中山道・御嶽宿から細久手宿 石畳が残る趣深い岐阜の街道を歩く

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中山道・御嶽宿から細久手宿 石畳が残る趣深い岐阜の街道を歩く

中山道・御嶽宿から細久手宿 石畳が残る趣深い岐阜の街道を歩く

更新日:2018/12/09 16:16

常盤 兼成のプロフィール写真 常盤 兼成 酷道・険道・重伝建マニア

江戸五街道のひとつ中山道。東海道よりも大回りのルートですが、当時は多くの往来があった主要街道でした。その中山道にある御嶽宿(岐阜県)は江戸に向かう際、平野部と山間部の間にあり、数々の難所が続く山道への入り口でした。隣の細久手宿までには風情のある石畳の道が今も残され、当時の趣が感じられる区間でもあります。商家や本陣跡など見どころも多い御嶽宿から、細久手宿までの旧中山道をのんびりと歩いてみましょう。

「中山道みたけ館」で御嶽宿と中山道について学習

「中山道みたけ館」で御嶽宿と中山道について学習

写真:常盤 兼成

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御嶽宿は中山道の中でもアクセスのよい宿場町。名鉄広見線の終点、御嵩駅からすぐの位置にあります。無人駅ですが、駅舎が観光案内所になっており、中山道の散策に最適な地図がもらえます。地図をいただいたらさっそく御嶽宿を歩いてみましょう。

「中山道みたけ館」で御嶽宿と中山道について学習

写真:常盤 兼成

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御嵩駅から歩いて数分のところにある「中山道みたけ館」は、町立図書館を兼ねた資料館。こちらでは、原始から現代までの御嵩町や御嶽宿の歴史が紹介されており、歌川広重が描いた御嶽宿の絵についての解説もあります。

広重が描いた御嶽宿には、木賃宿とそこに泊まる人々が描かれており、広重の絵の中でもわりと多くの人物が描かれています。旅籠ではなく木賃宿を描いていることから、どこか庶民的な感じがする宿の絵となっています。

「中山道みたけ館」で御嶽宿と中山道について学習

写真:常盤 兼成

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「中山道みたけ館」の入り口は、広重が描いた御嶽宿の絵がそのまま扉に描かれています。入館無料で御嶽宿や中山道のことを学ぶことができますので、ここでまずは情報収集してから出発です。

<中山道みたけ館の基本情報>
住所:可児郡御嵩町御嵩1389-1
電話番号:0574-67-7500
アクセス:名鉄御嵩駅より徒歩3分

質素ながら風格のある商家資料館「商家竹屋」を見学

質素ながら風格のある商家資料館「商家竹屋」を見学

写真:常盤 兼成

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「中山道みたけ館」から徒歩1分のところにある「商家竹屋」は、江戸時代の建築様式を色濃く残す風格のある商家。御嵩町の指定有形文化財にも指定されており、主屋、茶室、土蔵、展示棟などを無料で見学できます。

質素ながら風格のある商家資料館「商家竹屋」を見学

写真:常盤 兼成

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「商家竹屋」には、表座敷、奥座敷、中の間など数々の部屋があります。商家ではありましたが、対面販売のお店ではなく現在で言うところの総合商社のようなお店でした。

質素ながら風格のある商家資料館「商家竹屋」を見学

写真:常盤 兼成

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かなり繁盛していたようで、近代にかけては借家街の経営や、佐渡金山への投資なども行っていた、まさに豪商です。

奥座敷から中庭越しに見える茶室では、お茶会が開かれることもあります。また、手動の機織り機を使った機織り体験などもできますし、常駐するスタッフは質問にも気軽に答えてくれます。

<商家竹屋の基本情報>
住所:岐阜県可児郡御嵩町御嵩1406
電話番号:0574-67-5704
アクセス:名鉄御嵩駅より徒歩5分

高低差のある細久手宿までの道中

高低差のある細久手宿までの道中

写真:常盤 兼成

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御嶽宿から国道21号を渡ると、いよいよ旧中山道に入ります。しばらくはアスファルトの道が続きますが、山道に入ってからはだんだんと当時の趣が感じられるエリアに入っていきます。

途中、岩盤を削った急な曲がり坂が出てきます。中山道を往来する牛や馬の鼻が擦れて欠けるほどの曲がり坂だったことから、「牛の鼻欠け坂」と呼ばれています。また、中山道の御嶽宿・細久手宿間のこのエリアは、平成28年に、国の史跡に追加された地域でもあります。

