長野「リゾートビューふるさと」で北アルプスと善光寺平の絶景を!

長野「リゾートビューふるさと」で北アルプスと善光寺平の絶景を!

更新日:2019/01/13 10:21

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー
「リゾートビューふるさと」は、JR篠ノ井線と大糸線の長野と南小谷間を走る観光列車です。篠ノ井線で姨捨駅のスイッチバック体験と善光寺平の俯瞰風景を満喫し、大糸線では、穂高岳や白馬岳など天空に連なる雄大な北アルプスの山並みと、水とロマンあふれる安曇野の美しい風景を車窓に楽しめます。鉄道旅好きなら一度は乗りたいローカル線です。車両に身を任せ、車窓からゆったりと北アルプスや空の青さに浸って過ごしませんか。

「リゾートビューふるさと」は信州を満喫する展望列車

「リゾートビューふるさと」は信州を満喫する展望列車

写真:和山 光一

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ゆとりとおもてなしのリゾートトレインとして2010年10月から運行する「リゾートビューふるさと」。長野から松本までの篠ノ井線と松本から南小谷までの大糸線の沿線沿いには雄大な山々(穂高連峰や白馬三山等)、清涼な川(犀川や姫川等)や湖(仁科三湖)、澄んだ空、郷愁を誘う里山(姨捨)など、日本の「ふるさと」を思い起こさせる美しい風景(View)が広がります。

車窓から、駅から、そして訪れた町から、その素晴らしい風景を楽しめる旅を創りだせる列車をイメージした名が「リゾートビューふるさと」です。

「リゾートビューふるさと」は信州を満喫する展望列車

写真:和山 光一

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「リゾートビューふるさと」はハイブリッドシステムを搭載した列車です。ハイブリッドシステムとは、車のハイブリッド車と同様にディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池を組み合わせ、駆動力に電気モーターを使用します。発車時に蓄電池充電電力を使用し、加速時にディーゼルエンジンも動作し両方の電気でモーターを回転させるしくみです。

「リゾートビューふるさと」は信州を満喫する展望列車

写真:和山 光一

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篠ノ井線は信越本線の長野から4つ目の駅・篠ノ井から塩尻までを結ぶ66.7kmの路線で、急勾配と急カーブが続き、スイッチバックを行うことでも有名です。

大糸線は松本と糸魚川の105.4kmの区間ですが、「リゾートビューふるさと」の終点は途中の南小谷。70.1kmの路線となります。路線は「北アルプス線」の愛称通り、車窓からの雄大な眺めが素晴らしく、県内ローカル線ではピカ一です。

車窓の大パノラマに浸るくつろぎの車内

車窓の大パノラマに浸るくつろぎの車内

写真:和山 光一

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「リゾートビューふるさと」は、2両編成の車両で1号車44席、2号車34席+車イススペースの全席指定です。窓も車窓を楽しめるように大きくとられ、各車両には4台ずつ車内モニターが設置され運転室からの映像や観光案内DVDが映し出されています。

おすすめの座席は往路の2号車D-7かD-8です。大糸線に入って車窓に北アルプスが眺めることができ、先頭車両の展望室にもすぐに行けますよ。

車窓の大パノラマに浸るくつろぎの車内

写真:和山 光一

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座席は通路より一段高く、ゆとりのある回転式リクライニングシートが配置されています。座席の間隔が120cmと広く、ゆっくりと足を伸ばして寛ぐことができます。回転式なのは松本で篠ノ井線から大糸線に乗り入れる際に進行方向が変わり、座席の向きを変える必要があるからです。

車窓の大パノラマに浸るくつろぎの車内

写真:和山 光一

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運転室の後方は展望室として、腰掛やソファーが設置されていて、運転士になった気分で前方を見ることができたり、側面の大型の窓から広い眺望を楽しむことができます。

篠ノ井線のハイライト「スイッチバック」と「善光寺平」

篠ノ井線のハイライト「スイッチバック」と「善光寺平」

写真:和山 光一

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長野駅を出発した列車は信越本線を南下し、篠ノ井駅から篠ノ井線に入ると善光寺平の南縁にそって徐々に高度を上げていき、次第に眺望が開けてきます。姨捨駅では一度入込線に入線し、駅に着いたかと思うと行き過ぎて一旦停止し、いきなりバックで走りだします。驚きますが、これが姨捨駅の魅力「スイッチバック」で、バックしながらあらためて姨捨駅に入線します。

篠ノ井線のハイライト「スイッチバック」と「善光寺平」

写真:和山 光一

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姨捨駅周辺は善光寺平、田毎の月で有名な棚田など、日本三大車窓と言われるほどに美しい眺めが広がっていますが、駅のホームはそのまま善光寺平が一望できる展望台になっています。17分ほどの停車時間が設けられていて、ドアが開くと一斉に写真撮影タイムになります。

