ローマの旧市街地にパンテオン神殿(Pantheon)と、ナヴォーナ広場があります。パンテオン神殿はまずその外観から既に、まさに神殿としか言いようのない荘厳な雰囲気が感じられることでしょう。
最初にパンテオン神殿が造られたのは、紀元前25年です。その後、火事で焼失してしまうのですが、次に造られたのが118年から128年にかけてとなり、時のローマ皇帝ハドリアヌスによって再建されたのです。
パンテオンとはどのような意味があるのでしょうか。それは、「あらゆる神を祭る場所」となります。
信仰の場でありながらその美しさは、ルネッサンス期を代表するイタリアの画家で建築家の巨匠ミケランジェロ(1475年- 1564年)が「天使の設計」と激賛しています。そして、同時代の同じく巨匠であるラファエロ(1483年 - 1520年)は、ここに埋葬して欲しいと遺言を残しているのです。
神殿内部に入ると、そこは細部に至るまで彫刻されている繊細さ。見れば見る程、美しさに引き込まれることでしょう。ところで観光客の中には上を見上げている人、あるいは上に向って写真撮影している人がいます。その理由はなんでしょうか。
それは、あまりにも見事な「天上」がそこにあるからです。
直径43.2m の半球形の天井ですが、それを支えるための壁面はとても頑丈で、一番厚い場所で6mもあるのです。しかも場所によって材質を使い分け、高い場所ほど軽い素材を使いながらも厚みを減らし、重さを分散。
中央上部で光っている場所は採光のための穴。高度な設計と確かな技術、そして美しさを感じることが出来るのではないのでしょうか。
天井に穴があれば、当然雨水が神殿内部に入ります。そのため床にはあちらこちらに穴があり、排水する構造となっているのです。天上の美しさだけではなく、足元もしっかりと観察してみましょう。
イタリアと言えばピザが有名ですが、数ある中でも知られている一つがマルゲリータ。実は実在した女性の名前からきているのです。
マルゲリータ・マリーア・テレーザ・ジョヴァンナ・ディ・サヴォイア=ジェノヴァ(1851年- 1926年)ととても長い名前で一般的には「マルゲリータ」ですが、なぜピザの名前になったのでしょうか。
かつてナポリにおいて、一番シンプルなピザが食べたいと希望し、出されたその味をとても気に入ったことから名前を使うことになったと言われています。
ではなぜこの女性が?もともと王族の出身なのですが、1868年にイタリア王ウンベルト1世と結婚し王妃になったからです。
王とマルゲリータの墓がパンテオン神殿内部にありますので、ぜひ足を止めてみて下さい。
また、パンテオン神殿に葬ってほしいと遺言を残した「ラファエロ」の墓はとても美しいデザイン。こちらも見逃さないようにしましょう。
<基本情報>
住所:Piazza della Rotonda, 00186 Roma
電話番号:+39-06-6830-0230
ローマ市民憩いの場所と言えるのが、パンテオン神殿からとても近いナヴォーナ広場(Piazza Navona)です。
広場では大道芸人や絵画を販売する人が多数。ところで広場のコーナー部分にある建物ですが直線ではなく、半円形に建築されているのがおわかりでしょうか。
広場はかつてドミティアヌス競技場として使われており、造られたのは1世紀のこと。競技場ですから周回するために角が設けられることが無く、現代においてもローマ時代の地形をそのまま生かした建物群となっているのです。
周囲をぐるりと囲む景観を、散策しながら楽しみましょう。
この場所で特に有名なのは、広場の中心部にある見事な彫刻が施された噴水です。16世紀から17世紀にかけて、彫刻家のジャン・ロレンツォ・ベルニーニによって作られたもの。
世界の四大河となるナイル川、ガンジス川、ドナウ川、ラプラタ川を表現していると言われますが、観光をするとどのように見えるのか、実際に現地で楽しんでみて下さい。
<基本情報>
住所:Piazza Navona, 00186 Roma
パンテオン神殿とナヴォーナ広場の間は徒歩約2分。それぞれ抜群に近い2000年前の遺跡観光地です。ローマ散策では、必見の場所ですのでぜひ足を運ぶようにして下さい。
また、ローマではコロッセオはもちろん、他にも有名な「真実の口」がありそちらも見どころ。そしてイタリアには、数多くの世界遺産がありますので、併せて下記の関連MEMOで詳細をご確認下さい。
2018年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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