「京都鷹峯」は、かつては丹波と京都を結ぶ重要な街道として栄えていた鷹峯街道(京都府道31号西陣杉坂線)を中心とした、京都市街北部の地域で、「源光庵」のほか、琳派の祖本阿弥光悦ゆかりの光悦寺、吉野太夫が寄進した朱色の山門(赤門)を持つ「常照寺」、豊臣秀吉の史跡「御土居」が残るなど、歴史、文化があふれる街です。
「源光庵」は貞和2年(1346年)臨済宗大本山大徳寺の徹翁国師の開設によるものですが、元禄7年(1694年)加賀大乗寺の卍山禅師(まんざんどうはく)が住持され、曹洞宗となりました。本堂は元禄7年(1694年)の創建で、「復古禅林」の額が掛けられている山門は、江戸中期に建立されています。
本堂に、仏教の概念、禅の境地の意味が込められている、悟りを表す「丸い窓」と、迷いを表す「四角い窓」があります。「迷いの窓」は角型に、人間の生涯を象徴し、生老病死の四苦八苦を表していて、「悟りの窓」は丸型に「禅と円通」の心を表わし、円は大宇宙を表現しています。
京都市内は、真冬に何度か雪が降りますが、夜中に降っても朝日とともに融けて消えてしまうことが多く、雪景色を日中に楽しむことがなかなかできません。でも、朝を迎えても雪が降り続いて、雪景色を楽しめる日が時々あります。
上の写真は、そんな日の「源光庵」の山門風景です。
上の写真は、雪の日の静かな雰囲気に包まれている境内風景です。
源光庵の悟りの窓と迷いの窓に見る雪景色は、時が経つのを忘れてじっとたたずみたくなるほど感動必至です。運よく雪の京都に巡り合える時があったら、是非訪れてみてください。
新緑の5月から紅葉が始まりだす10月頃まで境内は緑に覆われています。鷹峯は市街地の北端に位置することから、大きな道路からも離れています。そのため空気が澄んでいて、快晴の日の青空、新緑の緑は鮮やかです。
迷いの窓の四角い形は、人間が誕生し、一生を終えるまで逃れることのできない過程、つまり「人間の生涯」を4つの角で象徴しています。この「迷い」とは「釈迦の四苦」のことで、この窓が生老病死の四苦八苦を表しているといわれています。
悟りの窓の丸い形は、「禅と円通」の心が表されています。ありのままの自然の姿、清らか、偏見のない姿、つまり悟りの境地を開くことができ、丸い形(円)は大宇宙を表現しています。
源光庵は、すすきの名所です。9月下旬から11月頃にかけて、参道から、境内にかけて大きなすすきが穂を作ります。
江戸中期に建立された山門前のすすきは、秋の訪れを告げる雰囲気を醸し出しています。
すすきの時期には、境内の参道横に咲く紫苑の開花と、紅葉が始まりだしたもみじを見ることもできます。
普段は静かな源光庵が、紅葉の時期だけ観光客で溢れます。年によっては、本堂内の写真撮影が禁止になるほどです。
源光庵の境内は、朱色に染まっています。
四角の「迷いの窓」に対して、丸い「悟りの窓」は、迷いがなくなる(悟りを開く)と角が取れるそうです。古都の紅葉狩りをしながら、禅の悟りを感じることのできる場所です。
鷹峯は、琳派の祖「本阿弥光悦」が芸術村を開いたことでもよく知られている場所で、「源光庵」同様、紅葉や新緑が見事な光悦寺、常照寺などがすぐ近くにあります。
四季折々の「源光庵」の素晴らしい風景を堪能した後で、鷹峯の四季散策もしてみませんか?
住所:京都府京都市北区鷹峯北鷹峯町47
電話番号:075-492-1858
アクセス:市バス北1系統・6系統 鷹峰源光庵前下車徒歩約1分
2018年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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