姨捨駅のもう一つの魅力である山々に囲まれた細長い盆地の中央をゆったりと流れる千曲川と棚田の風景を眼下に、アテンダントに記念写真をとってもらったり、眺めたりしているとあっという間に発車の時間になりますよ。

篠ノ井線のハイライト「スイッチバック」と「善光寺平」

写真:和山 光一

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松本駅からは大糸線に乗り入れるので進行方向が変わります。その為それまで先頭車両は1号車でしたが2号車が先頭になり、座席も回転させます。その準備のための発車までの14分を利用して車内販売では売っていない駅弁を買いにいきましょう。信州のローカル線のガタンゴトンと揺れる車内で駅弁を食べる、これぞ最高の楽しみです。

おすすめは「アルプス道づれ おむすび弁当」です。小梅と野沢菜・やまごぼうの2種のおむすびが入った竹籠風の容器に入ったお弁当です。人参、里芋の煮物のほか、焼き塩鱒、鶏の山賊焼、などさまざまに詰まっています。渦状のだし巻き玉子が花を添えています。

大糸線のハイライトは天空に連なる北アルプス連峰

大糸線のハイライトは天空に連なる北アルプス連峰

写真:和山 光一

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松本を出発し大糸線に乗り入れた列車は、しばらく住宅の多い郊外の風景の中を走り、南豊科あたりから安曇野らしい田園風景が広がり始め、青空に冠雪した山々の稜線が映えます。広い車窓には燕岳や常念岳や有明山といった名山が迫ってくるスケールの大きな景色が飛び込んできますよ。

大糸線のハイライトは天空に連なる北アルプス連峰

写真:和山 光一

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信濃大町駅を発車すると、木立に視界をさえぎられることが多くなりますが、木立の間から突然清らかな湖面が顔をだします。“北アルプスの鏡”と呼ばれる仁科三湖(木崎湖・中綱湖・青木湖)の東の端を巡るように線路は延びていきます。いくつも並ぶ小さな無人の駅舎のすぐ向こうに湖が見え、湖の向こうには平地がなくいきなり山になる珍しい風景が見られます。不思議なやすらぎを感じることでしょう。

列車は「稲尾」「海の口」「簗場」の無人駅に一時停車するという嬉しい一ときをプレゼントしてくれますよ。

大糸線のハイライトは天空に連なる北アルプス連峰

写真:和山 光一

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仁科三湖の最も北側に位置する青木湖が車窓から消えてしばらく北上すると白馬駅ですが、このあたりが大糸線が北アルプスに最も接近するところで、八方尾根や岩岳を真正面に望む、この上ない絶景です。もっとも大糸線の車窓はすべて北アルプスの大パノラマなのですが。

白馬駅からは姫川の清らかな流れに並走しながら大糸線はゆきます。茅葺きの大屋根をトタンに葺き替えた民家の集落をいくつも過ぎ、終点・南小谷駅に到着です。

「リゾートビューふるさと」の大糸線でのイベント

「リゾートビューふるさと」の大糸線でのイベント

写真:和山 光一

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往路の穂高駅では27分の停車時間があり、ボランティアガイドによる歩いて5分のところにある穂高神社への参拝ミニツアーに参加できます。

安曇野を開いた海洋民族である安曇野族を始祖に祀った穂高神社は、交通安全・産業の守り神として知られています。穂高岳を御神体として仰ぐ里宮で、穂高岳の方角に向いて本殿は建てられています。上高地に奥宮がありますね。

<穂高神社の基本情報>
住所:長野県安曇野市穂高6079
電話番号:0263-82-2003

「リゾートビューふるさと」の大糸線でのイベント

写真:和山 光一

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穂高駅を出発した列車の車内では、次の停車駅である信濃大町までの時間を利用して地元“信濃大町もんぺの会”の方々による民話を聞くことができます。小太郎が自らの母親である竜と共に安曇野を開拓する物語「犀竜と泉小太郎」のような民話が大北地域にはたくさん残っています。

「リゾートビューふるさと」の大糸線でのイベント

写真:和山 光一

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信濃大町駅では、出発時間までの15分を利用して往路時にふるまいが行われます。おもてなしの内容は運転日によって異なりますが、地元アルプスロマン館の“黒部おやき”に北安醸造のグランプリ受賞“甘酒”の試飲といったおもてなしです。

リゾートビューふるさとの基本情報

運転区間:長野〜南小谷間
運転時刻:長野9:04発南小谷13:00着、南小谷15:16発長野18:28着の1往復
運転日:週末やGW、夏休み等
快速「リゾートビューふるさと」は全席指定席(禁煙)で利用の際は事前に乗車券と指定席券(通常期大人520円)が必要です。

2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/05 訪問

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