滋賀県・てんびんの里「五個荘」で近江商人の屋敷めぐりを楽しもう!

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滋賀県・てんびんの里「五個荘」で近江商人の屋敷めぐりを楽しもう!

滋賀県・てんびんの里「五個荘」で近江商人の屋敷めぐりを楽しもう!

更新日:2019/04/01 13:10

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者

天秤棒を肩に全国を回り、一介の行商人から豪商へと発展した近江商人。その多くは近江八幡、日野、五個荘の出身で、なかでも江戸後期から明治・大正にかけて活躍したのが五個荘商人。白壁の蔵屋敷や錦鯉が泳ぐ水路が今も残るノスタルジックな五個荘金堂の町並みで、近江商人屋敷めぐりを楽しんでみませんか?

五個荘金堂の町並みへの出発点「近江鉄道・五箇荘駅」

五個荘金堂の町並みへの出発点「近江鉄道・五箇荘駅」

写真:モノホシ ダン

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五個荘金堂の町並みの最寄駅は、近江鉄道の五箇荘駅。近江鉄道は滋賀県下で最古の私鉄で、五箇荘駅は近江鉄道本線の駅。現在の地名表記は「五個荘」ですが、「五箇荘」は開業当時の地名表記に基づく駅名です。列車のダイヤは朝夕を除き、上下線とも1時間に1本程度です。近江鉄道の時刻表など詳しくは関連MEMOをご覧ください。

駅舎の外観は、近江商人のふるさと・五個荘の景観に合わせた瓦葺の木造平屋建てとなっています。ここで五個荘の「白壁と蔵屋敷まっぷ」を入手しましょう。五個荘金堂の町並みへは、徒歩で約25分です。

五個荘金堂の町並みへの出発点「近江鉄道・五箇荘駅」

写真:モノホシ ダン

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五個荘金堂の寺前・鯉通りは、おすすめのフォトスポットのひとつ。水路には錦鯉が悠然と泳ぎ、白壁と舟板塀との景観は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。

この金堂の町並みは、1998年(平成10年)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。さらに、2015年(平成27年)には「琵琶湖とその水辺景観」のひとつとして日本遺産にも認定されました。

なお、この通りにある浄栄寺は、金堂という地名の由来に関わる寺院。寺伝によると、聖徳太子がこの地を訪れた際に、不動坊という僧とともに大きな金堂を建て、これにより村の名前を金堂にしたと言われています。

五個荘金堂の町並みへの出発点「近江鉄道・五箇荘駅」

写真:モノホシ ダン

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おすすめのフォトスポットでは、写真の花筏通りも。円柱型のレトロなポストが似合う昔懐かしい町並みです。舟板塀は、琵琶湖で使われていた舟板を再利用したものです。

「中江準五郎邸」は百貨店王の情緒漂う商人屋敷

「中江準五郎邸」は百貨店王の情緒漂う商人屋敷

写真:モノホシ ダン

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ひと通り五個荘の町並みを散歩したら続いて、近江商人屋敷めぐりをしてみましょう。「中江準五郎邸」は、第二次世界大戦前に朝鮮半島や中国で20店舗以上の百貨店を開設し、売上額でついに三越をも抜いて「朝鮮・大陸の百貨店王」と謳われた三中井一族の中江準五郎の本宅です。

三中井(みなかい)を経営したのは、金堂に本部を置いた中江勝治郎を中心とした中江家です。準五郎は勝治郎の五男です。隆盛を誇った三中井百貨店でしたが、1945年(昭和20年)の敗戦とともに経営基盤を失い衰退しました。

「中江準五郎邸」は百貨店王の情緒漂う商人屋敷

写真:モノホシ ダン

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中江準五郎邸の門をくぐると、木造2階建ての本宅と2棟の蔵があります。常設館としては、蔵に五個荘の郷土民芸品「小幡人形と全国の土人形の展示」が。小幡人形(おばたでこ)の特徴は鮮やかな原色を主とした彩色で、郷土玩具としては、1984年(昭和59年)、1992年(平成4年)、1995年(平成7年)の年賀切手にも採用されています。

「中江準五郎邸」は百貨店王の情緒漂う商人屋敷

写真:モノホシ ダン

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本宅の2階には、中江家と三中井百貨店の歴史が展示されていて、三中井の興亡の歴史を知ることができます。石灯籠や名木を配した池泉回遊式庭園を歩いて、かつての百貨店王が暮らした邸宅の栄枯盛衰の歴史に想いを馳せてください。

<近江商人屋敷 中江準五郎邸の基本情報>
住所:滋賀県東近江市五個荘金堂町643番地
電話番号:0748-48-3399
入館料:600円(外村宇兵衛邸・外村繁邸との3館共通)
開館時間:9:30〜16:30
休館日:月曜日(国民の祝日に当たる日を除く)、国民の祝日の翌日、年末年始
アクセス:近江鉄道 五箇荘駅から徒歩約25分 車利用の場合は、東近江市「ぷらざ三方よし」無料駐車場から徒歩約5分

「外村宇兵衛邸」で五個荘商人の本家の生活と文化に触れる

「外村宇兵衛邸」で五個荘商人の本家の生活と文化に触れる

写真:モノホシ ダン

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五個荘商人の本家の生活文化と合理的な気質に触れることのできるのが「外村宇兵衛邸(とのむらうへいてい)」。東京・横浜・京都などに支店を持ち、呉服類の販売を中心に商圏を広げ、明治時代には全国長者番付に名を連ねるなど近江を代表する豪商としての地位を築き上げました。

