「大谷石」とは、軽石凝灰岩の一種で、栃木県宇都宮市の北西部・大谷周辺で採掘された石の通称です。柔らかく軽量で加工がしやすいことから、建材などに使用されています。
大谷石の埋蔵量は約6億トンと推測され、大規模に採掘が続けられている世界にもあまり例がない希少な場所なんだそうです!その埋蔵量を物語るように大谷周辺ではたくさんの石で作られた建物や岩壁などをあちらこちらで見る事ができます。
大谷資料館では大谷石の採掘の歴史がわかるパネルや、実際に使われていた手掘りの道具、他の石との重さ比べができる展示などなど、大谷石に関することを知る事ができます。
その中でも地下採掘場跡の見学は、その規模の大きさに圧倒されます!
約70年間をかけて採掘された地下採掘場跡の広さはなんと2万平方メートルにもなり、野球場がまるごと入ってしまう大きさ!その圧巻の風景から映画のロケ地やコンサートなどにも使用されています。
資料館の館内にある階段を降りていくと、ひんやりとした地下空間が広がります。平均気温8℃前後と真夏でも冷蔵庫のような涼しさの採掘場跡は、ほんのり明るい照明で照らしだされ、古代遺跡さながらの風景です!
壁には当時の採掘の跡が残っていたり、所々に説明のパネルや採掘の機械なども展示してあり、石ってこんな風に採掘するんだなぁと勉強にもなります。
大谷資料館
●住所/栃木県宇都宮市大谷町909
●開館時間/9:00〜17:00 (入館は16:30まで)
●料金/大人 700円・子供 350円(小・中学生)
大谷資料館から700mほどはなれたところにある大谷寺。本堂はそそり立つ岩の壁にまるで飲み込まれるように建っています!この洞窟につつみこまれた本堂は、古代人の横穴式住居跡に建てたため、このようなめずらしい光景なんだそうです。
ここ大谷寺では日本で最古の磨崖仏を見る事ができます!磨崖仏とは自然の岩壁などに造立された仏像のことで、大谷寺の本尊の大谷観音は大谷石の岩壁に彫られています。
大谷観音は立像で高さ4mの千手観音で、その他にも堂内には10体の磨崖仏があり、国の特別史跡と重要文化財の二重指定を受けています。
他にも、寺の境内から発掘された約11000年前の縄文人の人骨なども見る事ができる宝物館や、庭園などもあり楽しめます。
大谷寺
●住所/栃木県宇都宮市大谷町1198
●拝観時間/4月〜12月 8:30〜17:00・1月〜3月 9:00〜16:30
●料金/大人 300円・中学生 100円
大谷寺のすぐ近くに大谷公園があります。両側にそそり立つ大谷石の壁を通り抜け、広場に向かうとそこには自然の岩壁に彫られた平和観音があります。高さ約27m、胴回り20mにもなる大きな観音さまは、戦没者の慰霊と世界平和を祈念して彫られたものです。
大きさに圧倒されるこの平和観音、なんと全て手彫りで昭和23年より6年の歳月をかけて作られたものなんだそう!自然とともに人間のすごさも感じることができます。
像の横には階段があり、上へ登って展望台へ行く事ができます。ちょうど胸のあたりの高さのこの展望台からは平和観音を間近で見ることや、国指定名勝の御止山や大谷の町を一望することが出来ます!
公園内には他にも採石場跡やスルス岩・天狗の投石・親子がえるなど様々な奇岩があり、そちらも見所です!
平和観音
●住所/栃木県宇都宮市大谷町1174 大谷公園内
●見学/自由
JR宇都宮駅の西口にある餃子像。移転した際に破損してしまったことで一時期話題になっていてご存知の方も多いと思います。今は無事修復され、JR宇都宮駅の西口ペデストリアンデッキ下に設置されています。
1994年に餃子の街をPRするために作られたもので、高さ1.6m、重さ1.7t。餃子の皮でビーナスが包まれているというシュールな出で立ちで、ついつい写真を撮りたくなってしまうこの石像も大谷石で作られています。
宇都宮といえば餃子です!旅の最後に記念撮影してみてはいかがでしょうか?
餃子像
●住所/栃木県宇都宮市JR宇都宮駅西口
●見学/自由
大谷石をめぐる旅、いかがだったでしょうか?
普段なにげなく見ている石像も「このような場所から採掘されているのかもしれない」と思うと、改めて注目してみたくなりますね!
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(2024/11/4更新)
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