尼崎城再建!入城料500円だけで誰もが楽しめる新名所

尼崎城再建!入城料500円だけで誰もが楽しめる新名所

更新日:2019/04/16 08:43

塚本 隆司のプロフィール写真 塚本 隆司 ぼっち旅ライター
平成最後の築城「尼崎城」(兵庫県尼崎市)。かつての城跡に建つ天守の美しさは、新たな尼崎のシンボルとして注目を集めています。
CGやVRを駆使した城内展示が見もの。誰もがゲームを楽しみながら歴史を学べるコーナーや殿様やお姫様の衣装を着て記念撮影ができる「なりきり体験」など、入城料(入場料)500円のみで思いっきり楽しめる施設になっています。
新たな尼崎の顔「尼崎城」を紹介しましょう。

当時の外観を忠実に再建した「尼崎城」

当時の外観を忠実に再建した「尼崎城」

写真:塚本 隆司

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阪神電車尼崎駅の近くに建つ真新しい天守。その雄姿は駅のホームや車窓からも確認できます。駅からは徒歩5分、外堀となっていた庄下(しょうげ)川を渡った尼崎城址公園に天守が再建されました。

ここには、大坂夏の陣(1617年)の後から数年をかけ、大坂城の西の守りとして尼崎藩5万石の城「尼崎城」が築かれていたのです。明治の廃城令以後、建物や石垣は取り壊され、堀も埋められ現在では目に見える遺構はほとんどありません。

この地に、旧ミドリ電化の創業者「安保詮(あぼあきら)氏が「創業の地に恩返しがしたい」と私財12億円を投じて再建し尼崎市に寄付。市民らからも2億円近い寄付が集まりました。天守内には市内の高校の書道部による「尼崎城」の文字が飾られるなど、多くの人の協力で作られた城なのです。

当時の外観を忠実に再建した「尼崎城」

写真:塚本 隆司

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再建された尼崎城は、天守台部分が1階となる4層5階建て。現在の天守が建っている場所や向きは異なりますが、当時の絵図面を元に忠実に再現された外観をしています。
1階部分は無料。ショップや尼崎の町を過去と現在を対比させた展示コーナーになっています。尼崎のまち歩きをするなら、ぜひ見ておきたい展示です。

当時の外観を忠実に再建した「尼崎城」

写真:塚本 隆司

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ナニに変身しますか? なりきり体験で記念撮影

尼崎城は文化財などを展示する博物館のような施設ではありません。大人から子どもまで尼崎城の歴史や文化を楽しく学べる展示や体験の場です。

まずは、2階のVRシアターへ。バーチャルリアリティ(VR)の技術を用いた城下町のにぎわいなどを再現した映像が楽しめます。幅10メートルの大きなスクリーンに映し出される10分間の映像は迫力満点です。

ナニに変身しますか? なりきり体験で記念撮影

写真:塚本 隆司

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ナニに変身しますか? なりきり体験で記念撮影

写真:塚本 隆司

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ゲーム感覚で楽しめる「侍道場」コーナーは、とにかく楽しい。侍になった気分で斬りまくり、狙撃手気分で鉄砲を撃ちまくる。もちろん、楽しいだけではありません。ゲームのロード中には「刀」に関する説明もあり、楽しみながら学べます。

他にもお城パズルゲームや槍や刀、鉄砲などの重さ体験ができるコーナーがあり、大人も子どもも楽しめます。

ナニに変身しますか? なりきり体験で記念撮影

提供元:尼崎市役所

http://www.city.amagasaki.hyogo.jp地図を見る

3階には、甲胄をはじめ、殿様やお姫様、忍者にも変身できる「なりきり体験ゾーン」があります。本格的な衣装を着ての記念撮影が、追加料金なしで楽しめます。一番の記念撮影ゾーンなので、人気は間違いなしです。

