写真:澁澤 りべか
地図を見るアテネ市内の名所、無名戦士の墓のほど近くに、「貨幣博物館(Numismatic Museum)」と書かれた赤い案内板があります。
しかしそこにある建物は、ただのコイン博物館にしてはあまりに豪奢なたたずまい。実はこれ、トロイを発掘したことで知られるハインリヒ・シュリーマンの屋敷なのです。
1880年、シュリーマンが58才のときに完成し、亡くなるまでの10年をここで暮らしました。
写真:澁澤 りべか
地図を見るイエローの外壁が印象的な3階建ての屋敷は、ドイツ人建築家エルンスト・ツィラーがネオルネサンス様式やネオクラシック様式を取り入れて設計し、1878年から2年をかけて建設されました。ツィラーはシュリーマンの墓(古代ギリシア神殿風)も設計しています。
あのシュリーマンが暮らす屋敷ということで、当時からすでにアテネにやってきた欧米の旅行者が、アクロポリスや各種の博物館の次に訪れる場所となっていました。
写真:澁澤 りべか
地図を見る2階の玄関へ続く優美な階段は「スペイン階段」と呼ばれています。前庭には古代ギリシア風の彫刻も。
シュリーマンはこの邸宅を「イリウ・メラトロン」つまり「トロイの館」と名付けました。かつてトロイを発掘していたときに妻のソフィアとふたりで寝泊まりしていた木造の簡素な小屋の思い出にちなんで。
では、スペイン階段を上がってシュリーマン邸におじゃましましょう。
写真:澁澤 りべか
地図を見る玄関を一歩入ればこの豪華さ。古代ギリシアのイオニア式の柱。古代ローマの都市、ポンペイ風の壁画。アーチの向こう、天井近くに輝く金色の文字は、シュリーマンが尊敬してやまないホメロスの詩句の一節。
かつてこの玄関で客人を出迎えた二人の召使いは、ベレロポーンとテラモーンと呼ばれていました。どちらもギリシア神話の登場人物の名です。
写真:澁澤 りべか
地図を見るこの広間は舞踏会が開かれた「ヘスペリデス・ホール」。シュリーマンの葬儀が執り行われた部屋でもあります。
ここで注目すべきは天井に描かれた神話風の子供たち。小さな考古学者たちが発掘作業をしています。ツボを運んだり、碑文を読んだり。
写真:澁澤 りべか
地図を見る中でも奥の壁に近い絵は必見。
中央やや右に眼鏡をかけて書類を読んでいる子供がいます。この子はシュリーマン自身を表していると言われていますので探してみてください。
他にもシュリーマンの息子や娘をモデルにした子供がいるそうです。
写真:澁澤 りべか
地図を見るこの建物の見どころのひとつは、イタリアの職人に作らせたという床の大理石モザイク。部屋ごとにデザインが違い、エーゲ文明にゆかりのあるモチーフが多用されています。ツボ、タコ、ふくろう、トロイの鉤十字、ミケーネの装飾品など。
ぜひ足元もしっかり見てくださいね。
写真:澁澤 りべか
地図を見る現在この博物館には1室だけ、シュリーマンのメモリアルルームがあり、彼に関係する資料が展示されています。
実際は、シュリーマンの仕事部屋、寝室、書庫は3階にあり、仕事部屋のバルコニーからはアクロポリスが見えました。
シュリーマンの死後、1927年にこの屋敷は妻のソフィアによってギリシア政府に売却されますが、政府の施設として使用されていた間に傷みが進んだため、大幅な修復をほどこしてから、貨幣博物館に転用されました。
写真:澁澤 りべか
地図を見るここはシュリーマン家のダイニングルーム。壁の1つが半円形をしているのが特徴です。ここで来客とともに夕食を楽しむこともありました。
現在は所蔵品の来歴など、貨幣博物館自体の歴史を紹介する展示室となっています。
写真:澁澤 りべか
地図を見る現在ここはギリシア唯一の貨幣博物館。
紀元前14世紀から現代にいたるまでの、ヨーロッパおよび世界の歴史を物語る貴重なコインの数々が展示されていて、その所蔵数は50万を超えます。
アレクサンダー大王やローマ皇帝など歴史上の有名人の肖像が刻まれたコインだけでなく、ハンコ、分銅、貴石などもあります。
時間のある方はぜひじっくりとご覧ください。
住所:12 EL.Venizelou(Panepistimiou)Ave.,10671 Athens
電話番号:+30-210-3632057
アクセス:地下鉄Syntagma(シンタグマ)駅下車、徒歩3分
2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索