岐阜が誇る東美濃の山城「美濃金山城跡・岩村城跡・苗木城跡」を攻略せよ!

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岐阜が誇る東美濃の山城「美濃金山城跡・岩村城跡・苗木城跡」を攻略せよ!

岐阜が誇る東美濃の山城「美濃金山城跡・岩村城跡・苗木城跡」を攻略せよ!

更新日:2019/02/05 15:39

新 直子のプロフィール写真 新 直子 歴史さんぽライター

日本列島のほぼ真ん中に位置する岐阜県は、古くから歴史的な合戦が繰り広げられてきた日本の重要拠点。今回はこの岐阜県の山城の中でも「岐阜の宝もの」に認定された、美濃金山城跡・岩村城跡・苗木城跡をご紹介します。飛騨山脈や木曽山脈にいだかれ、青く澄んだ木曽川が流れる岐阜県東美濃エリアは、多くの戦国武将のふるさとでもあり、全国屈指の山城の宝庫。どこも城マニアが「今、最も行きたい山城」にあげる名城ばかりです。

森乱丸(蘭丸)が生まれたのはここ!美濃金山城跡

森乱丸(蘭丸)が生まれたのはここ!美濃金山城跡

写真:新 直子

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東美濃の山城巡りの拠点として、まず立ち寄って頂きたいのが、岐阜県可児(かに)市の「可児市観光交流館」と、お隣にある「可児市戦国山城ミュージアム」。

「可児市観光交流館」は、戦国時代の本陣をイメージした内装。陣幕や甲冑などが展示され、その充実ぶりにますます気持ちが高まります。さらに好きな甲冑や陣羽織などを実際に着てみることができ、町歩きをしたり、美濃金山城跡に登ることも!

そしてすぐお隣にあるのが「可児市戦国山城ミュージアム」。ここでは美濃金山城跡を含む、可児市の十箇所の山城のことが学べます。さらに織田信長の側近として、大変有能なうえに美少年でもあったという森乱丸(蘭丸)の、甲冑や刀(共に復元)の展示も。実はこの美濃金山城跡は、乱丸(蘭丸)が生まれたところでもあり、城主でもあったお城です。

ではいよいよ美濃金山城攻めに出陣です。ここから本丸跡まで徒歩で約45分。途中の「出丸」まで車で行けば約20分です。

森乱丸(蘭丸)が生まれたのはここ!美濃金山城跡

写真:新 直子

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国史跡であり「続日本百名城」にも選ばれた美濃金山城跡は、今から500年前の天文6(1537)年、斎藤大納言(妙春)によって築かれました。中山道にも近い木曽川中流域の左岸、標高276mの古城山に築かれ、当初は烏峰城と呼ばれました。

斎藤大納言が亡くなると、永禄8(1565)年に織田信長の家臣・森可成(よしなり)が城主になり、名を金山城と改めます。その後、次男・長可(ながよし)、三男・乱丸(蘭丸)、四男・忠政と、森家が35年城主をつとめ、美濃金山城は織田信長と豊臣秀吉の東美濃支配の拠点となりました。

その後、森忠政が信濃(長野県)川中島に転封されると、慶長6(1601)年に犬山城主の小笠原吉次によって破却されました。

森乱丸(蘭丸)が生まれたのはここ!美濃金山城跡

写真:新 直子

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それから約400年。美濃金山城跡は、非常に良い状態で残されていたので、戦国時代の城の特徴や破城のようすがわかる山城として、国史跡に登録されました。

発掘調査により、いたるところに張り巡らされた石垣、建物の土台となった礎石跡、屋根に使用された瓦などが見つかり、ここに多数の建物があったことがわかりました。また土師器(かわらけ)や瀬戸産や美濃産の陶器、中国製磁器なども出土しています。

頂上の本丸跡は広く、「可児市観光交流館」で甲冑や陣羽織を借りれば、かつて森乱丸(蘭丸)が見たのと同じ、雄大な風景の中で、雰囲気たっぷりの写真を撮影することができますよ!

<基本情報>
美濃金山城跡
最寄り・可児市観光交流館
住所:岐阜県可児市兼山674-1
電話番号:0574-59-2288
アクセス:名鉄明智駅からYAOバス「元兼山町役場前」で下車、徒歩3分

岐阜のおんな城主! おつやの悲哀の伝説が残る岩村城跡

岐阜のおんな城主! おつやの悲哀の伝説が残る岩村城跡

写真:新 直子

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木曽山脈の麓、標高717mの城山山頂に築かれた岩村城は、「霧ケ城」とも呼ばれる難攻不落の山城です。「日本百名城」に数えられ、大和高取城(奈良県)・備中松山城(岡山県)とともに「日本三大山城」にも選ばれています。

岩村城が築城されたのは鎌倉時代の文治元年(1185年)。源頼朝の重臣・加藤景廉が遠山荘の地頭になり、子孫の岩村遠山氏が代々この地を治めました。しかしこの美濃国恵那郡は、信濃・三河・遠江に接する東美濃の重要拠点。戦国時代になると織田信長と武田信玄が争う要害の地になりました。

