トンネルの先に足元湧出の名湯が!岡山・奥津温泉「東和楼」

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トンネルの先に足元湧出の名湯が!岡山・奥津温泉「東和楼」

トンネルの先に足元湧出の名湯が!岡山・奥津温泉「東和楼」

更新日:2019/05/06 09:45

野水 綾乃のプロフィール写真 野水 綾乃 温泉ライター、安くていい宿案内人

「足元湧出」や「足元自噴」という温泉をご存知でしょうか。足元、つまり湯船の底からぶくぶくと温泉が湧き出しているお風呂のことで、この上なく新鮮な湯に浸かれることから“究極の温泉”とも呼ばれています。岡山県北部の秘湯・奥津温泉で、最古の天然岩風呂を持つ「東和楼」は、まさにその足元湧出の名湯。不思議な地下のトンネルを通って辿り着くその温泉をはじめ、ひなびた宿の魅力をご紹介しましょう。

昭和レトロな佇まいも魅力の「東和楼」

昭和レトロな佇まいも魅力の「東和楼」

写真:野水 綾乃

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津山駅からバスで約50分。吉井川沿いに温泉街を形成する奥津温泉のバス停に着くと、昭和初期に創業した3軒の老舗旅館が肩を寄せ合うように並んでいます。そのひとつが写真の「東和楼」です。創業は昭和3年。堂々たる木造3階建ての建物が、往時の面影を色濃く残しています。

地下のトンネルをくぐり、足元湧出の岩風呂へ

地下のトンネルをくぐり、足元湧出の岩風呂へ

写真:野水 綾乃

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「東和楼」自慢の足元湧出の岩風呂をご紹介しましょう。

岩風呂へ行くためには、この地下トンネルを通ります。創業の昭和3年からほとんど変わらない空間で、ぼんやりと灯る光に導かれ、異空間に迷い込んでしまいそうな雰囲気が漂っています。

実はこのトンネル、川より低い位置にあるため、2018年7月の豪雨災害で被災し、水や土砂が流れ込んでしまいました。そこで「ヲクツポイント」という奥津温泉のアートイベントを行っている美術家の大谷俊一氏が、トンネルをアート作品として修復。よく見ると、白壁にうっすらと線が引かれていて、ここまで浸水したという痕跡を残したものになっています。

地下のトンネルをくぐり、足元湧出の岩風呂へ

写真:野水 綾乃

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トンネルの突き当たりにあるのが、この天然岩風呂です。男女別の浴室がありますが、足元湧出しているのは男湯のほうだけ。女性がこちらに入りたい場合、空いていれば鍵をかけて貸し切りで利用することも可能です。

湯の表面が盛り上がって見えるのが分かりますでしょうか。湯船の底の岩盤から大量にお湯が自噴していて、湯量は毎分105リットル(1時間にすると6.3トン!)もの湯が湧いてはザーザーとかけ流されています。だからお湯は常に新鮮。浸かると胸の深さまであり、体が浮き上がるほどの湯の勢いを感じます。

泉質はpH9.1のアルカリ性単純温泉。肌の古い角質を落とし、美肌に導いてくれる天然の美容液のような温泉が、湯船の底からこんこんと湧き出しているという訳。しばらく浸かっていると肌に気泡が付き、まるでビロードのような感触が肌を包みます。

家族湯もドバドバかけ流しで、泡付きがすごい

家族湯もドバドバかけ流しで、泡付きがすごい

写真:野水 綾乃

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客室に近いところに「家族湯」もあります。こちらは自噴ではありませんが、岩風呂と同じ源泉を上に引っ張っています。そして湯船の底のパイプから空気に触れないように注がれていますので、お湯は新鮮そのもの。肌に気泡が付くのはむしろこちらのほうが多いかもしれません。岩風呂同様、空いていればいつでも無料で貸し切りにできるのも嬉しいもの。

ひなびた風情に浸る「東和楼」の客室

ひなびた風情に浸る「東和楼」の客室

写真:野水 綾乃

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こちらはかつての二間を一部屋にした広い二間続きの客室。昭和3年の創業当時からある建物を大切に使い続けていますので、外側から鍵をかけるときは南京錠を使うなど、少し不便な面もあります。設備も決して整っているとは言えませんが、ひなびた風情とコスパのよさを求める人にはこの上ない空間でしょう。

歴史ある大広間でいただく料理

歴史ある大広間でいただく料理

写真:野水 綾乃

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朝夕の食事は大広間でいただきます。高級な屋久杉を使った天井、桟が細かくとられた障子など、昭和3年当時のままの空間が美しく、趣があります。

歴史ある大広間でいただく料理

写真:野水 綾乃

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夕食は、近くの吉井川でとれたアマゴの塩焼き、山陰の新鮮魚介のお造り、そして鴨鍋など、近隣の食材を活かしながらもてなしてくれます。

「東和楼」を拠点に、奥津温泉の湯めぐりも楽しんで

いかがでしたでしょうか。すぐそばを吉井川が流れる山あいの奥津温泉は、日本の温泉の原風景を見るような素朴さがあり、自然の中でただただ静かに過ごしたい人におすすめです。

東和楼の南隣には、津山藩主専用の湯治場だった「鍵湯」が有名な「奥津荘」があり、こちらも足元湧出です。また、東和楼の北隣には、2018年にリニューアルオープンした奇跡のぬる湯が楽しめる「池田屋河鹿園」があります。いずれも日帰り入浴が楽しめますので、ぜひ湯めぐりをしてお湯の違いを感じてみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/02/16−2019/02/17 訪問

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