり、赤松の緑とライトアップされて朱に染まった雪吊りが浮かんで見えます。
手前の紅葉は幾層にも重なり、絶妙な色合いが耽美な世界を魅せてくれます。
ヤマモミジ、イロハモミジ、ドウダンツツジなど約1500本もの木々が植えられ、葉色の違いが秋らしいグラデーションになっています。
『伊勢湾』をモチーフにした『中の池』には『浮見四阿(うきみあずま)』という東屋があり、海洋風景のアクセントに。奥に聳えるビルも灯台のように見えてくるから、見立ての技法は不思議な力がありますね。
『豊臣橋』を中心に、ライトアップされた風景も幻想的。
紅葉しているイロハモミジに常緑樹の松やスダジイ、クスノキなどが混ざり合い、とても余情的なシーンとなっています。
木曽川、長良川、揖斐川の木曽三川をイメージした水辺には松の緑が映りこみ、ライトアップの照明が、まるで月のように水鏡に浮かんでいます。
対岸には紅いドウダンツツジがあり、まるで一枚の絵のよう。風情ある瞬間はこの時期にしか見られない、まさに夢幻の夜です。
場所:白鳥庭園(愛知県名古屋市熱田区熱田西町2-5)
開催期間:2018年11月23日(金)〜12月9日(日)
開催時間:9:00〜21:00(入園は20:30まで)
電話番号:052-681-8928
アクセス:地下鉄名城線神宮西駅、4番出口から徒歩約10分
定休日:月曜日(但し、月曜日が休日の場合は直後の休日でない日)
2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/19更新)
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