エキゾチックな魅力いっぱい!アンダルシア地方の珠玉の町5選

エキゾチックな魅力いっぱい!アンダルシア地方の珠玉の町5選

更新日:2018/11/02 13:55

高田 真美のプロフィール写真 高田 真美 旅行ブロガー、グルメブロガー
8世紀初頭から長年にわたりイスラム教勢力による支配が続いたスペイン南部のアンダルシア地方には、イスラム教文化とキリスト教文化が融合した独特の歴史的建造物が数多く残っています。イスラム様式の宮殿、モスクの様式を残したキリスト教教会、旧ユダヤ人街、白壁の家が並ぶ村など、エキゾチックな魅力いっぱいのアンダルシア地方の町をご紹介します。

イベリア半島最後のイスラム王朝の都「グラナダ」

イベリア半島最後のイスラム王朝の都「グラナダ」

写真:高田 真美

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グラナダは、イベリア半島における最後のイスラム王朝の首都があったところ。この町の最大の見どころは、13世紀〜14世紀にかけてナスル朝というイスラム王朝により築かれた「アルハンブラ宮殿」です。

グラナダの丘の上に建つアルハンブラ宮殿は、「アルカサバ」「ナスル朝宮殿」「ヘネラリフェ」という、主に3つのエリアに分かれています。「アルカサバ」は砦として築かれた頑強な城塞で、雄々しく力強い景観が印象的。アルカサバの見張りの塔からは、グラナダとその周辺の景色を一望することもできます。

イベリア半島最後のイスラム王朝の都「グラナダ」

写真:高田 真美

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「ナスル朝宮殿」はイスラム様式の繊細な装飾で埋め尽くされた数々の部屋や中庭が次々と現れ、アルハンブラ宮殿のハイライトともいえるエリアです。そして、夏の離宮として建てられた「ヘネラリフェ」は、美しく手入れされた庭園と噴水が印象的。豊かな緑と噴水の水の音に、心が癒される空間です。

アルハンブラ宮殿は、非常に広大なので、じっくりと時間をとって見学をしましょう。ナスル朝宮殿への入場時間は予約制となっています。入場チケットは3か月前からウェブサイトで予約できますので、訪問日が決まったら早めに予約を入れることをおすすめします。

イベリア半島最後のイスラム王朝の都「グラナダ」

写真:高田 真美

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グラナダでは、アルハンブラ宮殿の北側の丘に広がるアルバイシン地区も散策もおすすめです。このエリアには、かつてアラブ人が住んでいた頃の街並みが今でも残っており、異国情緒あふれる街歩きを楽しむことができます。アルバイシン地区にあるサン ニコラス展望台からは、アルハンブラ宮殿を望む素晴らしい景色を眺めることもできますよ。

<グラナダへのアクセス>
・マドリードから鉄道で約4時間
・コルドバからバスで約2時間45分
・セビリアからバスで約3時間
・スペインもしくはヨーロッパ主要都市からの空路で入ることも可能

美しい街並みと活気に満ちた町「セビリア」

美しい街並みと活気に満ちた町「セビリア」

写真:高田 真美

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セビリアは、スペインの黄金時代ともいえる大航海時代に、新大陸との交易拠点として繁栄した町。また、今現在も、アンダルシア州の州都として、華やかさと活気に満ちています。セビリア旧市街のど真ん中に建っているのが、「セビリア大聖堂」です。キリスト教の教会ですが、かつてイスラム教のモスクがあった場所に建てられたため、聖堂に隣接する「ヒラルダの塔」の壁面は、かつてモスクだった頃の美しいアラベスク模様で飾られています。

美しい街並みと活気に満ちた町「セビリア」

写真:高田 真美

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大聖堂の向かいに建つ「アルカサル」という宮殿も必見です。アルカサルは、セビリアの町がキリスト教徒により奪回された後に、キリスト教徒の王様によって建てられた宮殿なのですが、馬蹄型のアーチやモザイクタイルなど、イスラム様式がふんだんに取り入れられているのです。イスラム教文化とキリスト教文化の融合という、アンダルシア地方ならではの芸術美を堪能することができます。

美しい街並みと活気に満ちた町「セビリア」

写真:高田 真美

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アルカサルの東側には、かつてユダヤ人が居住していた「サンタクルス地区」が広がっています。細い路地が迷路のように続き、中世から抜け出てきたような街並みが美しく、散策がとても楽しいエリアです。

フラメンコの本場でもあるセビリアには、フラメンコ劇場も数多くあります。情熱的でエキゾチックなフラメンコを鑑賞してみてはいかが。

<セビリアへのアクセス>
・マドリードから鉄道で約2時間半
・コルドバから鉄道で約45分
・グラナダからバスで約3時間
・スペインもしくはヨーロッパ主要都市からの空路で入ることも可能

古都「コルドバ」のメスキータは見逃せない!

