ボリビア世界最高所の首都ラパス王道観光1日モデルコース

ボリビア世界最高所の首都ラパス王道観光1日モデルコース

更新日:2019/03/26 19:04

大竹 進のプロフィール写真 大竹 進 元旅行会社勤務、元旅行専門学校講師
世界の首都の中で最も高所にある事で知られているラパス。その標高は富士山頂に近い3650m、空港は何と富士山を遥かに超える4082mにあります。
ラパスは大きなすり鉢状の町で、低い地域に高層ビルや高級住宅が建ち並び、標高が高い地域に行く程貧しい人々の家が密集しています。住民の半数以上を先住民であるインディヘナが占め、南米の中で最もインディヘナの多いエキゾチックな町ラパスについて今回はご紹介致します。

9時:ラパス全景を俯瞰

9時:ラパス全景を俯瞰

写真:大竹 進

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ラパス観光のスタートは、先ずラパス全体が見渡せるすり鉢の縁へ。
写真は、ミ・テレフェリコと呼ばれるロープウェイのJach’a Qhathu駅近くからの眺めです。すり鉢の底の都心部には高層ビルが建ち並び、高度が上がるに従ってレンガで作られた家が斜面を覆っています。

写真を撮っている場所の標高が既に約4000mなので、一見それ程高い山には見えませんが、ラパスの町の背後には標高6402mを誇るボリビアの最高峰イリマニ山を遥かに望む事が出来ます。

9時:ラパス全景を俯瞰

写真:大竹 進

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ロープウェイと言うと通常は観光用ですが、高低差の大きなラパスでは一般市民の足として現在5路線が運行されていて、すり鉢状の地形の底から縁を超え、ラパス市に隣接するエルアルト市へも伸びています。写真は「Rojo(赤)線」ですが、ラパス市内を始めアンデス山脈を眺められるルートとして観光客にも人気の路線です。

9時:ラパス全景を俯瞰

写真:大竹 進

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ラパスの街並を象徴する急斜面。すり鉢状の地形に建てられた住居は上へ行く程貧しい人々の家になり、アドベと呼ばれる日干しレンガで作られた赤い家々が斜面を隙間なく覆っています。

10時:市の中心ムリリョ広場へ

10時:市の中心ムリリョ広場へ

写真:大竹 進

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ラパスの全景を眺めた後はすり鉢の底へ下って、ラパスの中心となるムリリョ広場へ。ここはボリビア独立戦争で活躍し、当時はスペイン広場と呼ばれたこの場所で処刑されたムリリョの像が中央に立ち、現在では庶民の憩いの場になっている美しい広場です。
ムリリョ像の右手にはカテドラルが重厚な姿で佇んでいます。

10時:市の中心ムリリョ広場へ

写真:大竹 進

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カテドラルの左手にはオレンジ色と白の対比が美しいイタリア・ルネッサンス様式の大統領官邸が置かれ、ボリビア国旗がはためいています。

10時:市の中心ムリリョ広場へ

写真:大竹 進

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広場の東側には、白いコリント式の柱と銅板で覆われた高いドームを持つ特徴的なデザインの国会議事堂があります。国家の中心となる広場ですが、堅苦しさは少しも無く、物売りの屋台が幾つも店を出し、多くの鳩が餌をついばみ、人々が憩うのどかな広場です。

11時:市内で最も賑やかなサン・フランシスコ寺院周辺

11時:市内で最も賑やかなサン・フランシスコ寺院周辺

写真:大竹 進

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ムリリョ広場から東へ4〜500m行くと、ラパスのメインストリートであるサンタクルス通りに面してサン・フランシスコ寺院があります。1549年スペイン人による植民地化が始まって直ぐに建てられた、丸屋根の塔と正面ファサードの彫刻が美しいバロック様式の威厳に満ちた教会です。

11時:市内で最も賑やかなサン・フランシスコ寺院周辺

写真:大竹 進

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サン・フランシスコ寺院前のサン・フランシスコ広場には、屋台、物売り、靴磨き、パフォーマンスをする人達が集まり、またそれらを眺める人、観光客などが行き交い賑わいを見せています。

ボリビアの正式国名は「ボリビア多民族国」ですが、国民の55%を先住民であるインディヘナが占め、南米の中で最も先住民割合の多い国だけに、ラパス市内でも多くのインディヘナを見掛けます。

