姫路港から30分・風光明媚な「家島諸島」日帰りモデルコース

姫路港から30分・風光明媚な「家島諸島」日帰りモデルコース

更新日:2021/09/12 16:10

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
家島諸島は、兵庫県姫路港の南西約18km、瀬戸内海東部の播磨灘に浮かぶ大小40余りの島々です。そのうち、有人島は家島、坊勢島、男鹿島、西島の4つ。古くから漁業、海運業、採石業が盛んで、港には船がひしめき、活気ある光景が繰り広げられています。新鮮な活魚料理や釣りが一年中楽しめるほか、夏は海水浴やマリンスポーツを目的に多くの観光客が訪れる家島諸島の日帰りモデルコースをご紹介いたします。

9:10〜9:50:姫路港から高速船で家島・真浦港へ

9:10〜9:50:姫路港から高速船で家島・真浦港へ

写真:モノホシ ダン

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姫路港までは、JR姫路駅北口の1番バスのりばから、神姫バス姫路港行きで約25分。姫路港から家島までは「高速いえしま」と「高福ライナー」の2つの高速船が出ています。便数も多く、ほとんどの便が、家島西部の「真浦港」および東部の「宮港」両港に到着します。所要時間は、真浦港まで約30分、宮港まで約40分です。

<高速船いえしまの基本情報>
住所:兵庫県姫路市家島町真浦571
電話番号:079-231-0280(姫路港)079-325-0280(真浦港)
乗船料:大人1000円 学生(中学生・高校生・専門学生・大学生)500円 小人300円
※専門学生・大学生は乗船の際に学生証を提示

<高福ライナーの基本情報>
住所:兵庫県姫路市家島町宮1412-1
電話番号:079-325-1970
乗船料:1000円 小人500円 10歳までは無料

9:10〜9:50:姫路港から高速船で家島・真浦港へ

写真:モノホシ ダン

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家島諸島の観光の中心は、菅原道真ゆかりの家島神社のある「家島」と、悲話が伝わる弁天島のある「坊勢島(ぼうぜじま)」。おすすめコースは、午前中に家島を観光し、午後から船で坊勢島に渡って、高速船でふたたび姫路に戻るというものです。

家島は、西部の真浦港と東部の宮港が島の中心地となっています。真浦港に着いたら、最初に「家島港ふれあいプラザ」で家島諸島散策マップを入手しましょう。ここでは、レンタサイクルを借りたり、土産物を買うこともできます。ほかに自動券売機で乗船券も購入できます。

<家島港ふれあいプラザの基本情報>
住所:兵庫県姫路市家島町真浦590-1
電話番号:079-325-8777
受付時間:10:00〜16:00(家島観光事業組合)

9:10〜9:50:姫路港から高速船で家島・真浦港へ

写真:モノホシ ダン

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家島の観光スポットは真浦地区と宮地区に分かれています。真浦地区では、どんがめっさん→間浦古郭→路地裏散策と回ってみましょう。

写真は、真浦港のすぐ近くにある「どんがめっさん」。その昔、主人の帰りを待つ大海亀が、長い歳月のうちに石になってしまったと伝わる石。現在は、航海の安全を司る水神として、広く信仰を集めています。なお、どんがめっさんの頭を100回撫でると、願い事が叶うともいわれています。

10:00〜10:30:真浦地区の散策を楽しもう

10:00〜10:30:真浦地区の散策を楽しもう

写真:モノホシ ダン

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どんがめっさんにお参りしたら、近くの階段から標高約70mの城山公園に登ってみましょう。城山公園からの景色は、家島十景のひとつ「間浦古郭(まうらこかく)」といい、旧領主だった苦瓜助五郎本道(にがうりすけごろうもとみち)の砦跡(城山)と伝えられ、真浦港を一望できます。

10:00〜10:30:真浦地区の散策を楽しもう

写真:モノホシ ダン

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城山公園から降りてきたら、真浦の路地裏散策を楽しみましょう。豪華な造りの真浦神社を過ぎて、メインストリートから横道に入ると、とても懐かしい雰囲気の路地がいたるところにあります。

10:00〜10:30:真浦地区の散策を楽しもう

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さらに井戸の脇には、昔懐かしいガチャガチャポンプも。

10:30〜12:30:宮地区の散策へ出かけよう

10:30〜12:30:宮地区の散策へ出かけよう

写真:モノホシ ダン

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真浦地区の散策を楽しんだら、対岸にある宮地区の家島神社へ行ってみましょう。真浦港から宮港まで船で渡ると約7分ほどですが、歩いてゆくと陸地の奥深くまで入り込んだ海沿いの道を進むため、約30分ほどかかります。

さらに家島神社までは宮港から徒歩で約20分ほどです。家島神社の海に臨む巨大な常夜灯と大鳥居はとても絵になります

10:30〜12:30:宮地区の散策へ出かけよう

写真:モノホシ ダン

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家島という地名は、神武天皇が大和へ向かう途中に立ち寄ったところ、港内が大変穏やかで「あたかも家の中にいるようで静かだ」といったことから名付けられたとされています。家島神社は、この時、天神をお祀りして海上安全と戦勝を祈願されたのが始まりとされています。

平安時代の901年、学問の神様として知られる「菅原道真」は大宰府に左遷される途中、家島神社に参拝し、境内入り口の岩場で詩を書いたといわれ、その岩場は「詩を書き石」として現存しています。のちに道真公は、家島神社に合祀されることになりました。

