写真:ナカヤ アキ
地図を見る「小さなローマ」とも称されるリトアニア南東部に位置する首都ヴィリニュス。13世紀にリトアニア大公国の王であったミンダウカスの居城が造られ、さらに1316年、ゲディミナス大公の命により、このネリス川沿いに新都が築かれ栄えてきました。旧市街としてはヨーロッパ最大の面積を誇り、迷路のように入組んだ町にはゴシック、ルネッサンス、バロック様式の美しい建造物が多く、この街の旧市街は1994年に世界ユネスコ文化遺産に登録されました。
旧市街にはカソリック教会やロシア正教会など数多くの教会や、宮殿、ユダヤやKGB博物館などがあり、歴史に翻弄されてきたリトアニアの側面を覗き見ることができます。また、珍しい食品が並んでいる市場や可愛い町並みにおしゃれな看板やディスプレイのショップも多く、ファトジェニックな町を散歩すると楽しい時間を過ごせますよ。
写真:ナカヤ アキ
地図を見るリトアニアは長い間、ソ連の支配下にあった歴史を持つ国です。当時、このビルにソ連のKGB(ソ連国家保安委員会)が置かれ、リトアニアの人々は監視されていました。ここに政治的理由で連れてこられたに連れて来られた人々は、拷問を受けたり、シベリアに送られたりしたそうです。地下の留置所や建物は博物館として一般に公開され、建物の壁には、ここで犠牲になった人々の名前が刻まれています。楽しい雰囲気の博物館ではありませんが、リトアニアを知る上で重要な場所です。
<基本情報>
アクセス:中央駅から徒歩10分
住所:Auku str. 2A, Vilnius LT-01113
営業時間:10:00〜18:00(日は17:00まで)
休館日:月、火
料金:2EUR、学生1EUR、カメラ持込料2EUR ※ガイド付きツアーあり
写真:ナカヤ アキ
地図を見るシャウレイの町の北東部にある無数の十字架が立つ「十字架の丘」は、リトアニアを代表する巡礼地としても知られています。いつ十字架が立てられ始めたかは不明とのことなのですが、1831年のロシアに対する蜂起の後と言われています。
これらの十字架は、ロシアの圧制で命を落とした人や、シベリアへ流刑された人たちを悼み、持ち寄ったもので、小さなものから高さ数メートルもある芸術的な十字架まで大きさは様々です。侵略の中で旧ソ連軍が撤去を試みたもがいつの間にか元に戻っていったそうです。十字架の数は5万以上あり、増え続けています。この十字架の丘は「リトアニアの十字架の手工芸とその象徴」として、2008年にユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。
<基本情報>
アクセス:ヴィリニュスから鉄道が1日約3便、所要時間は約2時間半
写真:ナカヤ アキ
地図を見るリトアニア第2の都市カウナスの街は「リトアニアの博物館街」と言われるほど博物館が点在します。杉原千畝記念館は日本とリトアニアの深いつながりを学べる博物館です。
第二次世界大戦中、外交官・杉原千畝が領事としての任務にあたっていた旧日本領事館。当時、杉原はナチス・ドイツがポーランドに侵攻に際し、ポーランドのユダヤ人がシベリア鉄道経由で亡命できるよう、当時のオランダ領事と連携し、日本通過ビザを発給しました。杉原の行為は日本政府の意に反していましたが、俺の発行したビザは「命のビザ」とも呼ばれ、6000人の命を救ったとも言われています。
領事館だったこの建物は現在、杉原記念博物館として一般に公開されています。執務室には、スタンプなどが当時のまま残され、彼の勇気と正義が今も感じらます。彼の救ったユダヤ人の子孫は現在25万人とも言われ、「日本のシンドラー」とも称され、日本人として唯一イスラエルから「諸国民の中の正義の人」として表彰されました。
<基本情報>
アクセス:ヴィリニュスから約1時間半
住所:Vaizganto 30, Kaunas
営業時間:10:00〜17:00
土、日曜日 11:00〜16:00 (11〜4月は11:00〜15:00)
休業日:なし (10〜4月は土、日曜日)
リトアニアでは古くから黒パンを主食に、じゃがいも、豚肉、チーズなどの乳製品が食卓に並べられてきました。代表的な料理は、豚の血と穀物を入れたソーセージ・ヴェーダレイやサワークリームやソースと食べる気球の形をしたジャガイモ料理のツェペリナイ。ビーツのスープにサワークリームを入れたピンク色のシャルティバルシェなどがおすすめです。日本ではなかなか本格的なリトアニア料理を食べるのは難しいので、リトアニアを訪れる際は、ぜひ伝統料理を堪能してみては?
ベストシーズンは夏。北欧に近いリトアニアは夏でも涼しく遅くまで明るいので観光にもってこい。夜には肌寒くなるのでジャケット持参がおすすめです。
冬は極寒で日照時間も短く直ぐに暗くなってしまいますが、銀世界の中世の街並みも乙なものです。防寒具でしっかり身を守って、ホットドリンクなどで暖をとるのがおすすめです。
2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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