写真:たぐち ひろみ
地図を見るファミリー向け、カップル向け、おひとり様向けなど、さまざまな宿、リゾートが林立する中、この「季一遊」は、静謐で上質な時間を提供してくれる大人のための温泉宿といえる。
伊豆半島の南端に、およそ1kmにわたり弓なりのビーチが延びる「弓ヶ浜」。この白い砂浜のはずれにひっそりと建つ宿が「季一遊」だ。都会人の心を惹きつけてやまない自然豊かな立地に、東京・横浜方面からのリピーターが多いというのもうなずける。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る創業は1998年と比較的時を重ねているが、リニューアルを経た建物に古さは感じられない。館内は高級感あるインテリアで埋め尽くされ、リゾートホテルらしい非日常感にあふれている。3階建ての建物に、客室は全部で41室。大きすぎず小さすぎず、ちょうどよい規模感だ。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る一般客室28室、露天風呂客室1室、Executiveツイン5室、特別室1室、さらに離れ「季の倶楽部」にメゾネット客室が6室という客室構成の「季一遊」。写真で紹介するのは、その中からExecutiveツインの1つである「碧音(あおね)」。
和室が主体のこの宿では数少ないベッドタイプの客室で、広さも51平米とかなり広め。その名の通り「青」がアクセントカラーとなっていて、畳が市松模様を成す和モダン仕様とすがすがしい畳の香りが印象的だ。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る50インチTV、DVD/CDプレーヤー、空気清浄器、シャワーブース、ドリップコーヒー、ミネラルウォーターと、充実したサービスが魅力のExecutiveツイン。さらに専用露天風呂も付いていて、湯量と温度は24時間自動調節といたれりつくせり。いつでも気軽にひと風呂浴びられる、この贅沢感がいい。湯船から見えるのは松林、そしてその向こうに海と空。波の音がなんとも耳に心地よい。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る代わってこちらは一般客室。Executiveツインよりやや小さくなるが、それでも12.5畳に広縁とテラスがついたゆとりある造り。全室オーシャンビューというのもポイントが高い。
「季一遊」の客室には、浴衣以外に作務衣も用意されている。湯上りには最適な浴衣も、はだけやすいため寝間着としてはイマイチだ。そんなとき、パジャマ替わりになる作務衣はとても重宝する。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る「季一遊」のハイライトは、間違いなく大浴場の庭園露天風呂だろう。何しろ開放感にあふれ、風情に富んでいる。豊かな植栽にぐるりと囲まれた、岩、石、檜の3つの露天風呂。中でも岩風呂は20人は軽く入れるほど広大だ。
入浴におすすめの時間帯は何といっても朝。降り注ぐ朝日を浴びながらの一番風呂は、身も心もすっかり解き放ってくれる。この極上のひとときを、ぜひ早起きして体験したい。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るこちらは岩風呂の隣にある檜の露天風呂。温泉の効能と併せて、木の香の癒しも楽しもう。
大浴場にはまた、内風呂とサウナも併設されている。露天風呂と同様かなり広め、混み合うことがあまりないのが魅力。19〜20時の清掃時間を除き、いつでも入浴が可能なのもうれしい限りだ。
弓ヶ浜温泉の泉質は、「含塩化土塁食塩水」というちょっと耳慣れない名前。ミネラル分を多く含み、やや塩味のするお湯で、体を芯から温めてくれる。冷え性の方に特におすすめしたい。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る加えて、3つの貸切専用露天もある「季一遊」。空いていればいつでも自由に利用できるため、家族連れやカップルに人気だ。それぞれ違った趣があるので、はしごしてみるのも楽しいだろう。
入浴後は、湯上り処「ふらり」でお茶とお菓子のふるまいに与ろう。朝なら味噌汁のサービスもある。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る食事のよしあしは、最初に出てくる前菜を見るだけで見当がつくことが多い。「季一遊」の夕食は、そんな意味で出だしから心をときめかせてくれる。
さらに、食事処入口に並ぶ採れたての魚から好きなものを「造り」用に指定できたり、伊豆の名産・金目鯛の調理法を煮つけ・唐揚げの2つから選べたり、食にこだわりを持つ宿ならではの気の利いたサービスが目白押しだ。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る写真は、連泊すると2泊目に提供される豪快な金目鯛の姿煮。他にも、ぷりっぷりの伊勢海老、生きのいい鮑、旬の桜エビなど、新鮮な海の食材がふんだんに使われる夕の膳。一品一品をじっくり心ゆくまで楽しみたい。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る代わって、朝食はカジュアルなブッフェスタイル。磯の宿だけあり、こちらも海の幸が豊富なことはいうまでもない。伊勢ガニの味噌汁、炙りキハダ、カツオのたたき、イワシの香梅煮など、質の高い料理がさりげなく並んでいて、その数は40種類以上。良質な料理を好きなだけ食べられるブッフェは、まさに口福のひとときだ。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る「季一遊」の朝は格別だ。客室のカーテンを開ければ、そこには弓ヶ浜の海からゆるゆると登る朝日。松林越しに見るその風景は、もはや一幅の絵画だ。さらに遠くに目をやれば、伊豆七島の島々もかすかに姿を見せている。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る風光明媚な弓ヶ浜に宿を取ったからには、浜の散策をぜひ楽しみたい。端から端まで往復しても2kmほど、朝食後の腹ごなしにはちょうどいい。夏には海水客でにぎわうというこの浜も、季節を外せば安穏だ。
さらに歩を進めれば、ゴツゴツした岩場の広がる逢ヶ浜を経て、突端のタライ岬に突き当たる。登り坂を含むこのコースは、もう少し体力を使いたい人向きかもしれない。
「季一遊」への行き方は思いのほか簡単だ。直通特急「スーパービュー踊り子号」で東京から伊豆下田までが2時間40分。ここからはホテルの送迎(予約制)で20分。合計3時間の長旅となるが、1回の乗り継ぎで済むので苦にならない。送迎バスも行き4本、帰り3本と多く、とても便利だ。
大人目線の渚リゾート「季一遊」、旅のスタイルにこだわるあなたに、ぜひおすすめしたい。
2021年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/20更新)
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