あべのハルカス美術館でスゴすぎ体験!「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」

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あべのハルカス美術館でスゴすぎ体験!「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」

あべのハルカス美術館でスゴすぎ体験!「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」

更新日:2019/02/14 13:54

けいたろうのプロフィール写真 けいたろう 旅するグルメライター

あべのハルカスで、スゴすぎる展覧会が4月14日(日)まで開催中です。そう紹介すると「大げさじゃない?」と言われそうですが、とにかく作品がスゴいんです!

美術館の展覧会といえばレベルが高くて当たり前ですが「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」の会場を訪れれば、絶大な評価が大げさでないと理解してもらえるはず。みなさん会場を訪れ「スゴい!」と言わずにいられるか挑戦してみてください。

スゴすぎ!超・絶・技・巧

スゴすぎ!超・絶・技・巧

写真:けいたろう

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今回紹介する「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」が開催されているのは、大阪のあべのハルカス美術館。超絶技巧と呼ばれる、とんでもない技術力が注がれた作品が展示されています。

入場者をまず出迎えるのは季節外れのさんま。しかも食べかけ。もし何も知らずに入場した人なら頭に「はてなマーク」が浮かぶと思いますが実はこれが作品。と言っても、さんまの食べかけを展示して「これがアートだ!」と言っているわけではありません。

スゴすぎ!超・絶・技・巧

写真:けいたろう

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このさんま、実は「一刻:皿に秋刀魚」という木彫りの作品。そう説明するとさっきまで「?」だったのが「!」に変わると思います。この作品は、細い骨、焦げた質感、骨に残っている身など全てが、彫られた桜の木でできています。

スゴすぎ!超・絶・技・巧

写真:けいたろう

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ここまでで既に驚愕に値すると思ってもらえたかも知れませんが、驚きポイントがさらにもう1段階。実はこの作品は一木造(いちぼくづくり)と呼ばれる、1本の木から掘り出された作品で下の白いお皿もなんと作品。

白いお皿の上に秋刀魚型の作品を乗せたというわけではなく、お皿と秋刀魚はくっ付いています。しかも別々に彫って、後で接着したわけではなく、1本の木から一度も切り離さず、彫刻刀を下から差し込んで彫り出された作品なのです。

続々と超絶技巧

続々と超絶技巧

写真:けいたろう

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入場してから、たった一つの作品を紹介しただけですが、今回の展示のスゴさが実感してもらえたかと思います。次は「一刻:皿に秋刀魚」のとなりにあって入場者が2つ目に見る、安藤緑山という明治生まれの彫刻家の「胡瓜」という作品。

こちらも先ほどの秋刀魚と同様、一見ただのキュウリにしか見えませんが、実は象牙の彫刻物。キュウリの表面のトゲや花、葉っぱ、クルンとカールした蔓にいたるまで、象牙でできています。

続々と超絶技巧

写真:けいたろう

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作品はどんどん続きます。例えば、こちらの「ソメイヨシノ」という作品は鹿の角の彫刻。たしかに鹿の角は樹形図的な構造が木の枝と似ていますが、鹿の角で桜の花を本物以上にリアルに再現するという発想と実現する技術力に驚きの一言。

続々と超絶技巧

写真:けいたろう

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続いては、独特のトゲトゲや複雑でカッコいい構造からか、超絶技巧作家を何故か魅了してやまないモチーフの大型の海老。こちらは「自在鹿子海老」という作品。

作品名の「自在」というのは、関節などが可動式で動くジャンルの名称!もう常人の理解の及ぶ世界ではなくなっています。

時代の変化によって生み出された明治期の超絶技巧

時代の変化によって生み出された明治期の超絶技巧

写真:けいたろう

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今回の展示では、明治期の超絶技巧と現代アートの超絶技巧の夢の競演となっています。明治の超絶技巧作家で何といっても筆頭なのが、先ほどの胡瓜を象牙で作った安藤緑山。身の回りにありふれた、さまざまな素材を象牙で作品にした彼なくしては、この超絶技巧展が成り立たないくらい。

こちらの作品は「松茸、しめじ」。象牙を使って大小6本の松茸と1株のしめじが彫刻された作品。松茸の傘が閉じている状態や、傘が開いて中の組織が裂け始めている様子などが再現されています。

今回展示されている超絶技巧作品の誕生の背景には明治維新が大きく関与しています。明治維新によって侍の世の中が終わったり廃仏毀釈の流れがあって、刀関連の装飾の金工や仏像用の彫刻などが激減。職を失なった細工師や仏師など、変化せざるを得なかった職人の試行錯誤の現れがこれらの超絶技巧作品誕生の背景となっています。

時代の変化によって生み出された明治期の超絶技巧

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明治維新に伴う職人のさまざまな試行錯誤の中から生まれてきた超人的な技術は、当時の日本が海外への国力のアピールと外貨獲得の戦略などと絶妙にマッチし、日本の工芸は博覧会に多く出展。結果として国内よりもむしろ海外でブームとなりました。近年では日本国内でも再評価され今回のような展示会も開催されるようになりました。

こちらの作品は七宝焼きと呼ばれる技法の焼き物。七宝焼自体の起源は古代西アジアと古いものの、明治期には日本国内で有線七宝と呼ばれるオリジナルの技法が誕生。新しい釉薬の開発などもあって飛躍的に表現力が進歩。鮮やかな色彩表現が可能となり、これまでにないレベルでの緻密な模様が描かれるようになりました。

時代の変化によって生み出された明治期の超絶技巧

写真:けいたろう

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また明治期の超絶技巧作品でスゴいのが、天井から吊るされたこちらの鶴。「飛鶴吊香炉」という作品で空を飛ぶこの鶴は、なんと、銀細工の自在作品で羽が可動式の香炉。さらに背中が開いて、お香を焚くスペースが現れるという驚きの構造の作品となっています。

現在の超絶技巧作家もスゴすぎ!

現在の超絶技巧作家もスゴすぎ!

写真:けいたろう

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明治期の作品と展示会を二分して作品が陳列されているのが、現代アートの超絶技巧作品の数々。こちらの写真の作品には理想郷を意味する「Arcadia」という名前が付けられています。

陶土、磁土、ガラスで作られた繊細な無数のイソギンチャクやサンゴの集合体は、緻密さと神秘性が結晶化したような作品で、まるで一つの世界のよう。理想郷の名にふさわしい作品となっています。

現在の超絶技巧作家もスゴすぎ!

写真:けいたろう

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今回の展示会では、立体物以外にも現代作家の作品も多数展示。こちらの作品は一見するとモノクロ写真のように見えますが、実は繊細に書き込まれた水墨画。鏡面のように左右対称にビルと高速道路が描かれ「右心房左心室」というタイトルが付いています。
よく観察すると、作品右側の道路にだけ車が走っていて、都市の大動脈を人間の心臓になぞらえた作品となっています。

現在の超絶技巧作家もスゴすぎ!

写真:けいたろう

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また超人的な作品ばかりの展示会場で、特に異彩を放つのがこちらのペットボトルとビニール袋。一見ただのゴミのようなこれらは「Untitled」という名もなき作品。

押し潰された水入りのペットボトルと、口を縛ったビニール袋にしか見えない、この作品はなんとガラス製。ペットボトルのプラスチックの質感、光を透過する水の透明度や中の気泡など、なぜガラスで作る必要があるのか、理解できないクオリティの作品となっています。

超絶技巧展示会を超絶に楽しんでください

超絶技巧展示会を超絶に楽しんでください

写真:けいたろう

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とんでもないクオリティの作品が会場を埋め尽くす、今回の超絶技巧展。お土産にオススメのグッズが身近な超絶技巧ともいうべき食品サンプルの数々。実際に手に取ることが可能なこれらを購入すれば、安価で超絶技巧作品を手に入れられます。

超絶技巧展示会を超絶に楽しんでください

写真:けいたろう

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また今回の超絶技巧の展示会を120%楽しむためのアイテムが受付で貸し出している単眼鏡。展示作品内で言えば有線七宝など微細な線が描かれた焼き物などを見ていると、線の1本1本が迷路の道のように見え、作品の中をいつまでもさまよっていられるほどです。

超絶技巧展示会を超絶に楽しんでください

写真:けいたろう

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今回紹介した超絶技巧展では、超絶な技巧で作成された作品であれば、彫刻も焼き物も、絵画やガラス細工まで展示作品のテーマ多種多様。伝統工芸も現代アートも含まれているので、どんな人でもきっと自分にお気に入りの「推し」の1作が見つかると思います。

また2月16日(土)と3月16日(土)の18時〜20時には本来は撮影不可な作品も、閉館後の展示室内で自由に写真撮影が可能となる「超絶!フォトジェニック・ナイト」が開催されます。ぜひ単眼鏡片手に作品を隅から隅まで鑑賞して、お気に入りの1点を見つけましょう。

ちなみにこちらの作品は、安藤緑山の「パイナップル、バナナ」という作品、インスタ映え間違いなしのフォトジェニックな作品となっています。

「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」の基本情報

住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
電話番号:06-4399-9050
アクセス:JR・大阪メトロ・近鉄各線「天王寺」駅下車すぐ
開催期間:2019年1月26日(土)〜 4月14日(日)
開館時間:火〜金/10:00〜20:00 月土日祝/10:00〜18:00 ※入館は閉館30分前まで
入館料:一般:1,300円/大学・高校生:900円/中学・小学生:500円
休館日:2019年1月28日(月)、2月18日(月)、3月4日(月)、18日(月)

2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/25 訪問

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