水仙を見るなら、穴場の大阪『柏原水仙郷』がオススメ!

水仙を見るなら、穴場の大阪『柏原水仙郷』がオススメ!

更新日:2015/01/07 10:37

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
水仙の群生地といえば、淡路島や越前、房総半島の名前が挙がっても、大阪府と奈良県の境にある『柏原水仙郷』はまだまだマイナー。歴史も浅く、あまり人に知られていません。だからこそ、行ってみる価値十分じゃないですか。『高尾山』の中腹の谷に咲き乱れる可憐な水仙の群生は、見ごたえ充分。暖かな日を選んで、ハイキングを兼ねて、ぜひ、お出掛けしてみて下さい。

『河内ワイン』の名産地にある、大阪の『高尾山』

『河内ワイン』の名産地にある、大阪の『高尾山』

写真:SHIZUKO

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『高尾山』といえば、ミシュランガイド(レストランなどの「ミシュランガイド東京」ではなく「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」というフランスの日本旅行ガイド)で三ツ星をとった観光地。あるいは東京きってのパワースポットとして名を馳せていますが、今回ご紹介するのは大阪府の『高尾山』です。

大阪と奈良を隔てる生駒山地の南端にあたる柏原市界隈は、大阪のブドウの名産地。山肌に連なるブドウのハウスは圧巻です。ブドウのあるところにワインありということで、この辺りは、知る人ぞ知る『河内ワイン』の名産地です。現在3社が『河内ワイン』を製造しています。中でもワインに合うブドウの栽培を最初に始めたのが『カタシモワイナリー』。高尾山の登山口がある近鉄・堅下駅の近くが創業の地です。カタシモワイナリーでは、予約をすればワイナリー見学もできますが、今回はパスして、高尾山を目指しましょう。

また、高尾山に隣接している『ひめひこワイナリー』という会社もいろんな地域貢献をされています。

登山口は、その名も珍しい『鐸比古鐸比売(ぬでひこぬでひめ)神社』

登山口は、その名も珍しい『鐸比古鐸比売(ぬでひこぬでひめ)神社』

写真:SHIZUKO

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駅から東に延びる道の向こうに、高尾山の頂が見えます。標高は278メートルと高くはありませんが、山頂付近は岩稜が続いていて、変化にとんだハイキングが楽しめます。

街中を抜けて、大きな鳥居をくぐると、街並みが一気に落ち着いた感じになります。直進して急階段を上ると『鐸比古鐸比売(ぬでひこぬでひめ)神社』に出ます。高尾山は、この神社のご神体です。登山口はお社の右手から。

山頂は、ロッククライミングもできる巨石群

山頂は、ロッククライミングもできる巨石群

写真:SHIZUKO

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高尾山にはとても手入れの行き届いた『創造の森』というハイキングコースがあります。地元の方々が協力して、自然の恵みやこの地の歴史を未来を残そうと作り上げられた道。おかげで歩きやすく、ところどころから見える雄大な大阪平野の景色は最高。景色のいいところで休憩をとりながら1時間も登ると、道は岩だらけの岩稜帯になります。

山頂は木々に覆われて眺望がききませんが、山頂の岩を注意して降りていくと、素晴らしく開けた景色と気持ちいい風に出会えます。降り立った岩は、上から見るとわからないのですが、実はロッククライミングもできる巨大な岩なんです。駅から山頂を見上げた時、かすかに見えていた岩場がここです。

大切に育まれている『柏原水仙郷』

大切に育まれている『柏原水仙郷』

写真:SHIZUKO

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山頂を極めた後は、いよいよ『柏原水仙郷』に向かって下っていきましょう。

谷筋にある水仙郷は、華麗な花を目にする前から甘酸っぱい香りで水仙が咲いていることを知らせてくれます。白っぽく見える斜面。そこは一面の水仙で埋め尽くされていました。

この柏原水仙郷は、実は自生の水仙ではなく、市民の方々が球根を集め、下草を刈って、植えつけてと、とても手をかけて育てているものなのです。見事としか言いようのない、かわいい景色。谷の一番低い部分まで下りて見上げれば、圧巻の水仙郷です。地元を愛する方々の思いがいっぱいの水仙郷、今後もますます多くの人に愛されることでしょう。

高尾山の中には、古墳がいっぱい

高尾山の中には、古墳がいっぱい

写真:SHIZUKO

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話は変わりますが、日本の中で古墳の数が一番多いのは奈良県ですが、それに次いで大阪府には多くの古墳が存在しています。

日本のみならず世界最大の墓地面積を持つ仁徳天皇陵(大仙陵古墳)がある百舌鳥古墳群には、戦前100基以上の大型古墳がありましたが、宅地開発などで今は半減しています。百舌鳥古墳群と並ぶ規模の古市古墳群もまた、大規模な古墳群です。その一番端っこに当たる高尾山の山中にも古墳群があるのです。

岩山の中にあるので、岩を利用した墳墓が多く、その数は10を超えています。水仙郷のそばにも、岩を組み合わせて作った古墳を見ることが出来ます。

電車に乗っているときや、見晴らしのいいところから景色を見渡した時、こんもりと木々が茂っている場所は大抵古墳だそうですから、その数の多さには驚くばかりです。

冬から初春にかけて楽しめます

柏原水仙郷は、谷筋にあるので、日当たりによって開花の時期がバラバラです。なので、1月から3月初めくらいまで、可憐な水仙を楽しむことが出来ます。甘い香りに包まれる谷は、空気がとても優しく感じられます。見上げる斜面一面に咲く白い水仙。見ごたえ十分です。
ぜひ、ぜひ、足をお運びいただきたい隠れスポットです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/03/16 訪問

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