「外村宇兵衛邸」で五個荘商人の本家の生活と文化に触れる

写真:モノホシ ダン

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屋敷内に水路を引きこんだ「川戸」。屋根をかけて野菜や鍋、釜などの洗い場にしたもので、近江商人の倹約ぶりが伝わってきます。ほかに淡水魚を飼ったり、防火用水の役目も果たしました。

「外村宇兵衛邸」で五個荘商人の本家の生活と文化に触れる

写真:モノホシ ダン

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屋敷を取り囲む庭には、天秤棒をかついだ近江商人の旅姿の像があります。「菅笠」を被り、雨天用のマントの「合羽」をはおり、天秤棒には衣類などを入れる容器「行李」を両掛けにしたおなじみのスタイルです。行李を結びつけた天秤棒の重さは10kg〜15kgにもなります。

ちなみの近江商人の心得とも家訓ともいうべき「三方よし」とは、“売手よし、買い手よし、世間よし”のことで、要約すると、売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるという意味です。

<近江商人屋敷 外村宇兵衛邸の基本情報>
住所:滋賀県東近江市五個荘金堂町645番地
電話番号:0748-48-5557
入館料:600円(中江準五郎邸・外村繁邸との3館共通)
開館時間:9:30〜16:30
休館日:月曜日(国民の祝日に当たる日を除く)、国民の祝日の翌日、年末年始
アクセス:近江鉄道 五箇荘駅から徒歩約25分 車利用の場合は、東近江市「ぷらざ三方よし」無料駐車場から徒歩約5分

「外村繁邸」は近江が誇る小説家・外村繁の生家

「外村繁邸」は近江が誇る小説家・外村繁の生家

写真:モノホシ ダン

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外村宇兵衛邸のすぐ近くにあるのが「外村繁邸」。家業である木綿呉服問屋を弟に託し、近江商人を題材にした作品を多く書いた作家・外村繁の旧宅です。

「外村繁邸」は近江が誇る小説家・外村繁の生家

写真:モノホシ ダン

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外村繁は、小説「草筏」で第一回芥川賞候補にノミネートされた、近江が誇る小説家です。蔵を利用した外村繁文学館では、直筆原稿や、その生涯の活動の展示を見ることができます。

ちなみに外村繁の本名は「茂」で、学生時代、誤植で「繁」と印刷されたことがあり、それを機縁として「繁」を終生ペンネームとして使うことになったというエピソードがあります。

<近江商人屋敷 外村繁邸の基本情報>
住所:滋賀県東近江市五個荘金堂町631番地
電話番号:0748-48-5676
入館料:600円(中江準五郎邸・外村宇兵衛邸との3館共通)
開館時間:9:30〜16:30
休館日:月曜日(国民の祝日に当たる日を除く)、国民の祝日の翌日、年末年始
アクセス:近江鉄道 五箇荘駅から徒歩約25分 車利用の場合は、東近江市「ぷらざ三方よし」無料駐車場から徒歩約5分

映画のロケ地にもなった迎賓館「藤井彦四郎邸」

映画のロケ地にもなった迎賓館「藤井彦四郎邸」

写真:モノホシ ダン

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五個荘金堂の町並みからは少し離れたところにありますが、「スキー毛糸」の創始者・藤井彦四郎が故郷に築いた昭和初期の迎賓館が「藤井彦四郎邸」。なかでも琵琶湖を模した約800坪の大庭園は圧巻。サンダルに履き替えて庭を散策することができます。

映画のロケ地にもなった迎賓館「藤井彦四郎邸」

写真:モノホシ ダン

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客殿の庭側は全てガラス張りになっていて、主客間にはリクライニングシートがあり、皇室の方々もこの部屋で歓待されていました。2015年(平成27年)公開の映画『日本のいちばん長い日』では、ロケ地として藤井彦四郎邸が使用され、阿南陸軍大臣(配役:役所広司)の邸宅という設定でした。

主客間には、役所広司さんのサインとスチール写真が飾られてありますので、映画を見られた方はそのシーンと重ね合わせてみるのもおすすめです。

映画のロケ地にもなった迎賓館「藤井彦四郎邸」

写真:モノホシ ダン

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スイスの山小屋を模した洋館では、蓄音機にグランドピアノやオルガンもありとても贅沢な雰囲気を感じることができます。

<近江商人屋敷 藤井彦四郎邸の基本情報>
住所:滋賀県東近江市宮荘町681番地
電話番号:0748-48-2602
入館料:大人300円 子供100円
開館時間:9:30〜16:30
休館日:月曜日(国民の祝日に当たる日を除く)、国民の祝日の翌日、年末年始
アクセス:近江鉄道 五箇荘駅から徒歩約15分 車利用の場合は、無料駐車場利用

五個荘で近江商人の暮らしぶりやルーツを探ってみよう

いかがでしたか。全国的に名を馳せた大商人の屋敷が今なお多く現存し、白壁と舟板塀が続く近江商人のふるさと「五個荘」。江戸時代の風情漂う町並みをのんびりと歩いて、近江商人の暮らしぶりやルーツを探ってみてはいかがでしょうか。きっと現代に通じる生き様や暮らしの知恵が発見できるはずです。

2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/03/23 訪問

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