岩手の世界遺産「橋野鉄鋼山」と「鉄の歴史館」はセットでどうぞ!

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岩手の世界遺産「橋野鉄鋼山」と「鉄の歴史館」はセットでどうぞ!

岩手の世界遺産「橋野鉄鋼山」と「鉄の歴史館」はセットでどうぞ!

更新日:2018/11/05 17:03

Yuma A.のプロフィール写真 Yuma A. 観光学修士、インバウンド観光推進施設代表

2015年に世界文化遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産」は重工業の先駆けとなった全国8箇所を一つの資産として登録したもの。長崎の軍艦島や福岡の八幡製鉄所などが有名ですが、今回紹介するのはその一つ「橋野鉄鋼山」。場所は鉄鋼のまち岩手県釜石市にあり、日本発の洋式高炉を用いて鉄鋼の製造に成功した史跡です。そして、その魅力に迫るためには釜石市立の「鉄の歴史館」と合わせて訪れるのがベストなのです。

まずは鉄の歴史館から

まずは鉄の歴史館から

写真:Yuma A.

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釜石が鉄鋼のまちとして有名になったのは日本初の洋式高炉がこの地に建設されたため。それはいつかというと1858年。そう、まだ江戸時代!
そして、明治時代になると、官営の釜石製鉄所が国内初の製鉄所として操業。その後、新日鉄(現新日鉄住金)となり、今も日本の鉄鋼業をリードしています。

それまでは鉄は砂鉄原料を用いた、いわゆる「たたら鉄」のため大量生産ができないという問題がありました。それを解決するために鉄鉱石から大量の鉄を作り出す施設がこの高炉なのです。

・・・といっても「橋野鉄鋼山」に残るその高炉場の跡を見てもどうやって製鉄していたのかイメージがわきづらいですよね。そこでこの高炉(写真は三番高炉)を原寸大に復元したレプリカをもつ、釜石市内の「鉄の歴史館」を最初に訪れて欲しいのです。

まずは鉄の歴史館から

写真:Yuma A.

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・・・ということでまずは釜石港の近くにある「鉄の歴史館」を訪れましょう。釜石駅からバスで訪れることができます。また高台にあり、眺めも抜群。最寄バス停は写真中央にそびえる「釜石大観音」と共通ですので、合わせて見学するのも良いですね。

ちなみにちょっと話はズレますが、大観音の左右に写っている防波堤ですが、世界で最も深い場所に建設されている防波堤としてギネス認定されています。鉄の歴史館は釜石市の運営ですので、そういった市のいろいろな自慢も鉄の歴史館では展示されてます(笑)

まずは鉄の歴史館から

写真:Yuma A.

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その自慢のひとつが12m×16mの巨大アンモナイト・レプリカ(本物の化石はフランスにあります)のカベ。1992年に釜石を主会場に開催された「三陸・海の博覧会」で公開されたもの。

なぜ鉄の歴史館なのにアンモナイトが・・・と思ってはいけません。見て楽しければOKなのです。「橋野鉄鋼山」に時間の都合でいけない人でも「鉄の歴史館」だけでも寄っていく価値は大いにありそうですね。入館料も大人1名500円とリーズナブルですしね。

原寸大三番高炉レプリカで近代製鉄を学ぶ

原寸大三番高炉レプリカで近代製鉄を学ぶ

写真:Yuma A.

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「鉄の歴史館」内には橋野鉄鋼山の原寸大(高さ14.6m)の三番高炉のレプリカがど〜んとそびえています。高炉は断面図になっており、炎を投影しています。

橋野鉄鋼山に残る史跡からは想像できないようなかなり大きな施設だったのですね。

原寸大三番高炉レプリカで近代製鉄を学ぶ

写真:Yuma A.

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この洋式高炉模型の凄いところは、プロジェクターを使って音と映像で当時の鉄鉱石からの製鉄の方法を教えてくれるシアターになっているところ。30分毎に上映されています。

後ろの大きな水車(風を送るフイゴの動力源)も映像に合わせて稼動するリアルな演出となっています。また誰が、どうしてこの釜石に洋式高炉を建設したのかも教えてくれます。

原寸大三番高炉レプリカで近代製鉄を学ぶ

写真:Yuma A.

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その誰が、と言えば近代製鉄の父と呼ばれる盛岡藩の「大島高任(たかとう)」。釜石では古来より砂鉄による製鉄が行われており人員が揃っていただけでなく、良質な鉄鉱石も発見されていたため、近代製鉄の幕開けの舞台として条件が揃っていたのです。

砂鉄によるたたら鉄の場合は一回の銑鉄毎に炉を壊して鉄を取り出していましたが、この洋式高炉なら繰り返し鉄を大量に取り出すことができるため、鉄の大量生産を可能にしました。(この取り出す様子もシアターで再現されています)

これが近代化にとって以下に重要なことか、は想像できますよね。鉄は産業のコメとも言われるほど、あらゆる工業にとって重要な資源ですからね。

<鉄の歴史館の基本情報>
住所:岩手県釜石市大平町3丁目12番7号
電話番号:0193-24-2211
アクセス:JR釜石駅から岩手交通バス、観音入口バス停下車徒歩3分

いざ、橋野鉄鋼山へ

いざ、橋野鉄鋼山へ

写真:Yuma A.

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鉄の歴史館で勉強したら、早速、世界文化遺産である「橋野鉄鋼山」に向かいましょう。といっても現在のように鉄鉱石を輸入している時代の遺構ではないので、鉄の歴史館周辺の港付近にはありません。

言うまでもなく鉄鉱石がとれる山中に製鉄所は建設されたのです。だから橋野鉄鋼「山」という名称なのです。

釜石港からクルマで50分ほど走った山中に史跡はありますが、駐車場エリアにはビジターセンターがあるので、休憩も可能です。

いざ、橋野鉄鋼山へ

写真:Yuma A.

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ビジターセンターのある駐車場から300mほど歩いたところに「橋野鉄鋼山」の入り口があります。入園無料(うれしいですね!)で公園のように整備されていますので、迷うことなく史跡を見て廻れるように道が造ってあります。所要30分程度です。

いざ、橋野鉄鋼山へ

写真:Yuma A.

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高炉は3つあり、そのいずれも水路跡の傍にあります。フイゴの動力源は水車であることをすでに「鉄の歴史館」で学習済みですから、ああなるほどこれがそうか〜と納得できると思います。

鉄鉱石の採掘場と運搬道路は一般公開されていないので、見どころはこれらの高炉跡が中心となります。鉄の歴史館で学習してからでないと漫然と公園を散策している様な状態になってしまいます。ここが最盛期には従業員1000人、年間生産量930トンを産出する日本最大の製鉄所だったとは信じられないでしょうね。

<橋野鉄鋼山の基本情報>
住所:岩手県釜石市橋野町2-6
電話番号:0193-54-5250
アクセス:JR釜石駅から県道35号をクルマで50分

橋野鉄鋼山と鉄の歴史館

別の製鉄所の操業開始により「橋野鉄鋼山」が廃止されたのが1894年、世界遺産認定が2015年ですので、およそ120年近くの歳月を経て再評価されたわけです。その真価を知るためにもぜひ「鉄の歴史館」とセットで訪れて欲しいですね。

それでは気をつけていってらっしゃいませ〜

2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/10/21 訪問

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