フランスの美食の首都・リヨンで行きたいグルメスポット3選

フランスの美食の首都・リヨンで行きたいグルメスポット3選

更新日:2019/04/17 21:03

松田 朝子のプロフィール写真 松田 朝子 トラベルジャーナリスト、ライター
オーヴェルニュ・ローヌアルプ地方は、農産や畜産、水源に恵まれ、クオリティの高い食材の揃う地域です。その中心都市のリヨンは、食への意識が高い街。庶民が食材を買うマルシェにも最高級の品物が並び、リヨンは「フランスの美食の首都」とも呼ばれています。でも、短時間で訪れた場合、どこに行けばいいでしょう?そこで今回は、ココを押さえておけばリヨンの美食を語れるという、グルメスポットを3カ所選んでみました。

グルメスポットその1「マルシェ」リヨンの朝はマルシェから!

グルメスポットその1「マルシェ」リヨンの朝はマルシェから!

写真:松田 朝子

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リヨンの朝はマルシェから始まる、と言っても過言ではありません。早朝から、あちこちの通りにカラフルな露店のパラソルが花開きます。

グルメスポットその1「マルシェ」リヨンの朝はマルシェから!

写真:松田 朝子

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買い物の目的はなくとも、マルシェをぶらぶら歩くのは楽しいもの。ローカルの人々の暮らしも垣間見られて、異国情緒を堪能できるでしょう。そんな中でおすすめなのは、リヨンを代表するローヌ川やソーヌ川に沿ったマルシェです。

半日過ごせちゃう!フードトラックも並ぶマルシェ

半日過ごせちゃう!フードトラックも並ぶマルシェ

写真:松田 朝子

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ローヌ川に行き交う船やクラシカルな建物を見ながら買い物を楽しめるのは、ヴィクトル・オーガニョール通りのマルシェ。色とりどりのフルーツや野菜、チーズやソーセージなどの露店とともに、トリュフやセップ茸、モリーユ茸といった高級食材を扱う店も。

半日過ごせちゃう!フードトラックも並ぶマルシェ

写真:松田 朝子

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ここにはキッチン付きのフードトラックも並び、ランチタイムには多くの人で賑わいます。ローストチキンをグリルしている店からは、香ばしい香りが!リヨンの北のブレス地方はブレス鶏の生産地。ブレス鶏の肉質は、脂肪が筋肉の奥深くまで浸透しており、鶏肉でありながらも霜降り状態の味を楽しめます。

<ヴィクトル・オーガニョール通り マルシェの基本情報>
住所:Quai Victor Augagneur, 69003 Lyon
営業時間:火水 6:00〜12:30、金土日 6:00〜13:30、木6:00〜12:30、14:00〜20:00
※月曜休み

半日過ごせちゃう!フードトラックも並ぶマルシェ

写真:松田 朝子

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リヨンの代表的なマルシェは、ソーヌ川に沿ったサン・タントワーヌ通り。旧市街からも近く、中心地にあるので旅行者にとってはアクセスも抜群。週末の金・土・日は100店以上の出店があり、たくさんの人で賑わっています。

<サン・タントワーヌ通り マルシェの基本情報>
住所:Quai Saint Antoine 69002 Lyon
営業時間:6:00〜13:00(金土13:30まで、日曜14:00まで)
※月曜休み

グルメスポットその2「国際美食館」リバーサイドを席巻する大宮殿

グルメスポットその2「国際美食館」リバーサイドを席巻する大宮殿

写真:松田 朝子

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ローヌ川沿いのマルシェを歩いていると、川を隔てて延々と宮殿のような建物が続いているのが見えます。ここは、グラン・オテル・デュー(Grand-Hotel-Dieu)といって、2018年4月にオープンした「国際美食館」。

グルメスポットその2「国際美食館」リバーサイドを席巻する大宮殿

写真:松田 朝子

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4年の歳月をかけ、ヨーロッパ最大の民間改修プロジェクトとも言われて誕生したこの施設の前身は市民病院。16世紀から18世紀にかけて建てられた建物は、第二次世界大戦で消失するも再建され、2009年まで病院として稼働していました。ここで生まれたリヨンっ子も多く、長きにわたって市民に親しまれてきた病院だったのです。

グルメスポットその2「国際美食館」リバーサイドを席巻する大宮殿

写真:松田 朝子

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国際美食館は病院=ホスピタルとホスピタリティーをリンクさせ、地元の人や観光客を温かく迎える施設に生まれ変わりました。グラン・オテル・デューの総面積は51.500平方メートル。この中は食に関する様々な展示などのほか、38のショップ、レストラン、5つ星のインターコンチネンタルホテルなどが軒を連ねる複合施設となっています。

Les Hallesでリヨンの職人魂をお土産に!

