厳かでなぜか懐かしい…神奈川の知られざる古刹「日向薬師」

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厳かでなぜか懐かしい…神奈川の知られざる古刹「日向薬師」

厳かでなぜか懐かしい…神奈川の知られざる古刹「日向薬師」

更新日:2019/01/23 13:05

桜 小町のプロフィール写真 桜 小町 幸運の旅人

日向薬師は名前の通り薬師如来をご本尊とする、神奈川県にあるお寺。奈良時代創建の歴史を持ちながら、近隣にある大山阿夫利神社ほどは知られていないのではないでしょうか。
少し鄙びたどこか懐かしい雰囲気を持ちながらも、さすがは古刹。薬師如来像はもちろんのこと、歳月を感じる参道や黒塗りの本堂など見応えは十分。知られざる古刹の日向薬師をご紹介いたします。

入口は普通の路地?でもその先には…

入口は普通の路地?でもその先には…

写真:桜 小町

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お寺の名前は「日向山 宝城坊」、通称「日向薬師」。神奈川県伊勢原市、大山と七沢温泉の間の山中にその日向(ひなた)薬師はあります。
お寺の参道入口は見落としてしまいそうなくらい普通の路地。この道の先に古刹があるなど、ちょっと想像がつきません。

入口は普通の路地?でもその先には…

写真:桜 小町

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先の参道入口を入り平坦な道もつかの間、すぐに階段が現れます。整備された細かく刻むような急な階段の先に見えるのは山門。なんとなく古刹の雰囲気が漂い始めます。

入口は普通の路地?でもその先には…

写真:桜 小町

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山門で迎えてくれるのは真っ赤な仁王像。階段の高さが加わっているためか、離れた位置からでも威圧を感じられます。

古刹の風情漂う参道

古刹の風情漂う参道

写真:桜 小町

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この山門の仁王像は天保4年(1833年、江戸時代)の再興。朱漆の彩色が200年近く経た今でも鮮やかで、仁王像の迫力を増しています。

阿吽の仁王像の間から見えるのは本道へと続く参道。この先は古刹の風情たっぷり、日向薬師創建以来の歳月が感じられます。

古刹の風情漂う参道

写真:桜 小町

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山門の先は石段や舗装されていない土の参道。石段の大きさも大小様々、木の根がむき出しとなっているところもあり、足元には十分注意が必要です。こういった自然のまま歴史を感じる参道には、どこか懐かしさや嬉しさを感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな参道の途中では道祖神が参拝者の安全を見守っています。

なお、足腰に自信のない方はこの参道を歩くことはお勧めできません。駐車場は参道入口付近にある他、境内の上にもありますのでそちらを利用すると良いでしょう。

古刹の風情漂う参道

写真:桜 小町

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参道の先に本堂が見えてきたらあと一息です。最後にまた急な階段が待ち受けていますが、ここは真言宗のお寺。これも修行と思い頑張りましょう。

眷属との一体感がすごい薬師如来と黒塗りの本堂

眷属との一体感がすごい薬師如来と黒塗りの本堂

写真:桜 小町

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階段を登りきると開けた境内が現れます。真言密教の荘厳な雰囲気を醸しながらも、なぜか懐かしさを覚える不思議な境内。

この日向薬師は霊亀2年(716年、奈良時代)の創建。開祖は奈良時代を代表する僧の行基で「一刀三礼にて掘り出した薬師如来を安置された」と伝わっています。

※一刀三礼(いっとうさんらい)…仏像を彫る時、1彫りごとに3度礼拝をすること

眷属との一体感がすごい薬師如来と黒塗りの本堂

写真:桜 小町

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本堂にいらっしゃる薬師如来は、両脇や御前に眷属である12神将を従えています。厨子に収まるように配置されたその様子は必見!
さほど大きくはないお姿ですがそれぞれに躍動感がある上、13体の一体感が見事。参拝の折、ついつい引き込まれて眺めてしまいます。

眷属との一体感がすごい薬師如来と黒塗りの本堂

写真:桜 小町

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現在の本堂はかつては薬師堂と呼ばれ、万治3年(1660年、江戸時代)に再建されたもの。平成23年〜28年まで平成の大修理が行なわれ、江戸時代に行われた大修理に習い、黒やオレンジ色に彩色されました。
お寺ではあまり目にしない黒のお堂ですが、重厚で落ち着きのある独特な美しさを持っています。

木のうろと宝物殿の仏様

木のうろと宝物殿の仏様

写真:桜 小町

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境内で本堂の他にぜひ参拝しておきたいのが「虚空蔵菩薩」。元は奥の院に安置されていましたが、参拝が大変なことからこの場所へと遷されました。
写真からもわかるように、安置されている場所はなんと古木のうろ。「うろ」は漢字で「虚」とも書き、それは虚空蔵菩薩の「虚」の字。なんと居られるのは洒落た場所だったのです。そのためか菩薩のお力に古木の持つ力も加わり、この場所には特別な空気が漂っています。

木のうろと宝物殿の仏様

写真:桜 小町

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宝物殿の前からは境内が一望できます。奥で一際目立つ木は、推定樹齢800年の「旗かけの杉」。その昔、足利基氏が平和や五穀豊穣を祈る際に旗をかけたことから、この名前がつきました。

木のうろと宝物殿の仏様

写真:桜 小町

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ご本尊が安置されているのが宝物殿です。ご本尊は平安中期に「鉈(なた)彫り」という手法で造られた素朴な薬師如来ですが、残念ながら常に拝観できるわけではありません。開帳されるのは正月3ヶ日、初薬師(1/8)、本尊開扉大法会(4/15)の5日間のみ。

ご本尊が拝観できなくても宝物殿には、ぜひ見ておきたい仏像があります。平安時代後期〜鎌倉時代初期に造られた、関東では珍しい丈六仏の薬師如来と阿弥陀如来。そして鎌倉時代に造られた12神将はお顔に彩色が残っている像もあり、かつてのお姿を彷彿とさせてくれます。

※丈六仏…1丈6尺の仏様、約4m85cm

薬師如来のご利益は?

薬師如来のご利益は?

写真:桜 小町

薬師如来は病気平癒の仏さまで広く知られていますが、実は眼病にご利益があるとも言われています。日向薬師も例外ではありません。上の写真は目のお守り。PCやスマホなどで目を酷使することの多い方は、お守りとされるのはいかがでしょうか。

薬師如来のご利益は?

写真:桜 小町

御朱印はもちろん薬師如来。梵字も書かれていて御朱印からも古刹の風格が感じられます。

日向薬師は古刹に相応しい参道や本堂と薬師如来が居られます。
薬師如来は病気に限らず現世での苦難を救うといわれる仏様。境内に懐かしさを感じるのもその薬師如来の慈悲なのかも知れません。
そんな「知られざる古刹・日向薬師」を訪れてみてはいかがでしょうか。

日向薬師の基本情報

住所:神奈川県伊勢原市日向1644
電話番号:0463-95-1416
参拝時間:4月〜10月 9:00〜17:00、11月〜3月 10:00〜16:00
※荒天時・降雪時等は閉門となります
アクセス:
(電車)小田急小田原線伊勢原駅北口〜バス「日向薬師行」〜終点下車
(車)東名高速道路厚木IC〜R129号〜R246号〜県道63号〜県道603号経由、約10.5km

2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/14 訪問

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