写真:SHIZUKO
地図を見る良質の温泉が数多く点在する奥飛騨温泉郷。かつては、冬になると日本有数の豪雪に閉じ込められ、訪れる人もまばらな秘湯でした。湯治目的の人たちが静かに温泉療養をするばかり。
しかし1970年、新穂高ロープウェイが開通すると、状況は一変。誰もがロープウェイに乗りさえすれば、北アルプスの絶景を体感できると、人気に火が付きます。各地からのアクセスが容易な温泉郷に観光客が大挙して集まり、ホテルや旅館もどんどん開業。今ではミシュラングリーンガイドジャポンで2つ星がつく、世界的にも人気の一大観光地となりました。
新穂高ロープウェイには、第1ロープウェイと第2ロープウェイがあり、第1ロープウェイは新穂高温泉駅から4分で鍋平高原駅へ。徒歩1分の乗り継ぎで、第2ロープウェイしらかば平駅から7分で標高2156メートルの西穂高口駅に到着します。
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地図を見る開業当初、第2ロープウェイの定員は61名でした。
開業17年後には混雑緩和のために定員を66名に増やすも、増え続ける観光客に対応できず、11年後の1998年、満を持して日本初の2階建てゴンドラが導入されたのです。
2階建てゴンドラの定員は120名。輸送力は一気に倍になりました。とはいうものの、近年のインバウンド増加もあり、ハイシーズンには長蛇の列。定時運行だけでは大勢の客を運びきれないこともしばしば。そんな時は臨時便を出して、観光客のニーズに対応しています。
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地図を見る2階建ての第2ロープウェイ、実は1階に乗っても、2階に乗っても風景は同じなのですが、何となく2階に乗ってみたいと思うのが観光客心理。
乗車は並んだ順なので、時の運もありますが、改札が始まると、先頭から50人はまず2階に誘導されます。どうしても2階に乗りたければ、早めに並びましょう。
でも、大切なのは、1階か2階かではなく、ゴンドラ内の位置。進行方向前ではなく、後ろの窓際に位置取りできればラッキーです。標高が上がるにつれて目の前に広がっていく、圧倒的な北アルプスの大パノラマ。ぜひ、見ていただきたい風景なので、上手く位置取りできることを祈ります。
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地図を見る西穂高口駅に到着したら、まずは5階の屋上展望台へ。ここからの景色がミシュラングリーンガイドジャポン2つ星の風景です。青空を切り取る鋭い雪の稜線。世界有数の強風に山頂に煙のようなものが見えますが、それは風に巻き上げられた雪=雪煙。安易な気持ちや体では決して近づくことはできない厳然とした山がそこにあります。
正面やや左に見えるとんがりが「西穂高岳」2909メートル。冬にはエキスパートしか登れない山。右端の少し丸みを帯びたピークが「西穂独標」2701メートル。ここまでなら、少しトレーニングを積めば登ることが出来ますから、観ているだけじゃ満足できない人はトレーニングを始めましょう。
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地図を見る屋上展望台では、名物の大きな雪だるま・にしほくんと記念写真を撮れるサービスもあります。大きな写真は1枚1000円ですが、購入は強制されず、自分のカメラでも撮影してもらえますので、スタッフにお願いしてみましょう。
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地図を見る絶景を堪能していると、ロープウェイで一気に標高2156メートルまで上がってきているので、少し息苦しく感じる人もいるかもしれません。
30分弱で、標高1117メートルの温泉郷から標高差1000メートルを昇ってしまえるアクセスの良さこそが日本アルプスの凄さなのです。たった30分の移動で、壮絶な雪山の絶景の中に身を置くことが出来ること自体が、世界的にとても珍しいこと。軽い高度障害を感じる人は、深い呼吸を意識して、焦らず、ロープウェイ駅でゆっくりと高度順応しましょう。
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地図を見る雪の大壁は「雪の大谷」と呼ばれる立山黒部アルペンルートが有名ですが、ロープウェイ西穂高口駅の外に広がる雪原・千石園地の「雪の回廊」も楽しい散策路です。
2019年は雪が少なく見晴らしがききますが、雪の多い年には3メートルを超える細い雪の通路が迷路のように広がり、ワクワクしながら探検できます。
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地図を見る雪が珍しい海外からの観光客に絶大な人気の雪の回廊。
少し歩けば、槍ヶ岳に初登頂した播隆上人の像があります。天気が良ければ、ここから槍ヶ岳が見えますが、見ることのできる人はとってもラッキーな人でしょう。
大きな木に降り積もった雪。青空と白い雪のコントラストは最高です。転んでも滑っても、雪の上なら痛くない。子どもたちの歓声が響き渡るホッコリした散策をお楽しみください。
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地図を見る雪の回廊を5分ほど西穂高岳側に進むと、ログハウス風の建物が現れます。ここは、登山届け提出所。
ここから先は、山岳エリアなので、登山装備ではない人は、絶対に先に足を踏み入れないようにしましょう。雪のある時期はなおさら。行けるところまで行ってみたい気分になるでしょうが、危険です。ちなみに、この先を進んでも、樹林帯のアップダウンを歩くので、眺望は屋上展望台からがベストです。
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地図を見る第1ロープウェイと第2ロープウェイの間に広がっているのが鍋平高原。西穂高岳を目指す登山者にとっては通過点ですが、ココがなかなか楽しいところ。
まずは誰でもが楽しめる広めの足湯があります。トロッとした温泉に5分も足をつけていれば、全身ぬくぬく。
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地図を見るビジターセンター「山楽館」には、かけながしの天然温泉露天風呂「神宝乃湯(かみたからのゆ)」がありますから、本格的に雪景色の中の温泉を楽しみたい方にお勧め。
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地図を見るビジターセンターでは、穂高の山に住む動物や、可憐な高山植物、この山を開拓した人々の歴史や山道具など、興味深い展示が多数。ゆったりと見学できます。
スノーシューツアーも開催されていますので、自分の足で雪の世界の踏み込めば、今まで知らなかった新しい世界が広がるはず。
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地図を見る朝から午後まで楽しめる新穂高ロープウェイ。当然、ランチやカフェタイムも充実しています。
ランチは西穂高口4階の「マウントビュー」で。「雲海そば・うどん」はいかがでしょう。山に見立てた油揚げ甘煮2枚の上に、雲海の見立てたとろろがたなびき、北アルプスの風景を演出しています。
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地図を見る途中のしらかば平駅には、レストラン「あるぷす」や、アルプスのパン屋さんがあります。
焼きたてのクロワッサンは絶品。名物の飛騨牛をお手軽にいただけるカフェも有り難いので、お時間が許せば、ぜひ、のんびりとお過ごしください。
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地図を見る新穂高温泉駅には、熱々の温泉でゆで上げられた温泉卵や、飛騨牛の串焼きを食べられる味処「奥飛騨」があります。
足湯が併設されているので、温まりながら、奥飛騨名物をいただくことが出来ます。
住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂710−58
電話:0578-89-2252
アクセス:JR松本駅下車濃飛バス2時間10分、JR高山駅下車濃飛バス2時間40分新穂高ロープウェイ下車
2019年2月の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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