バンコクから北へ約720キロメートルに位置するチェンマイ。1296年にランナー王朝の都が置かれ、旧市街を中心に100を超える寺院が点在。“美人の産地”としても有名で、古都の風情が漂う美しい街です。
毎年、陰暦の12月(新暦では10月〜11月)の満月の夜には、イーペン祭り(コムローイ祭り)が開催。コムローイと呼ばれる熱気球のようなランタンが無数に夜空に上げられ、チェンマイでしか見られない幻想的なお祭りも人気があります。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る緑豊かな山々に囲まれたチェンマイ。気候はバンコクよりも涼しく、晴れた天気が続くベストシーズンの乾季(11月〜2月)では、朝の気温が10℃くらいにまで下がることも。服装にあたっては、上に羽織るものや長袖もあれば便利です。
さらに涼しく過ごせるスポットが「ドイ・インタノン山」。ヒマラヤ山脈の東端に位置し、タイで一番高い山(海抜2565メートル)。写真が「ドイ・インタノン山」の山頂部分。山頂を含む一帯は国立公園(Doi Inthanon National Park)となっており、一年中涼しく、山間には多くの滝が点在しています。山頂には仏塔や見晴らし台があり、展望が素晴らしい。トレッキングなどのエコツアーもおすすめです。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るドイ・インタノン山があるのは、チェンマイ旧市街から南西へ約110キロメートル。行き方・アクセスは、一番手軽な方法が日帰り観光ツアー。ホテルのツアーデスクや旧市街にある旅行代理店ですぐに申し込むことができ、料金は約1500バーツ(約5300円)。個人で行くには、タクシーやソンテウなどをチャーターするのがおすすめ。
しかし、レンタルバイクで行けば、一日200バーツ(約700円)で行くことができ、さらに体力と時間に余裕のある方はレンタル自転車(一日50バーツ、約180円)という行き方も。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るそれでは、チェンマイからタイ最高峰のドイ・インタノン山へ行きましょう。チェンマイ旧市街から国道108号線をひたすら南下。約60キロメートル先に、ドイ・インタノン山へと向かう国道1009号があるので、これを右折。
ここから山道に入り、山頂までは約50キロメートル。国立公園エリアに入るので、入場料が必要(大人300バーツ、バイクは20バーツ)。ツーリングの方は、明るい森の中を快適にバイクで走ることができます。
山道に入った場所から、約20キロメートル進んだ先にある、おすすめのスポットが「ワチラターン」(Wachiratharn)と呼ばれる滝。水量が豊富で、迫力があります。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る「ワチラターン滝」は、高さが約80メートルと巨大。水が激しい勢いで轟々と流れ落ち、水しぶきが顔にかかって冷たい。滝の壮大さでは、タイ国内でも群を抜いています。
海抜は約750メートル。ここまで登れば空気が冷たく、清流の心地よさと相まって、ツーリングで疲れた身体も休まります。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る滝の周辺は遊歩道となっていて、「ワチラターン滝」を真横から眺めることもできます。水しぶきをあげる滝は、まわりの空気を霧のヴェールでつつみ、この場所からも滝のミストで頬が濡れるほど。
滝壺にはうっすらと虹が見え、大自然の神秘が感じられるスポット。深い森の薫りが漂い、珍しい鳴き声の鳥が聞こえ、バードウォッチングやトレッキングもおすすめです。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る写真は、ドイ・インタノンの山頂。花や庭園が美しく、まるで桃源郷のよう。俗界を離れた別世界に来たような気がします。ちなみに、“ドイ”とは、タイ語で「峰」という意味があります。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る日本の本州中部では、標高約2500メートルが森林限界とされています。しかし、熱帯モンスーン気候のタイでは、海抜2500メートルを超えても森林が生い茂り、植物も多彩。しかし、暑季(3月〜5月)でも涼しいので、上に一枚羽織るものや長袖があると便利です。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るところで、日本の世界遺産、富士山が信仰の対象となっているように、タイ最高峰の「ドイ・インタノン山」も霊峰として、多くのタイ人から信仰されています。元旦には1万人を超えるタイ人が訪れ、初日の出やご来光、一年の健康や幸運を拝む方がたくさん。「ドイ・インタノン山」は、タイでは日本の富士山のような存在です。
信仰のシンボルとなるのが、山頂にある二つの仏塔。右奥がタイのプミポン前国王(2016年逝去)のために建てられた記念塔で、左手前がシリキット王妃の記念塔です。二つの仏塔は、それぞれ参拝することができます。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る写真は、プミポン前国王の記念塔。内部には、インド式の座仏像が安置されています。涅槃仏などの壁画があり、美術館のような気品のあるたたずまい。
お亡くなりになられたミポン前国王の60歳の誕生日を祝って、1987年に建てられた記念塔。仏塔は、「ナパメータニドン」(Naphamethinidon)と名づけられ、“大地と空の強さ”という意味があるパワースポット。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るこちらは、シリキット王妃の記念塔。内部には白い仏の立像が安置され、天井には女性らしい柔らかな色彩の壁画が描かれています。
女王の60歳の誕生日を記念して1992年に建立。王妃の仏塔は、「ナパポンプーミスィリ」(Naphaphonphumisiri)と名づけられ、これは“空の強さと大地の優美さ”という意味です。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る二つの仏塔のまわりは遊歩道が設けられ、遠くまで連なる山々を見渡すことができます。ベストシーズンの乾季(11〜2月ごろ)は空気が澄み、朝では雲海が見えることも。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る最後のご紹介は、ドイ・インタノンのお土産。山頂付近には、お土産屋さんが少ないのですが、山頂からワチラターン滝までの間に山岳民族のマーケット(Thai Mong Community Market)があるので、帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
チェンマイの山岳地帯には、モン族やカレン族、ビルマ族といった、少数民族が暮らしています。そんな山岳民族のマーケットには、かわいい民芸品がたくさん。カラフルな洋服や布織物、刺繍製品、ポーチ、アクセサリーなど、ハンドメイドの品は温かみがあり、タイ土産におすすめです。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るチェンマイの山岳地帯は、フルーツの産地。緑豊かな峰々はジューシーな果物を作り出し、ワインも生産されています。ブドウやイチゴ、ブルーベリー、ライチ、グアバ、ロンガン、タリマンドなど種類も多く、おいしい。
また、ハチミツ(写真手前)もおすすめ。濃厚で、とても甘くておいしい。これを食べれば、ツーリングで疲れた身体も一気に回復します。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るドライフルーツも多く売られているのですが、フルーツでおすすめはイチゴ。日本のイチゴと同じように甘くておいしい。何よりも値段が安い。手前に見えるカップに入ったイチゴの料金は、10バーツ(約35円)。
フルーツやハチミツが安くておいしく、大自然がいっぱい感じられる「ドイ・インタノン国立公園」。チェンマイ観光では、タイ最高峰の聖地も巡り、いつもと違ったタイ旅行を満喫してみてはいかがでしょうか?
なお、チェンマイで有名な寺院やナイトバザール、グルメのカオソーイ、ホテルなど、チェンマイ観光でおすすめのスポットなどについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方は関連MEMOに貼り付けたリンクからのぞいてみて下さい。
住所:Ban Luang, Chom Thong District, Chang Wat Chiang Mai 50160
アクセス:チェンマイ旧市街からクルマで約2時間
国立公園の入園料:大人300バーツ、子供150バーツ
営業時間:5時〜18時
2019年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/14更新)
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