見どころ多数!日本三大奇祭「岡山・西大寺」を散策しよう

見どころ多数!日本三大奇祭「岡山・西大寺」を散策しよう

更新日:2018/12/19 09:54

岡山県岡山市東区にある西大寺は日本三大奇祭の一つ「会陽(裸祭り)」が有名で、その様子が全国に中継される程です。2月の第3土曜日に、褌の男衆が集まり「ワッショ、ワッショ」の掛け声とともに、宝木を本堂に投下するのです。

熱気ある祭りですが、普段の西大寺は穏やかな雰囲気で、歴史を感じながら境内を散策することが出来る高野山真言宗別格本山。奈良時代からの古刹を巡り、パワースポット「奥殿」で祈願しましょう。

西大寺とは

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西大寺の起源は、遠く奈良時代にまで遡ると寺伝に記されています。天平勝宝3年(751年)、山口県岩国市玖珂町に住む藤原皆足姫が、金岡郷と呼ばれた場所に仏師に依頼し作製した観音像を安置したのが始まり。その金岡郷が、現在の西大寺金岡付近なのです。

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なぜ、遠く山口から岡山まで来たのでしょう。そこには不思議な伝説があります。観音像を作った仏師ですが、出身が大和の長谷(奈良県桜井市)であるとだけ告げていなくなったのです。仏師を長谷観音の化身と信じた皆足姫は、お礼とお参りをするために船で大和に向かいました。

途中、皆足姫の夫が守護職をしていた備前(岡山)に立ち寄り、その後、船を出そうとするとなぜか動かすことが出来ません。

試しに観音像を船から降ろしてみると、船は動き出したのです。そこで付近にお堂を建立して観音像を奉納し、姫はお礼参りに長谷に向かったという話が残されており、これが西大寺の起源と伝わっています。

西大寺とは
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写真右の三重塔は、延宝6年(1678年)の建立。岡山県には江戸時代の塔が多く残されていますが、その中でも際立った美しさと言われています。

穏やかな雰囲気の西大寺境内ですが、それでいながら古刹の威厳も感じられるのではないでしょうか。

本堂の様子

本堂の様子
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市指定重要文化財である本堂は、文久3年(1863年)のもの。岡山県下で最大級の巨大な屋根が特徴となっており、迫力を感じることが出来ます。柱がかなり太く、全体的な印象として大きな作りとなっている理由は、会陽(裸祭り)の多くの人々を中に入れるためです。

本堂の様子
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本尊は秘仏の千手観音であり、両脇に広目天と多聞天を従えているのです。心静かにお参りしてみましょう。

本堂裏手の稲荷社と活力の楠

本堂裏手の稲荷社と活力の楠
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本堂の裏手に稲荷社があります。この社殿は昭和10年(1935年)頃のもので、歴史が古いとまでは言えないのですが、もともとは西大寺小学校に寄付されたものでした。戦後、遺棄されかけたのですが西大寺に奉納され、現在に至っているのです。

本堂裏手の稲荷社と活力の楠
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稲荷社の近くに堂々と立っている楠ですが、悩み、苦しみを除去してくれると伝えられ、悩み事がある人は手を合わせてみてはいかがでしょうか。

パワースポット「奥殿」

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西大寺ではあちらこちらに祈願できる場所がありますが、境内で最大のパワースポットとなるのが「奥殿」です。場所は稲荷社の後方となりますので、案内に従って進みましょう。

パワースポット「奥殿」
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奥殿に鎮座するのは、牛玉所大権現と、水かけ誓願不動尊です。

江戸時代には、岡山県倉敷の「瑜伽大権現」と四国香川県の「金比羅大権現」の両参りが大ブームとなったのですが、やがてはこちらの西大寺にも参る三社参りも行われるようになりました。

瑜伽と金比羅の両参りについて、下記の関連MEMOに詳細を記載しています。その他の岡山パワースポットや名勝地と合わせて、ご覧下さい。

パワースポット「奥殿」
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水かけ誓願不動尊の左側に、拝み方が記載されています。ここでは今までよりもさらに心を穏やかにし、祈願をしてみましょう。

珍しい鐘楼門と石門

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西大寺にはとても珍しい門が二つあります。それが鐘楼門と石門ですが、まず最初に鐘楼門をご紹介します。

建立年代は延宝頃(1673〜80年)と推測されていますが、収められている銅鐘は朝鮮式で、高麗時代前期(10〜11世紀)と古いもの。

珍しい鐘楼門と石門
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そして石門(龍鐘楼)は文政2年(1819年)のものですが、まるで竜宮城を連想させるユニークな作り。裸祭りの会陽の2週間前からお祭り当日まで、この場所で行われるのが心身を清めるための垢離取り修行です。

それだけ重要な意味を持つ石門は本堂の右側にありますので、観光の際には見落とさないようにして下さい。

西大寺の基本情報

住所:岡山県岡山市東区東区西大寺中3丁目8−8
電話番号:086-942-2058
アクセス:赤穂線西大寺駅より徒歩10分

2018年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。



掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/02 訪問

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