家島神社は、家島諸島の総鎮守であるとともに播磨灘を守護する大神様、さらに国家鎮守の神として現在に至っています。

10:30〜12:30:宮地区の散策へ出かけよう

写真:モノホシ ダン

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家島神社を参拝したら、尾根沿いに進んで、清水公園に行ってみましょう。ここには家島十景のひとつ「監館眺望(かんかんちょうぼう)」という名所があります。江戸幕府が1639年(寛永16年)に海上警備を強化するために設置した番所(見張り所)です。

ここからは、宮港のほかに遠く姫路の市街地まで望むことができます。ぜひ、家島神社を訪れた際には、足を延ばしてください。

12:50〜13:50:「料理旅館おかべ」で新鮮な海の幸を

12:50〜13:50:「料理旅館おかべ」で新鮮な海の幸を

写真:モノホシ ダン

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清水公園からの絶景を満喫したら、山を下ってふたたび海岸沿いの道を真浦へと戻ってランチタイムにしましょう。おすすめの昼食場所は、真浦港のすぐ近くにある「料理旅館おかべ」。旅館ですが、1階のこじんまりとしたレストランでは食事だけの利用もできます。

12:50〜13:50:「料理旅館おかべ」で新鮮な海の幸を

写真:モノホシ ダン

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レストランの本日の定食では「刺身定食」がイチ押し。新鮮な魚の造りを味わうことができます。なお、魚は時季によって変わります。ほかには「サバずし」がおすすめ。家島諸島の坊勢島のいけすで蓄養された刺し身用の坊勢鯖を使ったその名も“究極さば寿司”。「これ以上のサバずしを食べたことがない」と観光客も絶賛する声が集まっています。

なお、“究極さば寿司”を目当ての方は、仕入れの関係がありますので要予約です。家島でしか味わえない味を賞味してみてはいかがでしょうか。

<料理旅館おかべの基本情報>
住所:兵庫県姫路市家島町真浦2421
電話番号:079-325-0340
アクセス:真浦港から徒歩約2分

12:50〜13:50:「料理旅館おかべ」で新鮮な海の幸を

写真:モノホシ ダン

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料理旅館おかべで、新鮮な海の幸を堪能したら、坊勢島へ渡る定期船が出ている網手港(あでこう)へ向かいましょう。真浦港から網手港は徒歩で約30分ほど。太い道を進んで、網手の浜地蔵尊を右手に降りると、そこが港です。網手港から坊勢島奈座港までは約10分です。

<坊勢渡船の基本情報>
住所:兵庫県姫路市家島町坊勢488
電話番号:079-326-0559
乗船料:大人310円 小人160円 ※バイク1台310円
アクセス:真浦港から徒歩約30分

15:00〜17:00:坊勢島の奈座港周辺の観光後、姫路港へ

15:00〜17:00:坊勢島の奈座港周辺の観光後、姫路港へ

写真:モノホシ ダン

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坊勢島の定期船の発着場は奈座港です。そのすぐそばにあるのが神権伝説の伝わる「弁天島」。朱塗りの橋を渡ると海神社があり、海神・竜神・弁財天が祀られています。漁師の父に代わって身を投じた美しい娘の伝説が伝えられ、漁師の守護神となっています。

15:00〜17:00:坊勢島の奈座港周辺の観光後、姫路港へ

写真:モノホシ ダン

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坊勢島の名前の由来は、言い伝えによると883年(元慶7年)、比叡山西塔実相院の高僧覚円が配流された折りに、覚円を慕って弟子が大勢、島に移り住んだことに因んで島名が付けられたと言われています。写真の、坊勢寺跡から望む恵美酒神社の風景は、家島十景のひとつに数えられています。

<坊勢寺跡の基本情報>
アクセス:坊勢島奈座港より徒歩で約6分

15:00〜17:00:坊勢島の奈座港周辺の観光後、姫路港へ

写真:モノホシ ダン

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坊勢島は全国でも有数の漁業が盛んな島で、漁船登録数は約1000隻にもなります。船の舳先には、家紋や豪華な彫刻が施されていて、漁師の心意気を感じることができます。

奈座港周辺の散策を楽しんだら高速船で姫路港に戻りましょう。姫路港へは輝観光(ひかりかんこう)と坊勢汽船の高速船が出ていて、所要時間は約35分です。

<輝観光の基本情報>
住所:姫路市家島町宮1410-38
電話番号:079-325-0444
乗船料:大人1100円 小人550円
 
<坊勢汽船の基本情報>
住所:姫路市飾磨区須賀294
電話番号:079-234-1138
乗船料:大人1100円 小人550円

家島諸島で開かれる四季折々のイベントも楽しい

いかがでしたか。瀬戸内海に浮かぶ家島諸島では、四季折々のさまざまなイベントが行われています。2月の節分祭&豆まきでは、家島の真浦地区の真浦神社や、宮地区の宮浦神社、坊勢島の恵美酒神社などで福がいっぱいもらえます。

菅原道真ゆかりの家島神社では、毎年7月24日、25日に海上安全や五穀豊穣を祈願した「家島天神祭り」が催されます。祭囃子も賑やかな豪華な船が海上を進む様子は、家島ならではの勇壮さです。

さらに坊勢島では、毎年8月の第一土曜日に「ぼうぜペーロンフェスタ」が開催されます。20人乗りのペーロン船に乗り込んで、毎年多くの若者が参加し、島をあげての応援合戦が繰り広げられています。スピード感あふれるイベントが海の男を感じさせる坊勢島の一大イベントです。

秋の11月には、真浦神社、宮浦神社、坊勢島の恵美酒神社などで活気あふれる秋祭りが開かれます。これらの祭りの時期にあわせて家島諸島を訪れたら、さらに印象深い島旅が楽しめることでしょう。姫路港よりわずか30分とアクセス抜群の家島諸島へぜひ訪れてみてください。

2019年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/19 訪問

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