兵庫県朝来市「生野銀山」で体感!400年に渡る鉱山の歴史

| 兵庫県

| 旅の専門家がお届けする観光情報

兵庫県朝来市「生野銀山」で体感!400年に渡る鉱山の歴史

兵庫県朝来市「生野銀山」で体感!400年に渡る鉱山の歴史

更新日:2019/02/24 15:53

木村 岳人のプロフィール写真 木村 岳人 フリーライター
兵庫県の中北部、朝来市(あさごし)の南端に位置する「生野銀山」は、戦国時代から昭和にかけて400年以上に渡り採掘が続けられていた日本屈指の鉱山です。

鉱石の品質低下などの理由から昭和中期に閉山されましたが、その後は観光用に整備され「史跡 生野銀山」として公開されています。坑道や採掘場の跡を歩いて周ることができ、各時代における採掘の様相を見学できるオススメのスポットです。
LINEトラベルjpなら、その旅行代LINEポイントで戻ってきます!対象はこちら

戦国時代から現代まで連綿と続いた鉱山採掘

戦国時代から現代まで連綿と続いた鉱山採掘

写真:木村 岳人

地図を見る

生野銀山における採掘の歴史は一説によると平安時代初期の大同2年(807年)にまで遡るといいますが、本格的な採掘が始まったのは戦国時代の天正11年(1542年)に「蛇間歩(じゃまぶ)」と呼ばれる銀鉱脈が発見され、但馬国守護の山名祐豊(やまなすけとよ)が鉱山運営を開始したことによります。

江戸時代には幕府の直轄地として奉行所(のちに代官所)が置かれ、佐渡金山や石見銀山と共に幕府の財政を支えていました。銀の産出量は1620年代にピークを迎え、月に約150貫(560kg)もの銀を生産していたというから驚きですね。

戦国時代から現代まで連綿と続いた鉱山採掘

写真:木村 岳人

地図を見る

明治維新を迎えた明治元年(1868年)には日本初の官営鉱山となり、フランス人技師ジャン・フランソワ・コアニェを招いて近代化が進められました。現在、生野銀山の入口にたたずむ石造の門柱は、コアニェが明治9年(1876年)に工場の正門として築いたものです。

門柱には立派な菊の御紋が刻まれていますが、これは生野鉱山が官営であったことの証。その後の明治22年(1889年)に宮内省所管の皇室財産となり、明治29年(1896年)には三菱合資会社に払い下げられ昭和48年(1973年)まで採掘が続けられました。

旧抗に祀られている「山神宮分社」を参拝しよう

旧抗に祀られている「山神宮分社」を参拝しよう

写真:木村 岳人

地図を見る

料金所から門をくぐり、まず見て頂きたいのがすぐ右手にある小洞窟です。これは江戸時代末期に手掘りで掘られた旧抗で、鉱山守護の神様として崇敬を集めてきた金山彦命(かなやまひめのみこと)を祀る山神宮の分社です。

旧抗に祀られている「山神宮分社」を参拝しよう

写真:木村 岳人

地図を見る

内部は清らかな湧き水で満たされており、神棚の前に供えられている二つの黄銅鉱と相まってとても神秘的で厳かな雰囲気。生野銀山を見守ってきた神様に挨拶してから先へと進みましょう。

ちなみに抗内の壁には小さな穴が無数に穿たれていますが、これは穿岩機による試し掘りの跡です。手掘りと機械の時代が交錯する、長い歴史を持つ鉱山ならではの空間だといえるでしょう。

観光坑道として整備されている「金香瀬坑」へいざ突入!

観光坑道として整備されている「金香瀬坑」へいざ突入!

