鉄道発祥の地「旧新橋停車場跡」を探訪しよう

鉄道発祥の地「旧新橋停車場跡」を探訪しよう

更新日:2019/01/25 13:52

もんTのプロフィール写真 もんT チューター、フリーライター
日本初の鉄道が開通したのは、1872年(明治5年)。新橋〜横浜間でした。その当時の新橋停車場は、現在の新橋駅からは東へ350mほどの汐留地区にありました。時代と共に忘れられつつあった鉄道遺産は、2003年に復元。今では、オフィス街の憩いのスポットとなっています。日本の鉄道発祥の地、旧新橋停車場を探訪してみましょう。

ビルの谷間によみがえった旧駅舎

ビルの谷間によみがえった旧駅舎

写真:もんT

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今回探訪する場所は、JR新橋駅の銀座口から東へ歩いて5分ほど。ビルの谷間にレトロな感じの建物が忽然と現れます。旧新橋停車場の駅舎です。なかなか堂々たる建物…。ちょっと離れた歩道橋からだと全容をカメラに収めることができるでしょう。

ビルの谷間によみがえった旧駅舎

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この旧駅舎、1872年(明治5年)に開業した当時の建物を復元したもの。中は、レストランと鉄道歴史展示室になっています。玄関に向かって左側の鉄道歴史展示室は入場無料!ぜひ入ってみましょう。鉄道歴史展示室の1階では、かつての駅舎の基礎部分を見ることができ、旧新橋停車場の歴史がよくわかります。また2階は、鉄道の歴史を映像で紹介するコーナーと、さまざまな企画展のスペースになっています。ちょっとした鉄道博物館ですね。

停車場跡の周りは憩いの広場

停車場跡の周りは憩いの広場

写真:もんT

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駅舎の裏にはプラットホームや線路も…。0哩(マイル)標は当時と同じ位置に復元。日本の鉄道発祥の地としてのモニュメントになっています。鉄道が開業した当時、バラスト(小石)は線路や枕木をできるだけ埋めるように敷かれました。そんなディティールも忠実に再現されています。

停車場跡の周りは憩いの広場

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新橋停車場は、1914年(大正3年)に東京駅が開業するまでは、東京のターミナルでした。東京駅開業に伴い、旅客線の線路と駅は移動し、この場所は「汐留貨物駅」として、貨物ターミナルに変貌します。その汐留貨物駅も、1986年(昭和61年)に営業終了…。広大な駅構内は、平成の時代に再開発が進められ、次々と超高層ビルが建ち並びました。

0哩標があった地点の一帯は、今はパナソニック東京汐留ビルと、汐留シティセンターのビルに囲まれ、オフィス街の中の憩いのスペース。汐留シティセンターの1・2階にはレストランやカフェがあり、こちらでもくつろげます。2階からはガラス越しに、旧新橋停車場の全景が撮れます。

今も残る踏切跡にも行ってみよう!

今も残る踏切跡にも行ってみよう!

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かつての巨大鉄道ターミナルは、今やすっかり姿を変えてしまいましたが、周囲に1か所、当時の痕跡が残る場所が…。「浜離宮前踏切跡」です。鉄道による貨物輸送が盛んだった時代、汐留貨物駅から500mほど離れた築地市場までは、引き込み線が延びていました。その線路跡は道路に変わりましたが、踏切の一部がモニュメントとして残されています。すぐ近くなのでぜひ行ってみて!旧新橋停車場の東、蓬菜橋交差点の歩道橋を、高速道路の高架橋下をくぐるようにして渡った後、大通りに沿って南へ…。銀座郵便局のすぐ脇です。

今も残る踏切跡にも行ってみよう!

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踏切跡からの小道が、築地市場へと向かう引き込み線の跡です。線路がなくなり、その終端の築地市場もなくなりましたが、廃線跡をたどって、当時の面影を偲ぶことができます。ぜひ立ち寄ってみてください!

旧新橋停車場・鉄道歴史展示室の基本情報

住所:東京都港区東新橋1-5-3
電話番号:03-3572-1872
アクセス:JR新橋駅「銀座口」より徒歩5分
開館時間:10:00〜17:00
休館日:毎週月曜日(ただし、祝祭日の場合は開館、翌火曜日が休館)、年末年始(12月29日〜1月3日)

2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2018/09/28 訪問

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