スカートと同系色のショールを掛け帽子を被る女性の姿は街なかでも多く目にする事が出来、フォトジェニックな光景です。

11時:市内で最も賑やかなサン・フランシスコ寺院周辺

写真:大竹 進

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先住民インディヘナのもう一つの姿が、アグアヨを背負っている女性達です。アグアヨとはアンデスの伝統的で色鮮やかな風呂敷で、ボリビアン風呂敷とも呼ばれていますが、用途は広く、市場で買った物や売り物の商品、或いは子供のおんぶなどにも使われています。

一体何を包んでいるのか興味の湧くところですが、このカラフルな織物の風呂敷は、様々な色や柄があるので、それらを見比べてみるのも楽しいですね。

12時:サガルナガ通りと魔女通り

12時:サガルナガ通りと魔女通り

写真:大竹 進

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サン・フランシスコ寺院に向かって左手にある坂道がサガルナガ通りです。道の両側には民芸品や日用品を売る店が並び、インディヘナの織物や帽子、民族楽器、銀製品など、お土産に手頃なものを手に入れる事が出来ます。店先に並べられている様々な品物を眺め歩くだけでも楽しいものです。

12時:サガルナガ通りと魔女通り

写真:大竹 進

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サガルナガ通りではインディヘナも店を出しています。男性の服は女性に比べると落ち着いた色合いですが、とても味わいのある柄です。脇に積まれたカラフルな布地もこの通りには良く似合います。

12時:サガルナガ通りと魔女通り

写真:大竹 進

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サガルナガ通りの坂道を200m程上って行くとリナレス通りと交差しますが、この通りは通称魔女通りと言われ、写真の様な思わずギョッとするリャマの胎児のミイラが多くの店先にぶら下がっています。

これは家を新築する際に家の下に埋めて家内安全を願うために用いられ、インカ時代の生贄の風習の名残と言われていますが、それ以外にも呪術に使うという薬草や、大地の神パチャママに捧げる様々で怪しげな魔除けの品々なども売られている、ちょっと不気味な魔女通り、ラパスならではの体験が出来る面白スポットです。

14時:キリキリ展望台と月の谷

14時:キリキリ展望台と月の谷

写真:大竹 進

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午後の観光はキリキリ展望台へ。すり鉢の底から見上げるラパスの街並は一種壮観。その縁まで斜面を隙間なく埋め尽くすレンガ造りの家々に圧倒されます。

14時:キリキリ展望台と月の谷

写真:大竹 進

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キリキリ展望台からラパス市街を眺めた後は、バスで40〜50分の所にある月の谷へ。この不思議な地形はあたかも月面の様だという事でこの名がありますが、この付近に多い粘土層が長い年月にわたる風化・浸食で硬い部分が残りこの様な地形を生み出したものです。

14時:キリキリ展望台と月の谷

写真:大竹 進

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月の谷の内部は遊歩道が設けられ、15分コースと45分コースがありますが、特別急いでいるのでなければ一周出来る45分コースをお薦めします。道幅は1m程度と狭く、多少アップダウンもあり、橋なども架けられていて、この奇妙な地形をちょっとスリルを感じながら楽しむ事が出来ます。槍の様な尖塔が幾つも天を突く荒涼とした地形は、他ではちょっと見られない不思議な景観です。

<月の谷の基本情報>
入場料:15ボリビアーノ(約240円)

民族衣装姿を何処でも目にする世界一高所にある首都ラパス

ボリビアは南米の中でも特に先住民インディヘナの多い国で、首都ラパスも例外ではありません。市内のあちこちで見掛ける民族衣装に身を包んだ人々を眺めていると、南米にいる事を実感出来ます。

圧倒的な迫力で迫るすり鉢状の斜面を覆う家々、魔女通りの怪しげな香り漂う店、月面を思わせる月の谷、魅力の一杯詰まったラパスにあなたも訪れてみませんか。
但しラパスは一番低い都心部でも標高が3650mもあり、しかも坂道の多い町なので、走ったり坂道を急いで登ったりすると直ぐに息が切れますから、ゆっくり歩く事を心掛けて町歩きを楽しんで下さい。

2019年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/25 訪問

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