写真:Ise Shinkurou
地図を見る伊豆山温泉の「走り湯」は、720年頃に修験道の行者である役小角(えんのおづぬ)により発見されされたと言われる歴史のある温泉。鎌倉時代の正史「吾妻鏡」には、愛媛の道後温泉・兵庫の有馬温泉と共に、日本三大古泉として紹介されています。源頼朝・北条政子・北条早雲などの伊豆の領主も、きっとこの湯を愉しんだのでしょうね。
またこの源泉は、山腹から滝のように海へ流れ出ていたと伝えられ、日本でも珍しい横穴式の源泉。これが「走り湯」と呼ばれる所以です。なぜ横穴式で噴出したかは解っていませんが、海岸で浸食された岩肌が、温泉を噴き出したのではと考えられています。
現在、伊豆半島では「南から来た火山の贈りもの」と題し、世界ジオパーク認定を目指して様々な活動を行っています。
この洞窟内の源泉は、まるで地球の内部を覗いているような景観を見せてくれます。まさにジオパーク(地球を感じるエリア)として、お勧めの穴場スポットと言えるのではないでしょうか。
それでは洞窟内をご紹介します。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る洞窟内には自由に入る事が出来ますが、1m50cmほどの高さしかありませんので、大人は少しかがんだ状態で歩く事になります。しかも先が見えないほどの湯けむり!でも少しかがんで頂くと、下部は視界がありますので、ゆっくりですが歩けます。洞窟の中ほどでは、源泉の湯気の温かさで、まるで温泉サウナに入っているように汗ばみます。
そして右手には源泉用の側溝があり、70度程の温泉水が流れています。温泉の成分で岩が変色していますが、これも地底の世界への入り口のようで、異様な雰囲気を感じさせてくれます。恐る恐る奥に進みますと、さらに幻想的な空間が目に入ります。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る湯気でほとんど何も見えない状態の写真ですが、岩の中を覗くと池からボコボコと音を出して源泉が吹きあげています。現在は自噴ではなく、源泉から引き込んだ湯が、毎分140リットル噴出しています。
昔は湯量も多く洞窟を通って滝のように海へ落ちていたのですから、本当に驚きです。じっくりと地球の鼓動をお楽しみ下さい。
お願い:洞窟内に柵等は設置されておりませんので、安全のためにお子様は必ず保護者の方と一緒に入って下さいね。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る走り湯の入り口から20メートルほどの場所に源泉を引き込んだ足湯があります。少し高い場所にある展望台のような足湯です。3人ほどしか入れない小さな足湯ですが、見晴らしは最高!
足元はポカポカと温かく、体にはさわやかな浜風が。そして何より目の前に広がる海原がとっても素敵。伊豆七島、そして房総半島まで望む事が出来ますよ。私たちが暮らす「地球という星」から貰うとても贅沢な癒しです。体中で至福の時間をお楽しみ下さいね!
泉質はカルシウム・ナトリウム塩化物泉で、柔らかい湯の足湯です。
(利用時間:午前9時〜午後5時)
行き方
電車の方:熱海駅から伊豆山・湯河原方面行バス「逢初橋」下車徒歩10分
お車の方:熱海海岸自動車道(有料) 伊豆山出口すぐ
駐車場なし(短時間でしたら看板前に駐車可)
全国的にも珍しい横穴式源泉「走り湯」は、洞窟の中に湧き出る源泉を見ることが出来る少し変わった穴場スポット!またジオパークとして、肌で地球の熱を感じる面白い場所でもあります。
源頼朝・北条政子・北条早雲等多くの歴史的人物も入湯した温泉を訪れ、洞窟内で地球の鼓動を聞き、海原を眺めながら足湯に入る、ジオを愉しむ旅はいかがでしょうか?
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(2024/9/11更新)
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