更新日:2019/02/05 14:27
箱根峠を越える箱根旧街道は、旧東海道の中でも最大の難所とされ、石畳の敷かれたその道は国指定の史跡となっています。「箱根八里」とも呼ばれた道中には、当時を偲ばせる茶屋や、寄木細工で有名な畑宿、旅人に木陰をあたえる杉並木など見どころも満載。
ここでは、多くの行程が下り坂となるように、箱根関所からスタートして湯本まで歩きます。
写真:Kaycom D
地図を見るスタートは、芦ノ湖畔にある「箱根関所」から。
現在ある関所の建物は2007年に復元されたもので、関所の中心となる「大番所・上番所休憩所」や見張り小屋の「遠見番所」、関所破りをした罪人などを拘留する「獄屋」などがあり、当時の様子を見ることができます。
また、「箱根関所資料館」では、関所にまつわる様々なものが展示され、これから歩く箱根旧街道についても学ぶことができるので、スタート前にぜひ立ち寄りたいところ。
写真:Kaycom D
地図を見る「遠見番所」やその脇にある「展望広場」は、芦ノ湖が広がるふもとの景色が一望できるので、写真スポットとしておすすめです。
<箱根関所の基本情報>
住所:神奈川県足柄下郡箱根町箱根1番地
電話番号:0460-83-6635
アクセス:
小田原駅・箱根湯本駅より「箱根町港行」バス利用
小田原駅より約55分、箱根湯本駅より約40分
箱根関所跡下車徒歩2分
写真:Kaycom D
地図を見る前知識を仕入れたあとは、いよいよハイキング開始。
箱根関所から芦ノ湖沿いに元箱根港に向かって歩いていくと、ほどなく「杉並木」が現れます。箱根の杉並木は、ここを往来する旅人を強い日差しや風雪から守るために徳川幕府によってつくられ、東海道の中では唯一のものとされています。
写真:Kaycom D
地図を見る杉並木を抜けると、たくさんのお店や観光客で賑わう元箱根港に出ます。
山間に広がる芦ノ湖には派手な海賊船などが浮かび、一気に観光地感が高まる場所。もし時間がお昼近くなら、ここで食事をしてから出かけるのもいいでしょう。
写真:Kaycom D
地図を見る商店街を進んでいくと、箱根登山バスの「箱根神社入り口」バス停のところに道案内があるので、そこを右に入ります。「興福院」を通り過ぎて少し行くと「箱根旧街道 畑宿・湯本を経て小田原に至る」と書かれた看板がお出迎え。この先の歩道橋を渡るといよいよ石畳が始まります。
写真:Kaycom D
地図を見るこちら側からスタートするとほとんどが下り坂なのですが、最初のうちはちょっと急な登りになります。苔の生えた立派な石畳はとても情緒があり美しく、写真を撮りながらだとなかなか前へ進めません。
写真:Kaycom D
地図を見る急坂を登りきると、しばらくはゆるやかな道になり、気持ちよく歩くことができます。
途中、二子山が望める「展望広場」など休憩できるポイントもあるので、適度に休みながら進みましょう。
この辺りを過ぎるとだんだんと傾斜がきつい下り坂になり、表面がつるつるになった石畳が滑るので注意してください。
写真:Kaycom D
地図を見る石畳に入ってから、30〜40分ほどで「甘酒茶屋」に到着します。この茶屋は、箱根宿と畑宿の中間にあり、街道を通る人々に疲労回復に役立つ甘酒をふるまっていたそう。今でも営業しているので、当時の旅人のように一息入れてみてはいかがでしょう。
また、すぐ隣には「箱根旧街道休憩所」があり無料で利用することができます。
<甘酒茶屋の基本情報>
住所:神奈川県箱根町畑宿二子山395-1
電話番号:0460-83-6418
アクセス:箱根登山バス「甘酒茶屋」下車すぐ
写真:Kaycom D
地図を見る甘酒茶屋を後にし、ひたすら坂を下っていくのですが、山の斜面をほぼ垂直下降していくような斜度なので少々足にきます。橋になった石畳を渡ると、畑宿はもうすぐ。
写真:Kaycom D
地図を見る甘酒茶屋から約1時間で畑宿に到着。畑宿は箱根寄木細工発祥の地で、町のあちこちに工房や関連施設があり制作体験も可能です。
写真:Kaycom D
地図を見る小さな町中を通り過ぎると、再び山道がスタート。須雲川にかかる丸太橋を渡るなど、ちょっとしたアドベンチャーも体験しつつ石畳を歩いていくと、旅館や住宅が立ち並ぶ湯本エリアにたどり着きます。ここで石畳とはお別れ。
写真:Kaycom D
地図を見るここからは、次々と温泉旅館やホテルなどが出てくるので、もし疲れたら、このあたりの宿※で一泊ししていくのもおすすめ。
※湯本の宿については、関連MEMOに記載の別記事『一人旅歓迎の温泉宿!箱根湯本「養生館はるのひかり」』も参考にしてください。
写真:Kaycom D
地図を見る温泉街を過ぎて、早川に架かる三枚橋に出ればついにゴール!畑宿からは1時間半の道のりです。
写真:Kaycom D
地図を見るここから箱根湯本の駅までは、早川沿いを歩いて10分ほど。到着が夕暮れ時だと、きれいな夕日を眺めながら歩くことができます。
箱根側からスタートすると、ほとんどの道のりが下りになるので、逆コースに比べると時間もかからず歩くことができます。ただ、苔が生えて表面がつるつるになった石畳はかなり滑るので、急な下りで濡れているときには注意が必要。
箱根関所から湯本までの所要時間(見学・休憩含まず)は4時間ほどですが、要所要所でバス停があるので、途中でのエスケープもしやすいです。
箱根旧街道は、箱根の中でも人気のハイキングコースのひとつなので、ぜひ当時の旅人たちを偲びながら歩いてみてください。
2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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