小樽は、かってはニシン漁が盛んで隆盛を極め、道内最大の商都として栄えました。
小樽と言えばガラスとオルゴール。これらは港町とはすぐには結びつきませんが、その根は意外とふかく、明治33年、薩摩キリコの発祥の地、九州からやってきてオイルランプの製造を始めた浅原久吉の浅原硝子製造所に始まります。その後、漁業用の浮き玉で大当たりして隆盛を極め、ガラスは小樽にとって切ってもきれぬ存在となったのです。
戦後、電化とプラスチックの普及で壊滅的な打撃をこうむりましたが、ガラスの魅力を知り尽くした同製造所は、北一ガラスとしてよみがえり、実用のうつわからアート作品までガラス好きにはたまらない空間をつくりあげています。
かたやオルゴールは、明治45年に建てられた赤レンガと石造り2棟の歴史的建造物をそのまま店舗とした小樽オルゴール堂。
総ケヤキづくりの店内・5フロアには、アンティーク・オルゴールの展示スペースと、約3,400種のオルゴールで満たされた販売スペースが広がっています。
この店は、かって道内を席捲した衣料・輸入雑貨の総合デパート・「BLUE HOUSE」がオルゴールの専門店としてよみがえり、新しい小樽の顔となったものです。
かくして、小樽はガラスとオルゴールの町として世界中から観光客がおとずれるまでになっています。手作りオルゴール、トンボ玉作りや吹きガラス体験コーナーも町のそこここにあり、通りをひととき散策するだけでも忘れがたい思い出となることでしょう。
運河沿いの通りは、以上のほかにもカップルがおいしいものをほおばるたのしみを満喫できるデート・スポットで満ちています。
しかし、そんな通りから一筋離れたところにある穴場のスポットを紹介しましょう。
小樽運河から少し脇に入った旧日本銀行のレトロモダンな建物の向いにある小樽市立文学館。おみやげものに血眼になっている観光客からは忘れられた存在となりつつありますが、ここには小林多喜二や伊藤整や小熊秀雄など小樽にゆかりの深い文学者・詩人の資料はもちろん、作家のすべてを解説したパネルや貴重な写真の数々を展示していてとても心和むスペースを創り上げています。
とりわけ札幌市在住の高山美香さんが、さまざまな資料を精査して作り上げた小樽文学史偉人伝は必見です。なじみの作家たちの特徴をピタリととらえたオーブン粘土・FIMOによる人形たちを前にするとおもわず顔を見合わせて笑ってしまうことでしょう。
セルフ方式のカフェもあり、ゆったりとした時間の流れに身をゆだねて古き良き時代の空気を満喫しましょう。
ここのカフェで地元の文学愛好家と文学を語り合うひとときも楽しみですが、せっかく小樽まで来たからには古き良き時代の小樽を体感できるコーヒー館が目と鼻の先にあるのでのぞきましょう。
昭和8年にできた純喫茶「光」は現在、若いお嬢さんが切り盛りしていますが、先代の集めた小樽のオイルランプのコレクションをはじめ、さまざまなアンティークで満たされています。
見どころ多い小樽の町でショッピングを楽しんだ後は、列車待ちのひとときをほの暗い店内に流れるクラシック音楽を聴きながら過ごすのは最高です。
ブレンドコーヒーを注文すると光特製のカステラがついて530円。
札幌駅の西南部にある標高531mの藻岩山は、山麓駅から中腹駅までをロープウェイ(約5分)で、さらに森林体験型のミニケーブル「もーりすカー」に乗り継いで(約2分)山頂駅まで行くのがお手軽コース。
頂上駅には息を呑む美しさの夜景を眺めながら食事のできるレストラン「ザ ジュエルズ」と大平貴之考案の解像度抜群のプラネタリウムが鑑賞できる「スターホール」(大人700円・子供400円 上映時間 約20分)があります。
でも僕は、石狩湾から恵庭岳までが見渡せる展望台に登って北国の風をまといながら愛を誓い、確認しあう「幸せの鐘」がおすすめ。二人してここに立つだけで何かが変わります。
もし永遠の愛を願うなら、中腹駅「もいもいの店」で購入した南京錠にふたりの言葉を書き込んで鐘の周りの手すりにつけると完璧。
この山頂展望台は、2012年7月1日「恋人の聖地サテライト」に認定されました。
藻岩山ロープウェイ&もーりすカーセット料金 往復 大人1700円 子供 850円。営業時間 午前10時30分〜午後22時。
札幌の西南、藻岩山・円山公園方面へ出向いたら、地元ファンに根強い人気の和風喫茶・円山茶寮をのぞきましょう。藻岩山で夜景を楽しんでからかけつけても深夜12時まで営業していますので十分くつろぐことができます。
環状線の裏手にあり古い町家を利用した店内で食べる名物のいちごぜんざいは最高。
イチゴ風味のアイスクリームをベースに粒あんとイチゴソースをたっぷりかけたスイーツは緑茶・漬物つきで900円。
営業時間は朝11時から夜12時まで。木曜定休。
電話011-631-3461 住所 札幌市中央区北4条西27丁目
地下鉄東西線西28丁目駅から徒歩2分。
新千歳空港からJRライナーで札幌駅に着いた人は足早にそれぞれの目的地へと去っていきます。しかし、その札幌駅の真上に北海道で一番天空に近い場所があることを知る人は少ないようです。
T38へは駅ビル・大丸札幌店のセンター・エレベーターで6階まで昇り、展望台エレベーターに乗り換えタワー38階・160mにある展望フロアで降り立つと四季おりおりの北都の風景が視界いっぱいに広がります。
営業時間も午前10時から夜は11時(最終入場10時30分)まで。
フロアには、古代ギリシャのピタゴラスが唱えた惑星音階をベースにした「天球の音楽」が流れ、穏やかでちょっと不思議な空気で満ちています。
昼はカフェ、夜はバーとなるT’s CAFEもあり、恋人たちの語らいの場所としてはもちろん、ビジネスマンの商談にも最適な場所を提供してくれます。
入場料は大人700円、中高生500円、小学生・幼児300円
昨今は札幌には各地からLCCも就航し、コスト的にもかなり手軽に行けるようになりました。北海道の親子キラ星のように並んだ2つの魅力的な街。ぜひ訪れてみて下さい。
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/12/5更新)
- 広告 -