ウィーン郊外で楽しむ「ホイリゲ」とベートーベンの足跡

| オーストリア

| 旅の専門家がお届けする観光情報

ウィーン郊外で楽しむ「ホイリゲ」とベートーベンの足跡

ウィーン郊外で楽しむ「ホイリゲ」とベートーベンの足跡

更新日:2018/12/26 13:47

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家

ハプスブルグ家の繁栄の元、オーストリアの首都として発展したウィーン。この北外れに森と葡萄畑を背後に、物静かな町グリンツィングとハイリゲンシュタットが隣り合ってひっそりと佇んでいます。

グリンツィングにはできたての美味しいワイン「ホイリゲ」を楽しめる酒場が軒を並べています。また大邸宅が建ち並ぶ通りで繋がるハイリゲンシュタットには音楽家ベートーベンが住んだいくつかの館やゆかりの地が点在しています。

ホイリゲが軒を並べるグリンツィング

ホイリゲが軒を並べるグリンツィング

写真:Hiroko Oji

地図を見る

お洒落な建物が建ち並び、ハプスブルグ家の繁栄のもとでオーストリア首都として発展したウィーン。ここから地下鉄やトラムを利用すると30分もかからずに、郊外にひっそり佇む町並みを訪問することができます。

そのうちのひとつがグリンツィング。ここには、昔ながらの館を利用して出来立てのさわやかなワイン「新酒ホイリゲ」を味わえる「酒場ホイリゲ」が軒を並べています。「ホイリゲ」には「今年の」という意味があり、今年できた新しいワインを指すと同時に、ホイリゲを飲むことができる酒場のこともそう呼んでいるのです。

ホイリゲが軒を並べるグリンツィング

写真:Hiroko Oji

地図を見る

グリンツィングは閑静な住宅街。車も通る大通りでも騒がしさは感じられないのが不思議なくらい。

ホイリゲが軒を並べるグリンツィング

写真:Hiroko Oji

地図を見る

葡萄栽培農家が経営するワイナリーと共に、自家製ワインを販売・提供する酒場「ホイリゲ」がたくさんあるのはサンドガッセ(Sandgasse)からコベンツルガッセ(Cobenzlgasse)にかけて。自然に包まれた緑豊かなテラス席や田舎風の情緒溢れる室内で、自家製ワインと様々な肉の燻製やピクルス、オーストリア料理などを楽しめる場所として人気を誇っています。

ホイリゲ「ツム・マルティン・ゼップ」

ホイリゲ「ツム・マルティン・ゼップ」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

ホイリゲの入り口には、松の枝の束がぶら下がっています。これがあれば「新酒があります」の意味!その年の秋一番に収穫された葡萄から醸造されたワインは、聖マルティンの日(11月11日)に開封されるのです。

軒を並べるホイリゲは、たいていが夕方からの開店。ですが、そのうちの一軒「ツム・マルティン・ゼップ(Zum Martin Sepp)」では、お昼前からでも営業しており、ランチタイムにも利用できて便利です。

ホイリゲ「ツム・マルティン・ゼップ」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

ワインなどの飲み物と温かい料理や一品料理はテーブル席で注文します。お酒に弱い方には、ゲシュプリッター(Gespritzter)というワインを同量の炭酸水で割った飲み物もおすすめです。

ホイリゲ「ツム・マルティン・ゼップ」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

サラダやメイン料理、デザート類はビュッフェ形式となっていて、カウンターでオーダーすることができます。様々なお惣菜が並ぶ風景は圧巻です。

大きなお店ではアコーディオンやバイオリン、ギターなど楽器の入った生演奏も楽しめます。大衆音楽を聴きながらワインに浸るのも思い出深いひと時となるはずです。

<ツム・マルティン・ゼップの基本情報>
住所:Cobenzlgasse 34,1190 Wien-Grinzing
電話: +43-1-320-32-33
営業時間:11:30〜24:00(料理のオーダーは〜23:00)
休業:1月