高低差のある細久手宿までの道中

写真:常盤 兼成

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「牛の鼻欠け坂」を過ぎると道標が出てきます。御嶽宿から4100メートルの地点で、次の細久手宿までは7700メートルとあります。中山道はところどころに、このような分かりやすい道標があり、旧道と現道の分岐点などでも迷わないように工夫されています。御嶽宿から細久手宿は全長11.5kmと、ハイキングにもちょうどよい距離です。

高低差のある細久手宿までの道中

写真:常盤 兼成

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西洞(さいと)地区という場所には、全国でも珍しい「耳神社」という名の神社があります。耳の病に霊験ありと伝えられる小社で、病が治ると年齢の数だけ錐(きり)を簾(すだれ)のように編んで奉納するならわしがあり、今でも錐の簾が多く奉納されています。

御嶽宿・細久手宿間のハイライト「謡坂石畳」

御嶽宿・細久手宿間のハイライト「謡坂石畳」

写真:常盤 兼成

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中山道は耳神社を過ぎますと西洞地区から謡坂(うとうざか)地区に入ります。しばらくすると目の前に見えてくるのは石畳の坂。「牛の鼻欠け坂」からひたすら上り坂が続いており、苦しさをまぎらすために唄をうたいながら坂を上ったことから、「うたうさか」と呼ばれ「謡坂(うとうさか)」と転化したと言われています。

道標にも「謡坂石畳」と書かれており、御嶽宿から細久手宿の中でも、当時の趣が特に色濃く残る区間です。ちなみにこの区間も平成28年に国の史跡に指定されています。

御嶽宿・細久手宿間のハイライト「謡坂石畳」

写真:常盤 兼成

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「謡坂石畳」を過ぎしばらく歩くと「一呑みの清水」と書かれたスポットがあります。こちらは旅人がのどを潤した場所で、当時はこんこんと水が湧き出る場所でした。石組みでふたつに区切られ、上段が旅人用、下段が牛馬用として使い分けられていました。現在も水は出ていますが、生水での引用は避けるようにと表示があります。

御嶽宿・細久手宿間のハイライト「謡坂石畳」

写真:常盤 兼成

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「一呑みの清水」から先は、再び国の史跡に指定されており、舗装の色も変わっています。手前はアスファルト路で、先は茶色い舗装になっていますが、この茶色い舗装もこの先に進むと砂利道になり、車での進入は難しくなります。

中山道48番目の宿場 細久手宿に到着

中山道48番目の宿場 細久手宿に到着

写真:常盤 兼成

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御嶽宿から歩いてきた中山道もいよいよゴールです。道沿いに旅籠が見えてきたら細久手宿です。この細久手宿は1610年に新設された宿場町。西の御嶽宿から東の大湫宿までの距離が遠いために借宿を設けたのが始まりです。

中山道48番目の宿場 細久手宿に到着

写真:常盤 兼成

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細久手宿は現在の岐阜県瑞浪市にありますが、当時は尾張(愛知)の藩領でした。江戸時代後期の記録では、戸数65軒のうち24軒が旅籠を営んでいたようです。

中山道48番目の宿場 細久手宿に到着

写真:常盤 兼成

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細久手宿には今でも旅籠が当時のまま営業しています。「大黒屋旅館」は国の登録有形文化財になっており、現在も実際に泊まることができます。「大黒屋旅館」は、細久手宿の本陣や脇本陣が手狭になってきた際に、他の領主との相宿をきらった尾張藩が「大黒屋旅館」を「尾州家本陣」と定めたことがはじまりです。

旅館の営業時間以外は建物内部を見学することも可能。また細久手宿からの交通手段などの相談にも応じていただけます。

<大黒屋旅館の基本情報>
住所:岐阜県瑞浪市日吉町7905-1
電話番号:0572-69-2518
アクセス:JR中央線瑞浪駅より瑞浪市デマンド交通で20分

おわりに

中山道69の宿場のうち岐阜県内には16の宿場があります。その中でも比較的アクセスのよい御嶽宿は、平地と山間部の境となっており、ここから江戸方面は本格的な山道になっていきます。隣の細久手宿までの間には風情のある石畳が敷かれ、江戸時代の街道の趣が残されています。ハイキングにもちょうどよい距離なので、のんびりと歩きながら江戸時代の旅人の気分に浸ってみてはいかがでしょうか。

2018年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/11/28 訪問

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