写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る霧島アートの森で来館者を出迎えるのは、メインゲートにある草間彌⽣⽒の作品「シャングリラの華」。2歳児が背伸びしてやっと届くほどの⼤きさで、特徴的な派⼿な⽔⽟模様が背景の緑と⾒事に調和した作品です。どの⾓度から⾒ても美しいので、周囲を何度もまわりたくなってしまうことでしょう。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るエントランスから受付のあるアートホールに向かう通路で⽬を引くのは、⻄川勝⼈⽒の「ほおずき・コブシの森」。⽬を引くのはほおずきの形をした⼤きな⽯ですが、等間隔に植えられたコブシの⽊や格⼦状の床⽯も含め、この空間⾃体が作品となっています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る野外展⽰作品は23点もありますが、霧島アートの森の敷地⾯積は約13haと広⼤なので、実際に⾏ってみると作品が点在しているという印象。案内図を⾒ながら展⽰場所をチェックしていくと効率的ですが、カメラ⽚⼿に散策しながら宝探し気分で作品を探していくのも楽しいでしょう。
アートホールを出てすぐに⽬に⾶び込んでくるのは、ジョナサン・ボロフスキー⽒の「男と⼥」。スティール鋼で男⼥が交差するシルエットがつくられているのですが、晴天の⽇であれば時間ごとに形を変える影が芝⽣にも浮かびます。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る丸い額縁がたくさん並んだ作品は、韓国のアーティスト、チェ・ジョンファ⽒の作品。「あなたこそアート」というウイットに富んだタイトルです。どんなアングルでどんなポーズで撮影しようか、考えるだけでワクワクしてきますね。
野外には⽬⽴つ作品だけでなく、樹⽊の四隅に鉄のかたまりが配置された若林奮⽒の「4個の鉄に囲まれた優雅な樹々」など、うっかりしていると作品だと気づかずに通り過ぎてしまいそうな作品もあります。
また、ユニークな形の⽔飲み場は⿅児島⽣まれのアーティスト、内倉ひとみ⽒のデザイン。⾃然に溶け込んださりげない展⽰が隠れているのもこの美術館の魅⼒です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る野外広場の⻄端にさりげなく延びているトンネルは、ダニ・カラヴァン⽒の「べレシート(初めに)」。先に⾒える光を頼りに暗い内部を進んでいくと、突きあたりの窓から雄⼤な景⾊を⾒渡すことができる仕組みです。
うっすらと光が漏れるトンネルの壁の隙間など、作者が熟考を重ねたであろう構造上の⼯夫に想いを馳せていると、時が経つのを忘れてしまいます。素⼈でもカッコイイ写真が撮りやすい撮影ポイントでもあります。
暗いトンネルから⼀転、突然現れる⼀⾯の緑。その明暗の⾒事さに、これが単なる展望台ではなくアート作品であることを改めて実感することでしょう。作品タイトルの意味も、ここに着くとわかります。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る家族連れが楽しめる公園のようなエリア「キリシマのキチ」は、⽜嶋均⽒の作品。はしごのない急勾配のすべり台など不可思議な形の遊具が並んでいます。
どうにか上り詰めようと⼦どもたち(⼤⼈たちも︖)が努⼒した跡がくっきりと残っているのが微笑ましく、⼼がほぐれます。観覧者が繰り返し触った形跡が作品に趣きを加えていくというのは、触れる美術館ならではの醍醐味です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る⽳ぐらの中から外が覗ける潜望鏡。狭くて暗い空間から⾒える外の景⾊は、その仕組みを知っている⼤⼈でも不思議な気分になります。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る野外スペースに比べるとこじんまりしているものの、屋内展示も充実しています。
白を基調としたアートホールには、草間彌生氏の「赤い靴」が展示されています。残念ながら「赤い靴」以外の屋内展示は撮影不可ですが、太陽の光を浴びて少し疲れた心身をすっとクールダウンするのに最適な空間です。
オノ・ヨーコ氏やイサム・ノグチ氏の作品をはじめ、鏡の中でデジタル数字が点滅し続ける宮島達男氏の「Changing Time with Changing Self No.25-W」など、パッと見て「おもしろい!」と興味を持てる作品が揃っています。
霧島アートの森はそこに行くためだけに旅行を計画する価値が充分にある美術館です。屋内展示があるので暑さ・寒さをしのぐことはできますが、時間をかけて野外アート作品を楽しむには春と秋がベストシーズンです。
但し、あくまでも美術館であって公園ではありませんので、ペットを連れての入館やボールなどの遊具の持ち込みはできませんので注意してください。
全身でアートに浸ったあとは、全身を温泉に浸けて疲れも癒す・・・
そんな素敵な旅はいかがですか。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2023/11/30更新)
- 広告 -