写真:古都の U助
地図を見る南禅寺塔頭「天授庵」は、南禅寺の開山・大明国師を祀るため建立されたことから、南禅寺塔頭の中でもとりわけ重要視されています。南北朝時代に南禅寺第十五世虎関師錬によって建立され、一度は荒廃したものの細川幽斉によって細川家の菩提寺となり再興されました。
天授庵の門をくぐると目の前に書院の建築が見え、その奥には紅葉の美しい庭園が見えてきます。書院手前の白砂も砂紋が見られ、幻想的な雰囲気が楽しめます。
写真:古都の U助
地図を見る入口の門をくぐると左手には受付所のほか、このように庭を覗きこむことができるくぐり戸もあります。料金やチケットの受け渡しで大変ですが、入口からすぐに気を抜けない必見ポイントが続きますので、足元に気をつけてスムーズに拝観できるようにしましょう。
写真:古都の U助
地図を見る靴を脱ぎ玄関から進めば、まずは池泉回遊式の書院南庭を鑑賞することができます。拝観開始直後の夕方は日によって混雑することがあり、縁側の近くは座ってゆっくりと鑑賞する人がズラリと並ぶことも。ちょっと引いたアングルで見たい場合は平日の閉門前など比較的遅い時間帯を狙うようにしましょう。柱や窓、畳が庭園を囲み額縁のような役割をはたします。
近年、京都の紅葉は12月でも見られるなど遅くなってきていると言われますが、天授庵の紅葉は他の紅葉スポットに比べ比較的早め。ライトアップの期間も11月いっぱいまでとなっています。
写真:古都の U助
地図を見る書院南庭の特徴の1つに池の背後に竹林が見えることが上げられます。紅葉の色合いとのコントラストが鮮やか。
天授庵はライトアップではお庭へ下りずに室内から庭園を鑑賞する事になります。一転して昼間の拝観は室内からでは無く、竹林や池に架かる橋などを歩き庭園を巡るコース。
雨の日は室内からお庭を見ることができるのでライトアップがオススメとなりますが、趣向も雰囲気も違って、どちらもつい見たくなってしまいますね。
※南禅寺・天授庵昼の拝観時間:9:00〜16:30
拝観料:500円
写真:古都の U助
地図を見る池には特徴的な八橋(画像左下側)も架かります。これはもちろんお土産のお菓子のことではありません。一説にお菓子の八つ橋の語源になったともいわれますが、複数の板をあえて真っ直ぐではなくジグザグに配して景趣を表現する橋のことです。後世の橋では八枚とは限りませんが、もとは八枚の板を組み合わせて架けられました。日本庭園のほかカキツバタや花菖蒲の池などでもよく架けられる橋です。
写真:古都の U助
地図を見る拝観の途中では天授庵の茶室「松関の席」も目にすることができます。これは京都府大山崎町にある国宝茶室「待庵(妙喜庵とも)」を参考に作られたとされています。
写真:古都の U助
地図を見る二つの庭園の間には簡素な門も見られます。足を止める人は少なめですが、なかなか渋い眺めが楽しめます。
写真:古都の U助
地図を見る天授庵のもう一つのお庭、淵黙庭と名付けられている方丈東庭は見事な枯山水のお庭です。枯山水の白砂は大河を表現し、白砂の中には盛り土した苔島が配置されて、奥の苔島には黒松が植樹されています。また、画像左側の菱形の切石が並ぶ独特のデザインは鉤型鱗敷と呼ばれています。
写真:古都の U助
地図を見る白砂や松の背後は紅葉が美しく、対比が見事です。
写真:古都の U助
地図を見る南禅寺境内では他にライトアップを行う箇所がないので(2019年現在)夜の闇の中に浮かぶ天授庵の明かりは一際幻想的なものがあります。市バスに比べれば地下鉄東山線でのアクセスが可能なので繁華街や京都駅に戻るのにも便利ですよ。
住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町86-8
電話:075-771-0744
アクセス:地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約10分
通常拝観時間:9:00〜16:30
※例年11月11日午後〜11月12日午前は法要のため拝観休止
拝観料:500円、高校生400円、小中学生300円
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
古都の U助
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