千葉県の続百名城「本佐倉城」は将門山に埋れた廃城跡!

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千葉県の続百名城「本佐倉城」は将門山に埋れた廃城跡!

千葉県の続百名城「本佐倉城」は将門山に埋れた廃城跡!

更新日:2019/01/06 09:23

田中 秀昭のプロフィール写真 田中 秀昭 歴史と文化財の解説ナビゲーター

都内から電車でも車でも1時間強で行ける「本佐倉城」は、千葉県の佐倉市と酒々井町に跨る将門山に築城された平山城跡です。城郭は広大で城主が住んでいた内郭と、武家衆が住んでいた根古屋を始めとする外郭に分かれています。

このお城を訪れる人は多くありません。でもその構造やしっかりと残された遺構を見ると、戦国の世に生き残りを掛けた千葉氏や小田原北条氏、そして徳川氏の築城術が皆さんを出迎えてくれます!

本佐倉城の全景は、根古屋の館から一望できる!

本佐倉城の全景は、根古屋の館から一望できる!

写真:田中 秀昭

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城のあった将門山の全景が「根古屋」の館からはっきりと見えます。根古屋とは武家衆の住んだ場所になりますので、ここから散策を始めましょう。

千葉氏が繁栄していた頃は、ここから見える一帯は沼地で、船によって城郭へ行き来していたという記録があります。将門山の謂れは諸説ありますが、平将門の父親がこの辺り一帯を治めていたという説が有力です。将門自身もこの辺りに住んでいた可能性があり、歴史のロマンが広がります。

本佐倉城の全景は、根古屋の館から一望できる!

写真:田中 秀昭

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通常の観光コースは、根古屋の館から将門山沿いに右へ曲がった、写真にある大手門口から城へと入って行きます。でもそれではこの「本佐倉城」の魅力を十分に堪能することはできません。根古屋の館から左回りに、搦め手口から本佐倉城へ入って行くことをお勧めします。

搦め手口からは、竹藪を縫うように倒木を跨いで!

搦め手口からは、竹藪を縫うように倒木を跨いで!

写真:田中 秀昭

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この搦め手口から入城すると、城の縄張りと呼ばれる構造や虎口・空堀などがハッキリと確認できます。京成線の大佐倉駅からも歩いて15分ほどでこの搦め手口に着きますが、民有地を通ることになりますので、根古屋の館方面へ迂回して下さい。

搦め手口からは、竹藪を縫うように倒木を跨いで!

写真:田中 秀昭

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この様な道を5分ほど歩きます。晴れている日でも数日前に雨が降っていると、泥濘(ぬかるみ)が残ります。いつもより歩幅を狭めて歩くことが求められます。

搦め手口からは、竹藪を縫うように倒木を跨いで!

写真:田中 秀昭

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径の右側には深い空堀が見えます。攻め手が押し寄せたとしても、当時の体型は155cmで40kg位が平均と言われています。それで20kg近い鎧兜を身に付けていては、とてもこの空堀を登ることは出来ません。

竹藪をかき分けて進むと、城の入口である虎口の跡が!

竹藪をかき分けて進むと、城の入口である虎口の跡が!

写真:田中 秀昭

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お城の規模によっても入口である虎口の大きさは違います。この本佐倉城の虎口は驚くほどに小規模です。しかしここに至る道は狭くて、攻め手が殺到する事はできずに、一人一人が進むことがやっとです。それならこの小さい虎口でも守り切ることが出来ます。

竹藪をかき分けて進むと、城の入口である虎口の跡が!

写真:田中 秀昭

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更に進んでいくと珍しい竹の群生地に辿り着きます。「金明竹」といい、時期によっては緑色と金色の縦じまが入り混じって、とてもきれいです。同じ種類の金明竹が、江戸城の天守台と松の廊下の間にもあります。

竹藪をかき分けて進むと、城の入口である虎口の跡が!

写真:田中 秀昭

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更に進んで大手口方向を目指すと、東山虎口が見えてきます。印旛沼からの入口に当たり、先ほどの虎口と違って大きな規模で曲がりくねっています。時期によっては雑草が生い茂って、虎口の形が見えにくい時があります。

大手口の上に出ると「矢盾」に千葉氏の家紋である月星紋が!

大手口の上に出ると「矢盾」に千葉氏の家紋である月星紋が!

写真:田中 秀昭

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矢盾(矢立)とは戦の際に自分の身を守る障壁物がない時に使います。この矢盾には千葉氏の家紋であった「月星紋」が描かれています。他の城でこの矢盾を見る事はそう多くはありません。

大手口の上に出ると「矢盾」に千葉氏の家紋である月星紋が!

写真:田中 秀昭

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将門山の頂上にある城山と言われる、主殿跡を目指します。しばらく歩くと分かれ道に突き当たります。右の道は登り道で、左の道は下り道です。何となく登り道の方へ行きたくなりますが、ここも罠の道であり、主殿跡には左の下り道に進まなくては行き着くことができません。

大手口の上に出ると「矢盾」に千葉氏の家紋である月星紋が!

写真:田中 秀昭

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主殿跡は広く平坦で、遠く印旛沼方面を見渡すことが出来ます。発掘作業が進められており、主殿跡の建築物の構造が解明されています。しかし現在は残念ながら埋戻しされて、その痕跡を見る事はできません。

主殿跡を下り、分かれ道を右側に進むと別の城郭構造が!

主殿跡を下り、分かれ道を右側に進むと別の城郭構造が!

写真:田中 秀昭

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先ほどの分かれ道まで戻り、登り道を行くと奥の山と言われる場所に着きます。ここは妙見宮と言われる城の守護神を祀る場所でした。また様々な儀式が執り行われた場所でもあります。

主殿跡を下り、分かれ道を右側に進むと別の城郭構造が!

写真:田中 秀昭

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奥の山から大手口に下る途中には倉跡があり、その一角には千葉氏の常御殿が有ったという記録があります。このまままっすぐに下ると、大手門口に帰る事が出来ます。

東京から最も近い廃城の一つである「本佐倉城」は、将門山にひっそりと隠れるように佇んで、皆さんが訪れるのを待っています。ここから2キロほど離れた酒々井町役場に「続百名城スタンプ」があり、また本佐倉城のパンフレット類も充実しています。

天守のあるお城、大きな城郭が確認できるお城も見応えがあるでしょう。でもこんな小規模でも戦に備えて様々な工夫を凝らしていた「本佐倉城」。ひっそりと歴史の片隅に埋れてしまったお城ですが、一見の価値があると思いませんか?

いつでも皆さんがお越しになるのを待っていてくれますよ!

本佐倉城の基本情報

住所:千葉県印旛郡酒々井町本佐倉・佐倉市大佐倉
電話番号:
043-496-1171 酒々井町生涯学習課 
043-484-1111 佐倉市教育委員会
043-436-6000 佐倉市観光協会
アクセス:
京成電鉄大佐倉駅徒歩15分で搦手口
佐倉ICから約20分で大手口駐車場

※続百名城スタンプは、京成線大佐倉駅と酒々井町公民館に備置。

2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/03−2018/11/23 訪問

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