京急「浦賀駅」から歩いて3分。大正時代創業のお茶・乾物店の三代目が日本茶インストラクターの資格を得て、日本茶カフェ/日本茶専門店「茶井」を開きました。本格的な日本茶を気軽に味わい、ほっとできる場所です。
茶葉は、茶の栽培や生産にこだわりを持つ全国の生産者から直接仕入れています。また、横須賀産のワカメ、昆布、ひじき、海苔を直接漁師から買い付けて販売しています。創業当時からのつきあいが大切に続いているのです。
カウンターの横の暖簾をくぐると、壁には全国から集めた茶の缶、急須や湯飲みが並ぶギャラリーがあります。やわらかい光が満ちる落ち着いた空間は、茶の湯が始まった安土桃山時代をイメージしたものです。
奥にはカフェスペースがあり、さまざまな茶を実際に味わうことができます。テーブル席の壁には、明治時代にアメリカに茶を輸出したときの英文で書いた茶箱ラベルが額に入っています。
おいしい茶には水が重要です。ここでは鉄釜で横須賀市の水道水を沸かして使っています。鉄釜の鉄分が出て、カルキを吸収し、茶に適した水質になるからです。日本茶は茶葉の分量、湯の温度、浸す時間をきちんと計ることが重要なので、タイマーと温度計がいつでもスタンバイしています。
「一滴茶」は日本茶インストラクターである店主が心を込め、カウンター席の目の前で茶を入れてくれます。流れるような手の動きを見るところから茶が始まっているのです。
茶葉は福岡の八女産の「星野玉露」。このお茶は玉露の産地として京都の宇治と双璧を成すものです。一煎目は、鉄釜で沸かした湯を30度まで冷ましてから茶器に注ぎます。
湯を入れた碗のふたを少しずらして、小さな碗にていねいに注ぎます。小さな碗には半分より少ない量の茶が入ります。低温でうまみを出し、リラックス効果があります。
二煎目は80度の湯を大きな碗に八割ほど注ぎます。苦みと渋みがきいて、目が覚める効果もあります。
残った茶葉には食物繊維とビタミンEがたっぷりあるので、ぽん酢をつけて食べてください。「魔法のぽん酢」は化学調味料、合成保存料、合成着色料が無使用です。
江戸時代の庶民は8月に切った葉を乾燥させ釜で煮て飲んでいた話など、店主の日本茶に関する専門的な知識を聞きながら、違いを味わってみましょう。
カフェには、抹茶、玉露、煎茶、番茶が約20種、コーヒーメニューも10種類以上が揃っています。
左にあるのは「龍馬のお茶」、産地の製法による味の違いを楽しむ「黒船茶」のひとつで長崎産の甘い玉緑茶です。長崎の大浦慶は日本茶を世界に広めて財を成し、龍馬を金銭面から支えました。
右にある緑茶の「さくらかおり」は桜が描かれた湯飲み、桜餅の葉の香りがします。
お土産用の「ふくぎ茶」は島根県隠岐島の海士町(あまちょう)で古くから親しまれてきた健康茶です。まろやかな口当たりでベルガモットのような香り、ペパーミントのような爽やかさもあります。ティーカップにもよく似合います。この茶はクロモジの小枝と葉をブレンドしたもので、クロモジは茶道の上生菓子に添える楊枝の材料になります。店では、ふくぎ茶ラテも用意されています。
「地産地消」とは、その土地で取れた産物をその土地で食べること。「地産地消スナック」は横須賀産の海藻をつかったメニューです。
左の「海苔ドック」はパリパリの焼き海苔にウィンナーを挟んで、甘いみたらしに一味唐辛子を掛けたもの。素材の味がそれぞれ活かされています。
右の「昆布ドック」は、ドックパンにチーズ、ハム、真ん中に横須賀産の昆布の甘煮を挟み、昆布の甘さがきいています。
このほかにも、あんみつやアップルパイ、ワッフルなど和洋のデザート20数種、地産地消が数種類と多くのメニューが揃っています。
店内では湯が沸く音が聞こえ、茶の香りが漂うリラックスできる空間です。こころの豊かさ、真のやすらぎをテーマにしたMARTHの音楽が流れて、「味は五感で感じるもの」というコンセプトが一貫しています。
住所:神奈川県横須賀市浦賀3-1-10
アクセス:京浜急行「浦賀駅」徒歩3分
電話番号:046-841-0713
定休日:日曜日、第1・第3月曜日
営業時間:10時〜18時(ラストオーダー17時30分)
2018年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/7更新)
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