ちなみに城内での撮影は、VRの動画撮影以外はOKです。フォトスポットがいっぱいあるので楽しみましょう。

尼崎城下町の今と昔が見られる展望ゾーン

尼崎城下町の今と昔が見られる展望ゾーン

写真:塚本 隆司

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4階はギャラリーゾーン。尼崎にまつわる展示が行われる予定です。一般公開当初は尼崎出身の城郭画家・荻原一青氏の「名城手拭百城」を展示。何度でも訪れたくなる価値のある展示フロアになりそうです。

尼崎城下町の今と昔が見られる展望ゾーン

写真:塚本 隆司

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5階の展望ゾーンでは、尼崎の街並みが一望できます。当時は大坂城も見えたそうです。
備えつけのタブレット端末には、江戸時代の尼崎城下町の様子が映し出されます。自由に方向を変えられる固定式なので、とても使いやすくて見やすいですよ。

尼崎城下町の今と昔が見られる展望ゾーン

写真:塚本 隆司

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櫻井松平氏をまつる櫻井神社など周辺散策もおすすめ

尼崎城の周辺には、歴史的な見どころが残っています。隣には尼崎市図書館があり、尼崎城や街の歴史、観光スポットなどを調べるのに便利です。

図書館の南側には、尼崎城最後の城主・櫻井忠興公をまつる櫻井神社があります。ご祭神は、初代櫻井信定公より十六代忠興公までの十六柱。旧西三の丸跡に鎮座し、境内には築城当初の橋の石杭や礎石、本丸御殿の軒瓦などが残されています。昨今は芸能人の名前から聖地といわれたりしますが、尼崎城のオープンを機に本来の姿にも注目が集まることでしょう。

櫻井松平氏をまつる櫻井神社など周辺散策もおすすめ

写真:塚本 隆司

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櫻井松平家の家紋は、桜の紋で日本に1つしかありません。境内には立派な桜の木があり、満開になると軒先瓦に描かれた桜模様と調和して見事な風景が見られます。桜の季節なら、ぜひ立ち寄りをおすすめします。城にちなんだ御守りや御朱印帳も人気です。

櫻井松平氏をまつる櫻井神社など周辺散策もおすすめ

写真:塚本 隆司

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尼崎の観光スポット寺町通りは、尼崎城から徒歩5分ほど。昔から変わらない風情があります。「あましん」の愛称で知られる尼崎信用金庫の「尼信会館」(入館無料)には、尼崎城の復元模型や櫻井神社所有の尼崎城絵巻や甲冑などが展示されています。

櫻井松平氏をまつる櫻井神社など周辺散策もおすすめ

提供元:尼崎市役所

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もうひとつの再建尼崎城!?

実際の尼崎城はどこにあったのか。城好き歴史ファンには気になるところでしょう。
尼崎城の南にある尼崎市立明城小学校が本丸跡になります。グラウンドの南側、高速道路の側道沿いに「尼ア城址の碑」があります。

もうひとつの再建尼崎城!?

写真:塚本 隆司

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実はもうひとつ、1940(昭和15)年に建てられた尼崎城 (2005年に改修)があります。場所は明城小学校の校庭。正門を入ってすぐの場所に、当時の職員と児童が1学期間かけて作った尼崎城があります。この姿からも、城がある風景への憧れが伝わってきます。
校内なので訪れる際には、マナーを守り静かに観覧してください。

もうひとつの再建尼崎城!?

写真:塚本 隆司

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消火栓のマンホールにも尼崎城の姿が見えます。近くの保育園の壁にも、子どもたちが描いた尼崎城の絵があります。街を歩けば、かつてこの地に城があったことへの誇りを感じずにはいられません。

阪神タイガース大好き商店街など、歩けば歩くほど楽しめる街「尼崎」。尼崎城再建で吹く新しい風を感じながら、楽しみましょう。

もうひとつの再建尼崎城!?

写真:塚本 隆司

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尼崎城の基本情報

住所:兵庫県尼崎市北城内27
天守入城料(入場料):一般・大学生500円、小・中・高校生250円、未就学児無料
入城時間:9時〜17時(最終入城時間16時30分)
休城日:月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)、年末年始(12月29日から1月2日)
電話番号:06-6480-5646
アクセス:阪神尼崎駅から徒歩5分

2019年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/03/16 訪問

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