サマルカンドブルーに魅せられて〜ウズベキスタン青の都探訪

サマルカンドブルーに魅せられて〜ウズベキスタン青の都探訪

更新日:2019/07/08 20:29

Mayumi Kawaiのプロフィール写真 Mayumi Kawai 絶景ハンター、トラベルライター、自称ミステリーハンター
かつてシルクロードの要衝として栄えたサマルカンド。13世紀にモンゴル帝国に滅ぼされるも、14世紀末に登場した一人の英雄によって見事復興を遂げ、現在はサマルカンドブルーと呼ばれる青を基調としたイスラム建築が並ぶ「青の都」として一躍注目されています。

女子ゴコロをくすぐるブルーに染まる都、ビザが緩和された今だからこそ、ぜひウズベキスタンのサマルカンドへ遊びに行ってみませんか。

ウズベキスタン最大の観光都市、「青の都」サマルカンドとは

ウズベキスタン最大の観光都市、「青の都」サマルカンドとは

写真:Mayumi Kawai

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ウズベキスタン最大の観光都市・サマルカンド(Samarkand)。“サマル”とは「人々が出会うこと」、“カンド”は「町」を意味し、その名の通り、古くからオアシス都市であったこの町は世界中の人々が行き交い文化が交差するシルクロードの要衝として繁栄しました。

しかし、13世紀に入ると、チンギス=ハーン率いるモンゴル帝国の襲撃に遭い町は滅亡、やがて14世紀末に英雄ティムールが現れ、町は再び帝都として復活を遂げていきます。

現在、サマルカンドを象徴する「青の都」の壮麗なモスクや建築群はこのティムール王朝以降のものであり、これらは「サマルカンド−文化交差路」として世界遺産にも登録されています。

サマルカンドブルー「青の都」を象徴する主なイスラム建築群

サマルカンドブルー「青の都」を象徴する主なイスラム建築群

写真:Mayumi Kawai

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抜けるような青空、その空の色をそのまま落とし込んだかのような鮮やかな青基調の建築の数々から、いつしか人はこの町を「青の都」と呼ぶようになりました。

この青の都を代表するモスクの一つが、中央アジア最大級ともいわれる「ビービー・ハーヌム・モスク」です。ティムール王朝の創始者ティムールが王妃のために建設したモスクで、国中から著名な建築家を呼び集め、おびただしい数の労働者を雇ってわずか5年で完成させたといわれています。

ちなみに、モスク前に設置された大理石の「説教台」を3周回りながらお願い事をするとその願いが叶うといわれています。

<ビービー・ハーヌム・モスク(Bibi-Khanym Mosque)の基本情報>
住所:Bibikyonim Street, Samarqand, Uzbekistan
入場料:22,000スム

サマルカンドブルー「青の都」を象徴する主なイスラム建築群

写真:Mayumi Kawai

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次に、サマルカンドでもっとも有名な「レギスタン広場」。町の中心に位置し、広場を囲むように3棟のマドラサ(神学校)が配され、ターコイズブルーと複雑な幾何学文様が織りなす壮麗なモザイク壁画や天井ドーム、ミナレットなどは実に壮観で、いつまで見ていても飽きません。

<レギスタン広場(Registan Square)の基本情報>
住所:Registan Street, Samarqand, Uzbekistan
入場料:30,000スム

サマルカンドブルー「青の都」を象徴する主なイスラム建築群

写真:Mayumi Kawai

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そして、レギスタン広場から北東へ少し離れたアフラシャブ(Afrosieb)の丘に位置するのが「シャーヒズィンダ廟群」です。サマルカンドを再興した英雄ティムールの親族や王朝関係者が埋葬された霊廟やモスクが11棟もひしめき合い、まさにそこは心震える青一色の世界。

この地を2回礼拝することは聖地メッカを一度訪れたことと同義とみなされ、それゆえに巡礼者が後を絶ちません。そして、どこからともなく聴こえてくるコーラン、薄暗い廟の中にひっそり佇む石棺、荘厳な天井ドームなど、異国情緒あふれるその佇まいに思わず時を忘れて見入ってしまいます。

<シャーヒズィンダ廟群(Shahi Zinda Mausoleum complex)の基本情報>
住所:M-37, Samarkand, Uzbekistan
入場料:6,000スム

モスクの天井ドームに注目!

モスクの天井ドームに注目!

写真:Mayumi Kawai

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モスクや霊廟の外観も美しいのですが、注目すべきは天井ドーム。どれ一つとっても同じ模様はなく、色鮮やかなブルー基調に金箔を使用した幾何学模様のタイル装飾は圧巻。球体のように丸く見える天井は実は平面で、遠近法による錯視でそのように見えるのだとか。匠の技ですね。

モスクの天井ドームに注目!

写真:Mayumi Kawai

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こちらはレギスタン広場の一角を担う「ティラカリ・マドラサ(Tillya-Kori Madrasah)」の礼拝所の天井ドーム。「ティラカリ」とは「金箔を貼られた」という意味で、その名のとおり、黄金を贅沢に使用した金と青が織りなすまばゆい光の世界が特徴です。

レギスタン広場のちょっとタメになる雑学

レギスタン広場のちょっとタメになる雑学

写真:Mayumi Kawai

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前述のとおり、レギスタン広場には3棟のマドラサが建っていますが、正面向かって右手にある「シェルドル・マドラサ(Sherdor Madrasah)」には動物と人面が描かれた門があります。これは偶像崇拝をタブー視するイスラム建築には異例中の異例で、時の支配者が自分の権力を誇示するために強引に作らせたといわれています。

レギスタン広場のちょっとタメになる雑学

写真:Mayumi Kawai

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これは日本人にしかわかりませんが、各マドラサの壁やミナレットを目を凝らして見ていると、日本の大手通信会社「au」の文字が浮かび上がってきませんか?偶然の一致とはいえ、ちょっとユニークですね。

レギスタン広場のちょっとタメになる雑学

写真:Mayumi Kawai

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レギスタン広場に限りませんが、お土産物の中には画像のような美しいデザインの木製絵画を見かけます。絵師の話によると、これらは家を守る護符であり、柄はサマルカンド、ブハラ、ヒヴァで異なるとのこと。気に入った柄はどの地方のものか、ぜひ尋ねてみてくださいね。

夜のライトアップは必見!

夜のライトアップは必見!

写真:Mayumi Kawai

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サマルカンドといえば夜のライトアップも必見。特に有名なのはレギスタン広場のライトアップで、毎日夜20時からスタートします。夜はまた違った幻想的な美しさを放ち、ただただため息が漏れます。さらに、毎週金曜日の夜はプロジェクションマッピングのショーも開催。ぜひ、昼間とは違った美しさを堪能してくださいね!

ビザが緩和された今だからこそ訪れたいウズベキスタン

2018年2月より観光ビザが緩和されたウズベキスタン。これまではビザ取得の煩雑さがネックで訪問に二の足を踏む人も多くいましたが、現在は30日以内であればビザ免除となっています。東京からは直行便も飛びアクセスも便利。今まさにウズベキスタン旅行の機運が高まっています。特に親日家が多いサマルカンドは旅のしやすさでもイチオシのスポット。是非この機会に、ウズベキスタンを訪れてみませんか。

2018年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/09/02 訪問

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