写真:モノホシ ダン
地図を見る島外の人の櫃石島へのアクセスは、香川県のJR坂出駅と岡山県のJR児島駅を結ぶ「琴参バス」の瀬戸大橋線を利用します。この路線に使われているのは、運賃箱や降車ボタンのついた標準的なタイプの路線バス。
このバスに乗って高速道路の瀬戸中央自動車道をドライブするというのは少し不思議な気分がします。写真は、瀬戸大橋で最長の吊り橋「南備讃瀬戸大橋(1723m)」です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る櫃石島へのランプウェイは、側壁が途切れてただ道路があるだけ。「一般車両進入禁止」と書かれた黄色い看板が立っているのみで「出口」の文字はありません。グルグルと回りながら降りた先にはゲートがあり、路線バスおよび島民関係者は専用カードを挿入してゲートを開けます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る櫃石島内にバス停はいくつかありますが、島内のウォーキングにいちばん便利なのが「櫃石」バス停です。バス停には、ベンチやトイレもあります。なお、櫃石島には自販機はありますが、売店はないので、おやつなどの食料は持参するようにしましょう。なおバスの時刻などは、関連MEMOをご覧ください。
櫃石バス停のところにある港は旧漁港で、ここに咸臨丸の顕彰碑があります。咸臨丸は、江戸幕府の軍艦として初めて太平洋横断に成功した船で、水夫50人のうち35人は塩飽諸島の水夫でした。顕彰碑には、そのうち3人が櫃石島出身であったことが書かれています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る咸臨丸の顕彰碑などを見たら、島の北側の「堂の浦」に行ってみましょう。堂の浦からは、雄大な下津井瀬戸大橋がすぐ目の前。下津井瀬戸大橋は、瀬戸大橋海峡部最北端にある橋で全長1447mの吊り橋です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るさらに下津井瀬戸大橋の真下にも行くことができます。インダストリアルマニアでなくても、萌える光景ですね。
写真:モノホシ ダン
地図を見るまた堂の浦からは、対岸の鷲羽山の遊園地やホテル群がよく見えます。瀬戸大橋を望む鷲羽山のホテルに泊まって瀬戸内の離島を巡るのもおすすめです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る下津井瀬戸大橋の絶景を堪能したら、来た道を戻って、三叉路を櫃石集落の方へと向かいましょう。途中に、島の信仰の中心である宝珠寺(ほうしゅうじ)と王子神社(おうじじんじゃ)があります。宝珠寺には、建物を覆うように立つ樹齢約600年といわれる立派な蘇鉄があります。
写真:モノホシ ダン
地図を見る宝珠寺の隣にあるのが王子神社。毎年、1月下旬の日曜日に行なわれる「櫃石ももて祭り」は、県指定無形民俗文化財に指定されています。豊漁と五穀豊穣を祈る弓神事で、11人の射手が、四角形の的に向かって約200本もの矢を射る「大的の儀」は、島外からも多くの見物客が訪れます。
ほかに、写真の鳥居の奥に見える巨石「キイキ石」も注目です。伊勢参りで拾った小石が、「ギイギイ」鳴きながら大きくなったので、そう呼ばれています。現在も成長を続けているという不思議な石です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る王子神社から、櫃石バス停に戻る途中にあるのが「櫃石の札場」です。塩飽諸島は、古代より船舶の寄港地、あるいは水軍の根拠地として各時代の政権にとって、常に重要な地でした。
江戸時代には、徳川家康が幕府直轄の天領とし、船方(人名)から代表者を選んで統治する人名制度が認められました。塩飽諸島全体で650人、櫃石島には10人の人名がいました。
札場は、塩飽の各島にあって「定め」や「布告」を掲示するところで、櫃石の札場もそのひとつです。人々がもっとも寄り集いやすい共同井戸の傍らに建てられています。この「札場と大井戸」は坂出市の文化財に指定されています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る櫃石バス停に戻ったら、海岸沿いの道を南下しましょう。途中の櫃石漁港では穏やかな港の風景と瀬戸大橋を目にすることができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る櫃石島最南端に向かう途中にあるのが、島の地名の由来にもなった「櫃岩」です。櫃岩に行くには、ロープを伝って山の急斜面を登る冒険気分が味わえます。とくに下りは滑りやすいので注意しましょう。
平安時代の源平合戦の際に、塩飽諸島は平家軍に属しました。櫃石島では屋島の合戦のあとに平家の武者がやってきて、女官や子供たちをかくまったと伝えられています。
櫃岩は、瀬戸大橋の橋桁のすぐ真下にあって、平家の3人の女官が祭られています。岩の下には、宝物が隠されているともいわれています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る櫃石島の最南端「長崎」からは、櫃石島橋とそれに続く岩黒島橋の連なりがとても大きく見えます。2つの斜張橋は、アルファベットの「H」のような独特な形をしています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る櫃石島の長崎から、歩いて渡ることのできる小さい島があります。それが「歩渡島(ぶとじま)」。歩渡島の階段を上がった先には、七福神が祭られています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る歩渡島からは、櫃石島橋が、ちょうど目線の高さに望むことができます。そしてここは、道路鉄道併用橋の瀬戸大橋を走行する列車の絶好のフォトスポットでもあります。まるで宙を駆けるように高松方面へ向かう列車をぜひ撮ってみましょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見るさらに歩渡島からは、櫃石漁港の向こうに、下津井瀬戸大橋の大きな主塔を見ることもできます。その光景は、まるで橋が島の真ん中に建っているような不思議な感覚がします。
歩渡島で、櫃石島橋などの眺望と撮り鉄を楽しんだなら、徒歩で約20分ほどかけ櫃石バス停へ戻りましょう。(ご紹介した櫃石島のウォーキングコース全体の所要時間は、約2時間30分ほどです)
瀬戸大橋を訪れたなら、路線バスでしか訪れることのできない櫃石島で、歴史体験の旅とブリッジビューを楽しんでみてはいかがでしょうか。
住所:香川県坂出市櫃石
電話番号:0877-45-1122(坂出市観光案内所)
アクセス:
・JR児島駅前から琴参バス瀬戸大橋線利用で約19分、櫃石バス停下車
・JR坂出駅前から琴参バス瀬戸大橋線利用で約45分、櫃石バス停下車
バス運賃:児島駅前から310円、坂出駅前から600円(いずれも大人料金)
2022年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/12更新)
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