Les Hallesでリヨンの職人魂をお土産に!

写真:松田 朝子

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中でも旅行者にとって嬉しいのは、リヨンを代表す名店が連なる、Les Hallesというエリア。街の中をあちこち駆け回らなくとも、ここに行けば一気にリヨンならではのお土産が揃います。

Les Hallesでリヨンの職人魂をお土産に!

写真:松田 朝子

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メゾン・ポリゾ(Maison Pozzoli)は、リヨンで唯一、 M.O.F(国家最優秀職人章)を取得した職人がいるパン屋です。ここでは赤いプラリネが散りばめられたブリオッシュ、ブリオッシュ・オ・プラリン・ルージュ(Brioche aux pralines rouges)がおすすめ。これはローヌアルプ地方を代表するお菓子でもあります。

Les Hallesでリヨンの職人魂をお土産に!

写真:松田 朝子

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また、チーズやバターを買うなら、家族経営のフロマージャー、ラ・メール・リチャード(La Mere Richard)で。ここには「5日しか持たない」と言われているバターがあり、旅行者を悶絶させてくれます。

<グラン・オテル・デューの基本情報>
住所:QR5P+RM Lyon

グルメスポットその3 日本人シェフのミシュラン2つ星レストラン

グルメスポットその3 日本人シェフのミシュラン2つ星レストラン

写真:松田 朝子

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リヨンには、20店のミシュラン星つきレストランがあります。中でも、Takao Takano(タカオ・タカノ)は、2018年にミシュラン2つ星を獲得したフレンチレストランです。オーナーは日本人シェフのTakano Takaoさん。レストランはメトロA線のFoch駅から徒歩5分のところにあり、モノトーンの外観がスタイリッシュ。

グルメスポットその3 日本人シェフのミシュラン2つ星レストラン

写真:松田 朝子

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山梨県出身のTakanoさんは1975年生まれ。大学では法律を専攻するも卒業後はフレンチの道に。フランスで働くという夢を持ち続け、 2002年の年末に渡仏。当時は一言もフランス語が話せませんでした。

それでも、憧れていたシェフ、ニコラル・ベック氏を訪ねてリヨンに行き、身振り手振りで、一緒に働かせて欲しい、と伝えました。結果、ニコラル・ベック氏の経営するレストランで働くことになり、最終的にはミシュラン2つ星のその店、「ニコラル・ベック」を任されることに。

その後、2013年に独立し、現在のTakao Takanoをオープン。角地に立つガラス張りのレストランは、25人入れば満席という小ぢんまりとした空間です。お客さんの中には毎日来る人もいて、そういう人をも満足させるべく、メニューを変えています。

毎日、フランス人をはじめ様々な国の人で賑わうレストランでは、日本人客はまだ少なく1週間に1組か2組来るくらい。訪れる人はみんな、食事だけに来るのではなく、レストランの雰囲気や、お店の人たちとの会話を楽しみにやって来るという、アットホームな星つきレストランなのです。

グルメスポットその3 日本人シェフのミシュラン2つ星レストラン

写真:松田 朝子

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そして、全てコースでサービスされる料理は、日本の感性を纏ったフレンチ。食材の鮮度と持ち味を重視しています。メニューに、茶碗蒸しみたいに見える料理があるのですが、日本の茶碗蒸しとはレシピも全く違うのです。フュージョンではなく、常にフランスの料理と日本の料理のいい落としどころを模索しているという、熱心なTakanoさんは、ミシュランのセレモニーにも欠席するほど、店を離れたことがないそうです。

ちなみに、予約は週末だと2カ月先、平日でも1カ月先まで埋まっているので、早めの予約を。

<Takao Takano基本情報>
住所:QRCV+53 Lyon
電話番号:+33-4-82-31-43-39

美食を支える人々の情熱を感じる街

今、リヨンは街をあげて国際的な美食都市になろうとしています。それを支えるのは、家族経営の店や、職人の技法、食材に忠実に向かい合うシェフ、といった昔から変わることのない庶民の力なのかもしれません。そんな人の温もりと情熱も、世界に発信できたら素晴らしいことでしょう。

リヨンまでは、日本からパリを経由して同一エアで行けるエールフランス航空が便利です。美食の国へのフライトでは、通常の機内食のほか、エコノミークラス・プレミアムエコノミークラスで事前注文制の有料のア・ラ・カルト ミールもオーダーできます。日本発は3種類、パリ発では5種類のメニュー(13ユーロから28ユーロ)の中には、フォッションがプロデュースしたメニューもあり、到着前からグルメ気分を楽しめます。

取材協力:フランス観光開発機構、エールフランス航空、リヨン観光局、オーヴェルニュ・ローヌアルプ地方観光局

2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/01/26−2019/02/01 訪問

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