物静かな高級住宅街のハイリゲンシュタット

物静かな高級住宅街のハイリゲンシュタット

写真:Hiroko Oji

地図を見る

グリンツィングの隣に接する地区はハイリゲンシュタットと言って閑静な住宅街。石畳の路地の両側には、すっきりしたデザインの風情ある素敵な館が建ち並びます

物静かな高級住宅街のハイリゲンシュタット

写真:Hiroko Oji

地図を見る

特に、グリンツィングから繋がる通り沿いには大邸宅が並び、それぞれのお家の素敵な佇まいを見て歩くだけでも溜息が漏れるほど。

物静かな高級住宅街のハイリゲンシュタット

写真:Hiroko Oji

地図を見る

中には、お城?とも見えるお宅も。グリンツィングとハイリゲンシュタットは、38Aという路線バスでも繋がっていますが、通り沿いに歩くと、お宅拝見が楽しめますよ。

ベートーベン記念館

ベートーベン記念館

写真:Hiroko Oji

地図を見る

ハイリゲンシュタットには、ベートーベンが住んだことのあるお家が何軒か残されています。

そのうちの一軒、バスも通りグリンツィンガー通りから一筋北に入ったプロブスガッセ(Probusgasse)沿いにある「ハイリゲンシュタット遺書の家」は、小さな記念館として公開されています。

ベートーベン記念館

写真:Hiroko Oji

地図を見る

小さな中庭を取り囲むように6つの部屋があり、それぞれテーマに沿って展示されています。また中庭の奥にも庭が広がり、中央に置かれてカタツムリ風の大きな装置からベートーベンの曲が流れていて雰囲気が盛り上がります。

「ハイリゲンシュタット」という名が知られるようになったのは、ベートーベンが聴覚を失ったことに絶望し、弟と甥に宛てて1802年10月「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いたことによるのです。

ベートーベン記念館

写真:Hiroko Oji

地図を見る

それぞれの部屋では、様々な方法でベートーベンの作曲した一度は聴いたことのある曲が聴けるようになっています。

ハンドルを回したら流れてくるフレーズ、鍵盤の指示されたコードを押したら聴こえてくる曲、6枚の風景画の中から1枚を引き抜くと響きだす、その絵にちなんだ交響曲・・・。ほかにも、実際に使用していたピアノや、自筆の譜面や手紙、葬儀のようすを描いた絵、デスマスク、写真や像が展示されていて、小さいながらも結構時間をかけて楽しむことができる記念館になっています。

<ベートーベン記念館の基本情報>
住所:Probusgasse 6, 1190 Wien,
電話:+43-664-88950801
開館時間:10:00〜13:00、14:00〜18:00
休館日:月曜日

点在するベートーベンゆかりの場所

点在するベートーベンゆかりの場所

写真:Hiroko Oji

地図を見る

記念館だけでなくハイリゲンシュタットとその周辺には、ベートーベンが住んだことのある家が何軒かあります。

現在はホイリゲ「ヴェルナー・ヴェリザ」として利用されている家や、写真のような白いすっきりとしたお家が数軒(ウィーンでは見所の目印として赤白の旗が4本とその下に金色で名前が彫り込まれた白いプレートがあります)、「エロイカ」を書いたエロイカハウス、「田園」を書いた家など訪ねて歩くのも面白いものです。

点在するベートーベンゆかりの場所

写真:Hiroko Oji

地図を見る

中には、ベートーベンファンが集まるホイリゲとなっているお家も。ここにはベートーベンが1817年の夏に滞在し、「第九」を作曲したといわれているところです。葡萄棚がある雰囲気のいい中庭で、マイヤー家の所有する葡萄畑から作られたワインとシュランメル音楽(19世紀後半にウィーンで発達したオーストリアの民俗音楽)が楽しめます。

点在するベートーベンゆかりの場所

写真:Hiroko Oji

地図を見る

また、彼が「田園」の構想を練ったといわれている「ベートーベンの散歩道」は小川沿いにあり、ここを歩いていると、まさに交響曲5番「田園」が聞こえてきそうな錯覚に陥ります。

散歩道の奥に進んでいくと、ベートーベンの胸像がある「ベートーベン・ルーエ(休憩所)」という公園にたどり着きます。のんびりお散歩した後休憩するのにちょうどいい公園です。ぜひお時間にゆとりを持たせて訪れてみてくださいね。

大都会の華やかな町からショートトリップで

ウィーンという華やかで歴史的建造物が建ち並ぶ見所満載の大都会から、ほんの30分もかからずにトラムや地下鉄で訪れることのできるグリンツィングとハイリゲンシュタット。背後に葡萄畑と森が控え、長閑で物静かな町並みが魅力の地区です。大作曲家の音楽に触れ、ホイリゲを楽しめる貴重な時間が思い出に残るはずです。ちょっと時間にゆとりを持たせて足を延ばしてみるのにちょうどよいロケーションですので、ぜひお立ち寄りくださいね。

2018年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/12/03−2018/12/05 訪問

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらLINEトラベルjpでまとめて検索!

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -