写真:Lady Masala
地図を見る日照時間が短く陰気なイギリスの冬。その終わりを告げる花として知られているのは、「ラッパ水仙」。日本人が桜の開花を毎年心待ちにしているように、イギリス人はこの黄色い花を見て春の訪れを感じるといいます。
春を象徴する「ラッパ水仙」はまた、ウェールズの国花でもあります。毎年3月1日の聖デイビッド・デーには、胸にこの花を飾ってお祝いします。
写真:Lady Masala
地図を見る6世紀後半頃のこと、後にウェールズの守護聖人となったデイビッドは、サクソン人との争いで、敵と見方を区別するためにウェールズ兵のヘルメットにリーキ(西洋ネギ)をつけておくことを命じました。
ウェールズ軍は勝利を収め、それ以来リーキは勝利の象徴として用いられるようになります。ウェールズ語でリーキは「ケニン」と言いますが、ラッパ水仙も「ケニン」。音が同じであることから、いつしか、ラッパ水仙もリーキと同じように縁起物とみなされるようになったということです。
写真:Lady Masala
地図を見る2月下旬から3月にかけて、道端や公園など、どこででも見られる黄色や白のラッパ水仙。ロンドンの日本人街として知られるイーリング地区にあるコモン(広場)は、ちょっとした群生地となっています。犬を散歩させる人、ジョギングやサッカーなどのスポーツに興じる人、または、ただ寝転がって日光浴をする人の姿が見られる広々とした緑の空間は、市民の憩いの場所。美しく咲き誇る水仙の近くに陣取って、ピクニックを楽しんでみてはいかがでしょうか。
<基本情報>
住所:1 Leopold Road, Ealing Common, London W5 3PB
アクセス:地下鉄 Piccadilly Line(ピカデリー線)Ealing Common(イーリング コモン)駅より徒歩10分
写真:Lady Masala
地図を見るロンドンにあるロイヤルパーク(王立公園)のなかでは最大の規模を誇る「Richmond Park(リッチモンドパーク)」は、瀟洒な家々が立ち並ぶ高級住宅街にあります。その大部分は、草木が生い茂る自然のオープンスペース。野生のシカをはじめ、野鳥やクワガタムシなどの生息地として自然保護区域に指定されています。
写真:Lady Masala
地図を見る公園内にある 「Isabella Plantation(イザベラ プランテーション)」には、100種類を超えるツツジが植樹されており、その規模はイギリス国内でも有数。4月上旬から5月にかけてのツツジが満開となる季節には、最も美しい姿を見せてくれます。「Still pond」と呼ばれる池には、赤やピンクの花弁がきらきらと反射して、とても幻想的。小路の両脇に咲き誇る花々に誘われるように庭園内を散策してみましょう。
写真:Lady Masala
地図を見る庭園内には、ツツジだけではなく、さまざまな花が見られます。鮮やかな赤が目にまぶしいツバキ、地面に敷きつめられた青い絨毯のようなブルーベル、布をぶら下げたように見えるハンカチの木。色とりどりの花々が咲き乱れる庭園内は、極楽さながら。どの角度をとってみてもインスタ映えすること間違いなしです!
<基本情報>
アクセス:地下鉄 District Line(ディストリクト線)Richmond(リッチモンド)駅よりバス371番・65番に乗車し Petersham(ピーターシャム)停留所で下車
写真:Lady Masala
地図を見るロンドンヒースロー空港に程近い「Osterley Park & House(オスタリーパーク アンド ハウス)」は、ナショナルトラストによって管理されている広大なオープンスペースです。水鳥が憩う池、馬や牛が草を食む牧場、銀行家であったチャイルド家が所有していた屋敷と庭園。その緑あふれる庭園は、イングリッシュブルーベルの群生地としても知られおり、4月上旬から5月にかけては青い絨毯のように咲き誇る満開のブルーベルを見ることができます。
写真:Lady Masala
地図を見るオスタリーハウスの住人たちが散歩を楽しんだという「The Long Walk(ザ ロング ウォーク)」周辺の森は、イギリスを代表する春の花イングリッシュブルーベルの群生地。ブルーベルは、イングリッシュ、スパニッシュ、そして、その2つの交配種であるハイブリッドの3種類があります。名前からも推察できるように、スパニッシュブルーベルは外来種ですが、在来種であるイングリッシュブルーベルを駆逐するほどの勢いで増え続けています。
イギリス国内で見られる野生のブルーベルのほとんどは、スパニッシュかハイブリッド。イングリッシュは、在来種でありながら、もはや人の手で守られている群生地に行かないと見られなくなってしまったのです。広大なオスタリーハウスの庭園は数少ないイングリッシュブルーベルの群生地なのです。
写真:Lady Masala
地図を見る青い絨毯のような群生地には、心地よい芳香が漂います。美しい花に姿を変えた妖精たちが通りすがりの人々を虜にしてしまうという伝承が残るイングリッシュブルーベル。年に一度だけ現れる青い妖精の姿を見に「オスタリーパーク アンド ハウス」を訪れてみてはいかがでしょうか。
<基本情報>
住所:Jersey Road, Isleworth, Middlesex, TW7
電話番号:+44-20-8232-5050
営業時間:11:00-17:00
アクセス:地下鉄 Piccadilly Line(ピカデリー線)Osterley(オスタリー)駅より徒歩10分
※入場料にはオスタリーハウスの料金も含まれています。庭園散策後は、ぜひハウス内部もご見学ください。
写真:Lady Masala
地図を見るイギリスの国花は「バラ」。一年のうちでいちばん季候がよいといわれている6月、バラの季節になると、それを心待ちにしていた大勢の人々がローズガーデンに集います。バラの名所は各地にありますが、ロンドンにあるバラ園のなかで最大の規模を誇るのは、「Regent’s Park(リージェンツパーク)」内にある「Queen Mary’s Garden(クィーン メアリーズ ガーデン)」。ヴィクトリア女王の孫に当たるジョージ5世の妃、メアリー オブ テックに由来するという由緒あるバラ園は、1932年から一般に開放されています。
写真:Lady Masala
地図を見るここには、さまざまな品種のおよそ1万2千本ものバラが植えられています。珍しい種類も多く、その全てに名前が付けられているのだとか。「アイスクリーム」や「ラッキー」などの面白いネーミングが興味をそそります。ひとえにバラと言っても、色や形、香りもさまざまで、見ていて飽きることがありません。
写真:Lady Masala
地図を見るリージェンツパークは、リッチモンドパークと同様にロイヤルパークのひとつ。かつて王族が狩を楽しんだという広い空間は、現在では公園として一般に公開されています。広い園内には、バラに特化したクィーン メアリーズ ガーデンのほかにも、イギリス式庭園、イタリア式庭園、ロックガーデンも設けられ、花や庭が好きな人にとってはたまらない場所。お天気がよければ、美しい花々を愛でながらピクニックを楽しんでみてはいかがでしょうか。
<基本情報>
アクセス:地下鉄 Bakerloo Line(ベイカールー線)Regent’s Park(リージェンツパーク)駅より徒歩5分
イギリスでは、日ごとに日照時間が長くなり、花が咲き始める春から初夏にかけてが最も気候のよい季節といわれています。旅行をするにもベストシーズン。色とりどりに咲き誇る花々を愛でながらゆったりとした時を過ごす、そんな旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
花の開花時期は、気温や天候によって毎年変化します。お出かけの際には、最新情報を入手されることをお勧めします。
※2019年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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