織田信長の年下の叔母にあたるおつやは、織田家のため、岩村城主・遠山景任に嫁ぎました。そして信長の五男・御坊丸(後の織田勝長)を養子に迎え、景任が病没すると、幼い御坊丸に代わって城主の役目を果たしました。女城主・おつやは聡明で美しく、領民にも慕われたといいます。

岐阜のおんな城主! おつやの悲哀の伝説が残る岩村城跡

写真:新 直子

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元亀3(1572)年、岩村城は武田信玄の二十四将にも数えられる秋山虎繁に攻められます。おつやは兵士や領民、そして御坊丸の命を守るため、「虎繁の妻になる」という条件を受け入れ開城しました。

しかし岩村城が武田方のものになり、御坊丸も人質として武田信玄の元に送られたことから、信長は「裏切られた」という想いを持ち、天正3年(1575年)、岩村城に攻め入ります。岩村城は半年に及ぶ籠城に耐え、信長の「城兵の命を守る」という和睦の条件に従い開城しましたが、この約束は守られず、虎繁とおつやも処刑されてしまいました。

岩村城下町では、戦国の時代に翻弄されながらも懸命に生きた女城主・おつやを偲び、家々の軒先に、その家のおかみさんの名前を入れた暖簾が下げられています。

岐阜のおんな城主! おつやの悲哀の伝説が残る岩村城跡

写真:新 直子

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江戸時代の岩村城主・松平家の藩主邸があったところには、復元された御殿門と太鼓櫓、そして「岩村歴史資料館」があります。ここから歩いて20〜30分程で本丸跡です。

一の門跡は、趣深い中世末期の石垣。圧巻なのが本丸北東部にある六段の石垣。本丸の埋門(うずみもん)では、野積み・打込みハギ・切込みハギと、すべての石垣の積み方が見られ、石垣好きにはたまりません!

城内15箇所には「岩村城再現CGビューア」が設置され、看板のQRコードをスマホなどで読み取ると、昔の岩村城の様子を画面でみることができます。現在の風景に、かつてそこにあった櫓門や廊下橋などの姿を重ね合わせると、ますます想像が膨らみます。

<基本情報>
岩村城
最寄り・岩村歴史資料館
住所:岐阜県恵那市岩村町98
電話番号:0573-43-3057
アクセス:JR中央線恵那駅から明知鉄道に乗り換え岩村駅で下車。徒歩約20分

巨岩と石垣が織りなす天空の要塞・苗木城

巨岩と石垣が織りなす天空の要塞・苗木城

写真:新 直子

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中山道の宿場町として栄えた中津川。その木曽川の右岸にそびえる標高432mの急峻な岩山。その頂上に築かれたのが苗木城です。戦国時代の面影をとどめる近世城郭として国史跡に指定され、「続日本100名城」にも選ばれています。

苗木城は戦国時代の1520年代、遠山苗木氏によって築かれました。ここも織田信長、武田信玄、豊臣秀吉の勢力が相争い、一時、遠山苗木氏は城を追われますが、徳川家康の命によって奪還に成功。以来、苗木1万521石の大名として、明治まで12代に渡ってこの地を治めました。

巨岩と石垣が織りなす天空の要塞・苗木城

写真:新 直子

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苗木城跡の麓に、苗木城と苗木遠山家に関する貴重な資料が多数展示されている中津川市苗木遠山史料館があります。ここでまず驚かされるのが、かつての苗木城の姿を再現したジオラマです。

山頂には巨岩から突き出すように建てられた天守があり、その廻りをいくつもの館が取り囲みます。そして館と館をつなぐ回廊が、龍のように尾根伝いに張り巡らされています。中津川市苗木遠山史料館から天守跡までは歩いて15分ほど。ワクワクする気持ちを抑えながら出陣です!

動画:新 直子

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天守跡を目指して歩くと、巨岩と調和した様々なタイプの石垣が見られ、苗木城の奇抜な造形美に心が踊ります。

かつて岩山の頂上にあった天守は、京都の清水の舞台と同じ、懸造(がけづくり)によって造られていました。現在は岩に刻まれた柱穴に柱を立て、展望台が組まれています。

ここからは雄大な恵那山と青く澄んだ木曽川、さらに中津川の町や笠置山まで一望できる大パノラマが広がります。こちらは360度動画で御覧ください!

また2019年2月2日〜3月31日まで、この3つのお城を巡るスタンプラリーも実施中です。

<基本情報>
苗木城
最寄り・中津川市苗木遠山史料館
住所:岐阜県中津川市苗木2897-2
電話番号:0573-66-8181
アクセス:中津川駅から北恵那交通バス「苗木」下車 徒歩約20分

山城と、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の時代を生きた戦国武将の想い

約150年続いた戦国時代、城は平地から少しでも安全な山地へと場所を移し、やがて山城になりました。山城には生き抜くための強い想い、磨かれていく技術、自然と調和した美しさ、そして城主達のパワーが感じられます。今のような重機などがない時代、人の力と叡智だけで築かれた山城。「岐阜の宝もの」にも選ばれた東美濃の山城、美濃金山城跡・岩村城跡・苗木城跡を、あなたも攻略してみませんか。

2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

取材協力:岐阜県、株式会社リコー

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/10/24−2018/10/26 訪問

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