写真:古都の U助
地図を見る京都御苑の西部にある縣井は、醒ヶ井、染井と並ぶ京都三名水の1つ。春にはこの井戸の周辺で色鮮やかな山吹の花が見られます。
井戸の水は今は枯れていますが、すぐそばにポンプを使って水を汲み上げている装置があります(飲用は不可)。周辺は五摂家の1つに数えられる一條邸の屋敷跡でもあり、縣井は一條家出身の昭憲皇太后(明治天皇の皇后)の産湯に使われたとされています。
写真:古都の U助
地図を見る古くはこの井戸のそばに縣宮という社があって、多くの貴族達が立身出世を祈り、宮中へ参内したといわれています。万葉集にも詠われ、春に鮮やかな黄色の花を咲かせる山吹の花言葉には「金運」というものがあり、さらに京都御苑という特別な場所であることから縁起も良く感じられます。
写真:古都の U助
地図を見る縣井周辺の山吹はかなり古くから知られていたそうで、きっと昔の人も山吹を見ながら立身出世を祈り、この辺りを歩いたことでしょう。また、縣井周辺では美しい新緑も見ることができます。山吹の語源は山春黄からきているという説があり、深緑とのコントラストはいかにも春がやってきた!という若々しい力が溢れる光景です。
写真:古都の U助
地図を見る縣井の周辺には桜の木もあり、気候にもよりますが山吹と桜の競演が見られることも珍しくありません。写真の桜は比較的遅咲きの八重桜ですが、ピンク色と山吹色のコントラストが美しいです。
京都御苑では本当に多種多様な植物が見られ、美しい新緑を見せる名木・大木も数多くあります。桜が終わった後は素晴らしい緑の景色にもぜひ注目していただきたいと思います。
写真:古都の U助
地図を見る京都三名水のうち、もう1つが同じ京都御苑の中にあります。こちらは京都御苑東部にある染殿井。ちなみに京都御苑三名水というのもあって、ご紹介した縣井と染殿井の他、もう1つは明治天皇の産湯に使用されたという祐井(さちのい)です。
写真:古都の U助
地図を見る染殿井の周辺は、平安時代前期には藤原良房の邸「染殿第」があった場所とされ、井戸の名も屋敷の名前に由来しています。ここは京都御苑東北部にある石薬師門から少し南に歩いた場所にあり、石薬師門からここまで来る途中も母と子の森などで美しい植物の光景を見ることができます。
写真:古都の U助
地図を見るまた、染殿井の周囲には山吹の他シャガの花の群生地もあり、可愛らしい花を見ることができます。シャガはアヤメの仲間の花。
染殿井や母と子の森の周囲にもベンチが点在するので、休憩しながらゆっくり散策することができます。
写真:古都の U助
地図を見る京都御苑の外周には、北側の一部を除きグルリと低い石垣が張り巡らされているのが特徴です。
御苑東側、秋は萩の名所として知られる梨木神社のそばにも石垣が続いています。この梨木神社近くの石垣でも春は山吹の花を見ることができます。
写真:古都の U助
地図を見る写真は、梨木神社の一の鳥居と山吹です。梨木神社の境内には、京都御苑の染殿井と地下水脈でつながっているといわれる染井の井戸もあり、そのお隣にはハートの形をした葉っぱを持つ桂の御神木の木も!おみくじやお守りもあるので、縁結びを願うならぜひ新緑の桂の葉っぱも併せて見に行きましょう!
住所:京都府京都市上京区京都御苑3
電話番号:075-211-6348(京都御苑管理事務所)
アクセス:
地下鉄烏丸線・丸太町駅より徒歩約3分
地下鉄烏丸線・今出川駅より徒歩約3分
2019年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/19更新)
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