2014年5月9日は四国八十八ヶ所霊場開創1200年記念事業の中でも一番メインとなる日です。八十八ヶ所の寺院住職が75番札所善通寺に集結して大法要を実施します。その規模は最大級!今回はその大法要でどんな行事があるのかを紹介します。大法要はどなたでも参加できますのでぜひご自身の目に焼き付けてください。
まず最初は「お練り散華」についてです。
散華(さんげ)とは寺院で法要を巌修する時に、僧侶が諸仏を供養するために花を撒きます。これを散華といい、元来は蓮弁をはじめとする生花が使われましたが、最近では蓮の形をかたどった色紙が代用されるようになっています。
善通寺においても大法要の際に、金堂(本堂)から御影堂(西院)にかけて、八十八ヶ所の寺院住職が「開創記念散華」を撒きながらお練りをします。撒かれた散華はその場で拾うことが許されます。
僧侶が撒いた記念散華は自宅に持ち帰り、お守りとして大事に保管するのが慣習となっており、様々なお願い事にご利益があるとされています。
ぜひ記念散華をゲットして、ご利益をいただきましょう!
写真は去年(2013年)春に善通寺で実施された立春初大師法要のシーンですが、お練りの規模はこの法要をはるかに超えるものとなりそうです。
■散華(お練り)行道 午前9時半ごろ
次に徒歩練行についてです。
徒歩練行(とほれんぎょう)とは、開創1200年を記念して若手寺院住職と四国霊場会公認先達が隊列を組んで2013年02月04日に75番札所善通寺を出発。「お大師様と共に歩む四国遍路」と銘打って、先頭に弘法大師木像を背負って約1200kmのへんろ道を歩き、大法要の日に合わせて善通寺で結願(けちがん)を迎える事業のことです。
一行には寺院住職のほか、全国から集まった約40名の公認先達が参加、各地の沿道ではその隊列(弘法大師像)に手を合わせる多くの市民が見られました。今回の大法要では約200名の先達が参加予定で大規模な徒歩練行の風景を見ることができるでしょう。先頭を歩く弘法大師像は日焼けし、出発時に比べて、より精悍なお顔つきになっていることでしょう。必見です!!
画像は2013年2月に善通寺を出発した徒歩練行の一行です。法螺貝を吹いて各地を廻る姿は荘厳でした。
■徒歩練行善通寺への帰着時間 午前10時ごろ
一番のメインとなる大法要は御影堂で開かれます。誰もが知っている般若心経の読経を楽しみましょう。
般若心経は紀元6世紀ごろにインドで成立し、7世紀半ばに漢訳されたお経で262文字で構成されています。このお経は「大般若経」全600巻の真髄を説いたものとして『般若心経』と名付けられ、最も広く読まれ、書写されているお経です。
大法要では八十八の寺院住職が般若心経を読み上げるタイミングで先達を含めた参加者全員で声をあげて読む風景は壮大な平成の絵巻物となるでしょう。
写真は2013年2月に善通寺・御影堂で実施された初大師大法要の模様です。徒歩練行の一行が御影堂を出発するその時のものです。
■開創記念大法要(御影堂)午前10時から
柴燈護摩(さいとうごま)とは、護摩壇に火を焚き上げ、燃え盛る炎の中に御本尊(不動明王)を招き、真言を唱えながら一心に諸願成就を祈るものです。護摩供(ごまく)は弘法大師の孫弟子である理源大師が起源とされ、真言宗が秘法とする護摩法を言います。
開創記念大法要では金堂(本堂)前に護摩壇を設け、修験者(寺院住職)が勢ぞろいして法会を厳修します。霊場会でも他に例を見ない大きな法会をぜひご覧ください。
写真は2013年4月に47番札所八坂寺で実施された柴燈護摩の風景です。火の勢いの中に不動明王を重ねて見る事ができます。
■柴燈護摩(金堂前)午前11時から
いかがでしたか?
四国八十八ヶ所では善通寺の記念大法要ほか、各寺院においても本尊秘仏の公開や記念法要、記念バッジの授与など例年のお遍路とはひと味もふた味も違う特別の行事が目白押しです。詳しくは下部にある[MEMO]の四国八十八ヶ所公式HPを参照ください。
また週末には寺院前で地元の方々の「お接待」が盛んに実施され、心温まる風景を見る事ができます。
この機会にぜひ「癒しの遍路旅」に出ることをお薦めします。
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