写真:野口 まさゆき
地図を見る飯給駅はJR内房線五井駅から小湊鐡道に乗り継いで13駅目で、時間にして約50分。1926年(大正15年)開業の無人駅です。飯給の名前の由来は、古代日本の壬申の乱で敗れた弘文天皇(大友皇子)がこの地に落ち延びた時に、人々が天皇一行に食事を捧げた、とされています。
写真:野口 まさゆき
地図を見る駅舎は無くて小さな待合所があるだけ。中には駅周辺のハイキングコースの案内看板があります。
ホームに出ると、その長さは約30メートル弱くらい。真ん中にポツンと白い木製のベンチが一つ。ここに座っていると、のどかで静かな里山の風景を独り占めしてしまいそうです。
写真:野口 まさゆき
地図を見る目の前には田んぼが広がり、その向こうには弘文天皇を祭神としている白山神社の鳥居が見えます。木々のそよぐ音や鳥のさえずりとを聞きながら、ベンチに横たわってみるのもよいですよ!
写真:野口 まさゆき
地図を見る実はこの飯給駅、春の菜の花や桜のシーズンは小湊鐡道沿線で随一の撮影スポットになります。田んぼ越しの撮影ポイントには三脚を立てたカメラマンがズラリと並びます。
田植え前の田んぼの水面に映る青い待合室が可愛いですね!
写真:野口 まさゆき
地図を見るこちらは列車を入れてのワンショット。線路沿いに養老渓谷方面に歩いて斜面を上った場所からです。列車運行の妨げにならないように注意しましょう。
駅周辺の木々は四季を通して美しいですが、3月末から4月上旬がベストシーズンといえるでしょう。
写真:野口 まさゆき
地図を見る駅を出るとすぐ、杉丸太に囲まれた大きな空間に出会います。建築家の藤本壮介氏のアート作品でもあるこのトイレは、トリエンナーレ「いちはらアート×ミックス」で展示されているものです。
扉を開けると広さ200平米という空間はまるで草原のよう。こんな小さい駅にとてつもなくビッグサイズの美しいトイレがあるなんて驚きです。春には菜の花などの草花が咲き誇ります。
写真:野口 まさゆき
地図を見る真ん中にポツンと全面ガラス張りの個室トイレ。とっても開放感がありそうです。中にはカーテンが付いてますので用を足すときも安心です。
といってもこのトイレは女性専用なので注意して下さい。不在を確認できれば男性でも中を見学できますよ。
写真:野口 まさゆき
地図を見る隣りには通常の男女兼用トイレもあるので、男性はこちらを利用してください。
写真:野口 まさゆき
地図を見る踏切を渡って民家と畑に囲まれた道をのんびり歩いて、約5分で曹洞宗最勝山真高寺に着きます。1453年に太厳存高禅師によって建立されたと伝えられています。
お寺の入り口にある立派な山門は1794年に再建されたもので、二階建て、屋根が二重の入母屋造りの立派なものです。
写真:野口 まさゆき
地図を見る一階の天井を見上げると、欄間には「波の伊八」の異名を持つ初代武志伊八郎信由の彫刻があります。伊八は1752年に千葉県鴨川で生まれ、南関東を中心に50点余りの作品を残しました。葛飾北斎の代表作「神奈川冲浪裏」にも影響を与えたといわれるような天才彫刻家だったんです。
他にも、天井には狩野重信の板絵も飾られ、再建当時の荘厳な姿を今に伝えています。
写真:野口 まさゆき
地図を見る駅方面に戻って踏切の手前にcafe「うさぎや」の看板があります。線路沿いに歩いてすぐ、庭の木の彫刻品がお出迎えします。
小さな古民家で2015年にお店を開いた元気な女性店主さん。東南アジアや中南米など本場料理を、地元の食材を活かし日本風にアレンジした里山エスニックが絶品です!「平成の名水百選」久留里の湧水を使っているコーヒーやスイーツもおススメ。手作り珈琲豆「飯給珈琲」も販売していますよ。
メニューは週によって変わります。またワークショップやイベントもありますので、関連メモ記載のフェイスブックページで確認してください。
<基本情報>
電話番号:090-2555-8816 ※原則予約制
営業日:木曜〜土曜&不定休(日曜は要相談)
営業時間:12:00〜16:00頃
※お子様不可。店内の撮影不可ですのでご注意ください。
写真:野口 まさゆき
地図を見るさらにこのカフェ、庭先を小湊鉄道が走るという絶好のロケーション。小湊ファンの方は、ぜひ窓側の席へ。
小湊鐡道は橋梁や駅舎などの22施設が国の登録有形文化財に登録されています。五井駅から飯給駅までも歴史ある施設を楽しみながらの旅となるでしょう。列車の本数が少ないので、事前に時刻表をよく確認してスケジュールを立ててくださいね。
飯給駅の隣の月崎駅は、あの「チバニアン」の最寄り駅。地球の地質時代区分のうち、新生代更新世中期の境界ポイントとなる地球磁場逆転期の地層へも行ってみましょう。来年には正式に「チバニアン(千葉の時代)」命名が有力なんですよ。月崎駅から歩いて30分程度。
詳しくは関連MEMOリンクの記事を参考にしてください。
季節毎に楽しめる房総半島の里山を巡る旅。皆さんも、ぜひ出かけてみませんか!?
2018年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/6更新)
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