古都「コルドバ」のメスキータは見逃せない!

写真:高田 真美

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コルドバは、8世紀にイスラム教王朝の後ウマイヤ朝の都となり、大変栄えた町。この時代に、モスクとして建造されたのが、コルドバ歴史地区に今も残る「メスキータ(=モスク)」と呼ばれる歴史的建造物です。

8世紀に建造されたメスキータは、キリスト教徒がコルドバの町を奪回した後、13世紀にキリスト教の聖堂として改修されました。そのため、現在のメスキータの正式名称は、聖マリア大聖堂といいます。

古都「コルドバ」のメスキータは見逃せない!

写真:高田 真美

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アンダルシア地方には、イスラム教のモスクが後にキリスト教教会に改修された建造物が数多くありますが、コルドバのメスキータには、メッカの方向を示すミフラーブなど、モスク時代の面影がしっかりと残されているのが特徴です。イスラム教のモスクとキリスト教の大聖堂が1つの建物の中に共存するという、なんとも不思議な光景は、ここでしか見ることができません。

古都「コルドバ」のメスキータは見逃せない!

写真:高田 真美

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コルドバ歴史地区には、かつてユダヤ人が住んでいた街並みも残されています。迷路のように入り組んだ細い路地に、タイル使いや花で飾られたパティオが美しい白壁の家屋が並び、散策がとても楽しいエリアです。また、コルドバには、古代ローマ時代のローマ橋も残っており、コンパクトな歴史地区の中に見どころがぎゅっと詰まった観光地となっています。

<コルドバへのアクセス>
・マドリードから鉄道で約1時間50分
・グラナダからバスで約2時間45分
・セビリアから鉄道で約45分

田園風景に囲まれた白い村「カルモナ」

田園風景に囲まれた白い村「カルモナ」

写真:高田 真美

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アンダルシア地方には、昔ながらの白壁の家屋が並ぶ鄙びた村があちこちに点在しています。「カルモナ」は、セビリアとコルドバの中間に位置する白い村。セビリアからバスで簡単にアクセスできるのですが、観光客も意外と少なく、のんびりと観光できる穴場です。

田園風景に囲まれた白い村「カルモナ」

写真:高田 真美

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古代ローマ時代に築かれたローマ街道がこの地を通ったことにより繁栄したカルモナですが、まるで歴史においてきぼりにされたかのような、ひっそりと落ち着いた雰囲気がとても魅力的。イスラム統治時代に築かれた要塞や城壁も残っています。

田園風景に囲まれた白い村「カルモナ」

写真:高田 真美

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小高い丘の上に築かれたカルモナの村からは、周りの美しい田園風景を眺めることもできます。カルモナ周辺は、ひまわり畑が多く、初夏になると、黄色いひまわりの花が一面に咲く景色を見ることができることでも知られています。

<カルモナへのアクセス>
・セビリアからバスで約50分
・コルドバからバスで約1時間20分

断崖の上に築かれた絶景の町「ロンダ」

断崖の上に築かれた絶景の町「ロンダ」

写真:高田 真美

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アンダルシア地方一番の絶景の町としておすすめしたいのが「ロンダ」です。深い渓谷に囲まれた断崖絶壁の上に築かれた、アンダルシア地方らしい白い町。崖の南岸には旧市街が、崖の北岸には新市街が広がり、ヌエボ橋という橋で2つの市街地が繋がれています。

断崖の上に築かれた絶景の町「ロンダ」

写真:高田 真美

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渓谷の南岸の崖の上に広がるロンダ旧市街は「ラ・シウダー」と呼ばれ、イスラム統治時代の面影が残る美しい街並みが広がっています。

断崖の上に築かれた絶景の町「ロンダ」

写真:高田 真美

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旧市街と新市街を結ぶヌエボ橋周辺は、断崖絶壁とロンダ周辺の景色を一望することができる絶景スポットです。また、ヌエボ橋の東側に架かるビエホ橋周辺からは、蛇行するグアダレビン川が作り出した渓谷美を堪能することができます。

<ロンダへのアクセス>
・セビリアからバスで約2時間
・コルドバから鉄道で約1時間50分
・グラナダから鉄道で約3時間
・マラガからバスで約1時間45分

最後に

今回ご紹介したアンダルシア地方の町を訪れるには、交通の便も良く宿泊施設も豊富なセビリアの町を拠点にするのがおすすめです。セビリアは、マドリードから高速鉄道で2時間半。またセビリアには空港もありますので、スペイン国内やヨーロッパ主要都市から飛行機を使って入ることも可能です。セビリアからコルドバ、カルモナ、ロンダへは、日帰り可能。セビリアからグラナダは移動に時間を要することと、アルハンブラ宮殿の観光に時間がかかりますので、グラナダで1〜2泊するとよいでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。

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