写真:木村 岳人

地図を見る

入口から奥へと進んでいくと、谷間の突き当りに「金香瀬(かながせ)坑」が見えてきます。その坑口もまたコアニェによって明治初期に築かれたフランス洋式のもので、重厚な石造ながらも気品ある美しさが漂っています。

坑内は主に「江戸時代採掘ゾーン」「近代採掘ゾーン」「撒揚・エレベーターゾーン」に分かれています。それぞれ当時を再現した電動人形や機械類が展示されており、各時代における採掘の様相を目にすることが可能です。入口から出口まで全長約1km、約40分の距離。坑内の気温は年間を通じて約13度とやや低温ですので、夏場は防寒着を持って入りましょう。

観光坑道として整備されている「金香瀬坑」へいざ突入!

写真:木村 岳人

地図を見る

江戸時代採掘ゾーンでは「狸掘(たぬきぼり)」と呼ばれる狭い採掘抗が数多く見られ、また風を起こして籾殻をふるい分ける農具「唐箕(とうみ)」を応用した扇風機で空気を送ったり、「樋引(ひびき)」と呼ばれる排水ポンプで坑内に溜まった水を排出していたりと、すべてが手動であった当時の苦労が偲ばれます。

一方で近代採掘ゾーンでは削岩機やトロッコなどの機械類やダイナマイトによる大規模な採掘の様相が展示されています。中にはお酒の熟成庫として利用されている箇所もあり、観光以外にも坑道が活用されいることが分かります。

LINEトラベルjpなら、その旅行代LINEポイントで戻ってきます!対象はこちら

生野銀山最大の鉱脈「慶寿ひ」を見逃すな!

生野銀山最大の鉱脈「慶寿ひ」を見逃すな!

写真:木村 岳人

地図を見る

坑道から出た後は、階段を上がり背後の金香瀬山に向かいましょう。山道の途中には江戸時代に掘られた旧抗や露頭採掘跡が数多く残されており必見です。

生野銀山最大の鉱脈「慶寿ひ」を見逃すな!

写真:木村 岳人

地図を見る

中でも永禄10年(1567年)に発見された「慶寿ひ」は大量の銀行石を含む生野銀山最大の鉱脈で、江戸時代中期の元禄3年(1690年)に書かれた『銀山旧記』にも「銀の出ること土砂のごとし」と記されています。その露天掘りの跡は、まるで山を二つに割ったかのような堀切になっており迫力満点です。

「鉱山資料館・吹屋資料館」でより深く知る生野銀山の歴史

「鉱山資料館・吹屋資料館」でより深く知る生野銀山の歴史

写真:木村 岳人

地図を見る

時間があれば敷地内にある鉱山資料館と吹屋資料館にも立ち寄りましょう。「鉱山資料館」には生野銀山に関する様々な絵図や道具が展示されており、鉱山の歴史についてより詳しく知ることができます。

特に江戸時代の絵図をもとに作成された鉱山立体模型は高さ568cm、幅1440cmと超巨大。まるでアリの巣のような坑道や、そこで働く人々の様子が生き生きと再現されており圧巻です。

「鉱山資料館・吹屋資料館」でより深く知る生野銀山の歴史

写真:木村 岳人

地図を見る

鉱山資料館と向き合うように建つ「吹屋資料館」は、銀を精錬する吹屋の様子を再現した施設です。生野銀山では石見銀山の技術者から伝わった「灰吹法」と呼ばれる当時における最先端の技術で銀の精錬が行われており、吹屋資料館では各工程の作業が電気人形で再現されています。

生野銀山の基本情報

住所:兵庫県朝来市生野町小野33-5
電話番号:079-679-2010
アクセス:JR播但線「生野駅」からタクシーで約10分、バスで約8分「生野銀山口」下車徒歩10分(本数が少ないので要時刻確認)
入場料金:大人900円、中高生600円、小学生400円、小学生未満無料
営業時間:
・4月〜10月9:00〜17:30(16:30入場受付終了)
・11月9:00〜17:00(16:20入場受付終了)
・12月〜2月9:30〜16:30(15:50入場受付終了)
・3月9:30〜17:00(16:20入場受付終了)
休館日:12月〜2月の3ヶ月間のみ毎週火曜日(祝日の場合は翌日)

2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

LINEトラベルjpなら、その旅行代LINEポイントで戻ってきます!対象はこちら

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。

- PR -

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -