モスクワ地下鉄の宮殿世界へ!魅力とオススメの駅3選

モスクワ地下鉄の宮殿世界へ!魅力とオススメの駅3選

更新日:2018/11/07 15:55

手塚 大貴のプロフィール写真 手塚 大貴 バックパッカー旅の提案人、スポーツ観戦トラベラー
ロシアの首都・モスクワ。その地下深くに広がる、まるで宮殿のように美しい世界が、ソ連時代に建設されたモスクワ地下鉄です。芸術的なモザイク画やシャンデリア、ステンドグラスが並ぶ駅は、美術館と見紛うほどの華麗な空間となっています。
今回は、そんなモスクワ地下鉄の魅力と、とくに美しいことで知られるオススメの3駅をご紹介。ソ連の美的センスに溢れた「地下宮殿」へ、足を踏み入れてみましょう。

まるで宮殿!ソ連を感じるモスクワ地下鉄の魅力

まるで宮殿!ソ連を感じるモスクワ地下鉄の魅力

写真:手塚 大貴

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モスクワ地下鉄が開業したのは、スターリン統治下の1935年のこと。その後、戦後から現代にかけて路線は広がり、今では総延長300kmを超える14路線がモスクワの地下を走っています。

そんなモスクワ地下鉄の魅力が、ソ連時代に建設された駅でみられる豪華な内装。それらは当時の建築家や芸術家による、社会主義リアリズムを表現した装飾。とくに戦後、1950〜54年にかけて開通した5号線(環状線)には、まるで宮殿のように美しい駅が多く残されています。

まるで宮殿!ソ連を感じるモスクワ地下鉄の魅力

写真:手塚 大貴

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モスクワ地下鉄の特徴のひとつは、とても地下深くに造られていること。これはかつて、駅がシェルターの役割も兼ねていたから。駅のホームへ乗客を運ぶエスカレーターは、はるか地底にまで降りていくかのように長く、その速度も日本の2倍ほどの速さです。

まるで宮殿!ソ連を感じるモスクワ地下鉄の魅力

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もうひとつ驚かされるのは、列車の運行間隔の短さ。ピーク時の運行間隔は90秒と、世界でも珍しい高頻度運行。ホームの先端に設けられたデジタル時計には、列車が発車してからの経過時刻が示されています。

オススメ駅その1:キエフスカヤ駅(5号線・3号線)

オススメ駅その1:キエフスカヤ駅(5号線・3号線)

写真:手塚 大貴

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モスクワ地下鉄でまずオススメの駅が、5号線と3号線のキエフスカヤ駅です。

金色の装飾に覆われたモザイク画18枚が並ぶのは、5号線のキエフスカヤ駅。ウクライナとロシアの連帯を称え、詩人プーシキンの姿やレーニンによるソ連樹立の場面が描かれたモザイク画は、どれも芸術性の高い作品。ホームの端には、誇らしげにレーニンの肖像画も飾られています。

オススメ駅その1:キエフスカヤ駅(5号線・3号線)

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ウクライナの人々の生活を描いたフレスコ画が並ぶのは、3号線のキエフスカヤ駅。女性の姿を描いた作品が多く、駅全体が上品で落ち着いた雰囲気。なかでも農場で働く女性を描いたフレスコ画の数々は、カラフルな色使いや女性の表情の豊かさが素晴らしく、思わず見惚れてしまう美しさです。

オススメ駅その1:キエフスカヤ駅(5号線・3号線)

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3号線のキエフスカヤ駅のホームの端には、半円形に大きな壁画が描かれていて、さながら美術館にいるような錯覚を覚えます。

オススメ駅その2:コムソモーリスカヤ駅(5号線)

オススメ駅その2:コムソモーリスカヤ駅(5号線)

写真:手塚 大貴

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モスクワ地下鉄で美しい駅の代名詞なのが、交通の要としても賑わう、5号線のコムソモーリスカヤ駅です。

均等に並んだ68本の大理石の柱、イエローの天井を装飾する8枚のモザイク画……。それらをシャンデリアが明るく照らし出し、まるで舞踏会会場のような華やかな空間を作り出しています。

オススメ駅その2:コムソモーリスカヤ駅(5号線)

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コムソモーリスカヤ駅の華麗な装飾は、社会主義を賛美するスターリン様式の頂点といえるもの。天井のモザイク画には、赤の広場で演説するレーニンの姿などが描かれ、その緻密な美しさに驚くばかり。またホームの端にはレーニンの白い彫像が飾られ、金色のモザイクによるソ連の国章の下、ホームを行き交う人々を静かに見つめています。

オススメ駅その3:ノヴォスロボーツカヤ駅(5号線)

オススメ駅その3:ノヴォスロボーツカヤ駅(5号線)

写真:手塚 大貴

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上に挙げた2つの駅に比べ、穴場的な存在なのが、5号線のノヴォスロボーツカヤ駅です。

ホームの支柱に飾られているのは、色鮮やかな32枚のステンドグラス。真鍮の縁に囲まれたこれらの作品は、ラトビアの芸術家によるもの。内側からライトで照らされ、カラフルに輝く光景は、教会のような雰囲気を感じさせます。

オススメ駅その3:ノヴォスロボーツカヤ駅(5号線)

写真:手塚 大貴

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ノヴォスロボーツカヤ駅を彩るステンドグラスには、クレムリンの赤い星や植物模様が描かれていますが、ひときわ美しいのが、職業人が描かれた6枚のステンドグラス。地球儀を前にした地理学者、キャンバスに向かう芸術家、ピアノを弾く音楽家……。彼らの姿は紳士的で、不思議な生命力に満ち溢れています。

美しき地下宮殿へ!モスクワ地下鉄の乗り方

美しき地下宮殿へ!モスクワ地下鉄の乗り方

写真:手塚 大貴

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ご紹介した3つの駅は、5号線を乗り降りしながら、1度で楽にまわることが可能。またモスクワ地下鉄には他にも、幸運を招く銅像が並ぶプローシャチ・レヴォリューツィ駅(3号線)、アールデコ様式のマヤコフスカヤ駅(2号線)、天井のモザイク画が独創的なベラルースカヤ駅(5号線)など、個性溢れる駅がたくさんあります。

地下鉄の乗り方は簡単。赤いMマークのある入り口から駅へ入り、窓口か券売機で乗車券を購入。均一運賃でわかりやすく、1回券や2回券のほか、1日券や3日券といった乗り放題タイプの乗車券も。それを改札機にタッチして中へ入ればOKです。

美しき地下宮殿へ!モスクワ地下鉄の乗り方

写真:手塚 大貴

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かつてはロシア語表記だけだった駅の案内板も、サッカーワールドカップ開催を機に英語が併記され、車内でも英語放送が流れるように。今では駅構内での写真撮影も自由にでき、撮影ポイントが用意された駅もあるほど。複雑な駅構造は昔のままですが、そんな迷路のような雰囲気もまた魅力です。

モスクワを旅する交通手段としてだけでなく、それ自体にじっくり見てまわるだけの価値があるモスクワ地下鉄。美しく煌めく「地下宮殿」を求めて、モスクワの地下を巡ってみるといいでしょう。

モスクワ地下鉄の基本情報

運行時間:5:30頃〜25:00頃
乗車料金:1回券55ルーブル(約95円)、2回券110ルーブル(約190円)、1日券218ルーブル(約380円)、3日券415ルーブル(約710円)など。またICカード「トロイカ」は1乗車36ルーブル(約60円)と割安

2018年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/06/23−2018/06/30 訪問

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